観劇ログ ミス・サイゴン サンズシアター(シンガポール)
シンガポールのサンズシアターで、「ミス・サイゴン」を観てきました。
1年ぶりのミュージカル、シンガポールのサンスシアターは初めてなので、いろいろ書き残しておきます。
後ろの方から少しネタバレも入っちゃいます。気になる方はご注意ください。
あと、これまでの観劇ログは一番最後にリンク貼っときます。
(ちゃんと書いてあるのもあれば、FBに書いた一言に貼ったリンクもあります)
◼︎どこのプロダクション?
オーストラリアらしい。前にマニラで見たWICKEDも確かここだった。
キム役のメインはフィリピン系オーストラリア人で、サブの人はインドネシア生まれでシンガポール育ちの人。エンジニア役の人もフィリピン出身で家族にオーストラリアに移住した人だし、トゥイ役はフィリピンとニュージーランドのダブルらしい。東南アジアでガチミュージカルやりたい人は最初の足がかりとしてオーストラリアに行くのかもな。
(もちろんアメリカやイギリスもアリだとは思うけど、距離的にって意味で)
◼︎サンズシアターについて
アクセス
庶民なので電車でね。DT線のベイフロント駅から徒歩で10分くらいかな?
マリーナベイサンズの中にある。「こんなところにいきなり!?」という感じだったけど、ベラッジオのO(オー)を見たときもそういう感じだったし、マニラのソレアそうだったことを思うと、専用劇場の方が珍しいのかな。空港からGrabで直行したら3000円くらいすると思うんだけど、今月お金使いすぎてるから、ちょっと節約モード。
座席
見やすさを考慮した配置・段差になっている気がする。そこまで急勾配でもない。左右のシマの中央側に座ると、なんか視界が広そう。
ミス・サイゴンは最前列の両脇3か4席くらいが「一部見えません」扱い(RV)で安くなってたんだけど、そこでも全然アリかもと思った。

ホワイエ
サンズの中だからかホワイエがさっぱりしててちょっと残念。ホワイエのスタンディングテーブルから見た天井舞台方面の白い塗装が、ややハリボテ感あり。せっかくのシアターなんだからそういうところも抜かりなく頑張ってほしい。その点、クアラルンプールのイスタナブダヤは古いけどいい作りな気がする。マニラのソレアのホワイエもよかった。オペラだからやや毛色違うかもだけどバルセロナのリセウも当然ながらよかった。ベラッジオのOのときはまだあまりシアターとかに興味なくて、全然記憶にない。もったいないことしたな。。。
ホワイエ pic.twitter.com/pOik14VWcd
— Suni🌻マレーシア (@suni) September 28, 2024
服装
フィリピンでミュージカルを観たときに毎回「みんな服装が豪華!!!!」「ドレス!!!!」「スーツ!!!!」が多いと感じたんだけど、ここはモール内にあってフラッと入れることもできるからか、
「モールに買い物に来ました」という感じの普通の服装の人が多かった。
(私はなんとなくビジネスカジュアルっぽい装いにしました)
フィリピンは「ミュージカルは気合を入れていく場所」でシンガポールだと「普通に普通のカッコで行く場所」なのかもしれないな。さすがシンガポールパイセン。
◼︎シンガポールでの観劇日帰り観劇はアリか
アリ。好きな演目がマレーシアで観れないなら行くべき。日帰りでもサクッと行ける。飛行機は今回往復でRM400くらいだったかな。
バスならもうちょっとお求めやすい価格で行けそう。
ただ、ミュージカルのための日帰り旅行だとしたら他の予定はあまり入れないのがいいかも。今回、午前中にジュエルをあちこち歩き回って、お昼にまた別の場所に行って、そして午後1時ちょい前にサンズシアター到着。ミュージカルは午後2時から。終わった後はもう出歩く気力もなく、そのまま空港に行って夜ご飯。気づいたら2万歩歩いてた。疲れた。
シンガポールで夜ご飯→深夜バスで帰る、ならアリかも?でも深夜バスも疲れるしなー。
ちなみに今回取った飛行機は、シンガポール8:30着、シンガポール21:20発。初めてのことだからちょっと時間に余裕をもたせたけど、午後2時の開演なら、シンガポールに11時までについて20時台の便で帰るってのも全然できたっぽい。
