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院生になるまでの、静かなリアル。|創作大賞感想

家ではただの父さんのオールカテゴリ部門応募作品『パパ、いんせーになる』のシリーズを全部読んだ。

正直に言うと、私は最後まで「なぜそこまでして院生になりたいのか」を掴みきれなかった。だからこそ、少し落ち着かない気持ちのまま読み進めた。

でも、その曖昧さは、大人が何かを始める時のリアルさなのかもしれない、とも思った。

キャリア相談をできる恩師の存在が頼もしい。「このままでいいのか」という不安から、大学院への進学を決めて突き進むのかと思えば、意外とそうでもない。淡々と、冷静である。奥様に話を切り出すタイミングや試験内容について、とんとん拍子に話が進んでいるように感じる。でもそれは、奥様をはじめとする家族や同僚たちの応援あってのものだとも思った。

この話には、反対する人たちが出てこない。私は、家ではただの父さんが普段から温厚で真面目な方だから、こういう時に応援してもらえるのだろうなと感じた。

私自身、大学院への進学を考えたことがないし、社会人で進学する人は周囲にいない。だから、知らない世界を覗き見するみたいに読めて面白かった。気取らない文体のおかげでするすると読めるし、不思議と情景が浮かぶ。いつの間にか、家ではただの父さんを応援しながら読み進めていた。

今後の院生生活も気になるので、追っていきたい。

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