もちろん予算が潤沢にあればシンガポールに泊まるのもアリ。サンズ、今泊まったらいくらするんだろ。
それかJBステイにして日帰りシンガポールってのもいいかも。
💡はい、ここからネタバレ少しあるので、読みたくない方はブラウザ/アプリ閉じてください〜〜
◼︎感想
思ったことをつらつらと書いていきます。多少ネタバレあり。
📍今回、映像ではなくてシアターで観てよかったとしみじみ思ったのは…
サイゴン解放/陥落前のシーンで、「あっち側」「こっち側」が入れ替わる演出が、臨場感あってすごくよかった。レミゼの革命のシーンを経て魅せ方をアップグレードしてのこれだと思うと、なるほどなと思う。
ヘリコプターのところもよかった。ヘリコプターっぽいものを吊るして羽をくるくる回してるのかな。音の流れと相まって「あっち方面に飛んでいく」というのがよくわかる演出だった。予習で見た25周年の映像だと演者さんのアップが多く、「そのシーンでジジはなにしてる」みたいなのとか、「舞台の切り替わり」がよくわからなかったので、舞台で全体感を観ることができてすごくよかった。
アンサンブル、ダンスは見応えあり。衣装の豪華絢爛さだとやっぱりオペラ座の怪人のマスカレードなんだけど、その次に見応えあった。迫力あった。
エンジニア役の人がいい味出してた。ご本人の感じが役にも生きた気がする。すごく似合ってた。ちなみに2003年にフィリピンで生まれて、家族みんなでオーストラリアに移住したそうな。
これは自己満足定期なんだけど、オケピの感じがホント懐かしくて。中学生の部活レベルだったけど、楽器をほんの少し嗜んだのは、いい経験だった。
ミュージカルを観るたびに、「英語でミュージカルを観ることができる」ということを再確認しているのかもしれない。2011年にブロードウェイでWICKEDを観たときは本当に全然わからなくて途中寝たりしたくらいだからさ。英語がある程度できるようになったおかげで、仕事だけでなく楽しめる世界が広がったのは事実。それに加え、ミュージカルをキッカケに歴史をいろいろな角度から学んだり調べたり理解が深まったり苦い歴史を実感することもあるんだけど、そういう意味でも、理解できる言語が増えて人生が豊かになったと思う。英語はもちろんだけど、日本語でも韓国語でもいろいろなミュージカルを観ることができるので、そういう市場がある言語でよかった。ありがたい。
📍もやもやポイントは…
キムの役者さん、総合的にはよかったんだけど、声がやや弱い。ソロならいいけどクリスや他の人とのアンサンブルになると声が負けてて全然聞こえなくて。サブだからかなー。やや残念。メインの人も観てみたかった。
彼女の「シンガポールに凱旋」っていう文脈ではおめでとうって感じだし栄誉あることだと思う。不勉強で申し訳ないんだけど、シンガポール出身でこの手の芸術方面で有名な人を知らなくてさ。娼婦役とはいえ俳優さんにあんなあられもない姿させるのはなぁ...とちょっとモヤモヤ。
前にもどこかに書いたんだけど、ストーリーに対するモヤモヤが相変わらず拭えない。「戦争であれこれしょうがない状況もあるとはいえ(復員した人の多くがPTSD患ったし)、現地で若い子とイチャイチャして結果的になかなか責任取らず()」というバッドエンドなので、結局戦争が悪いんだけど、「とはいえ、クリス酷くね???」という感じでモヤモヤ。
「俺はアメリカ人だから彼女を救えると思ったんだ」的なセリフがあるんだけど、できてねーし、お前どこの厨二病だよ(怒)
📍その他、特記事項
トゥイとキムが相容れない感じなの、キムにクリスがいるからってのももちろんあるんだけど、ベトナムの難しい歴史が詰まってるよね。悲しい。
この記事、いい勉強になった。日本のミス・サイゴンも観たい。
行く前に書いたこの記事で、25周年記念映像についても熱く語ったんですけど、最後の特典映像のレア・サロンガも含めて本当に「伝説」って感じなのでオススメ。我が家で上映会やってもいいくらい(ただし私観ながら横で号泣する可能性あり)
いろんなベトナム人がGIに「ビザくれ」「ビザほしい」って言うんだけど、韓国国籍を取得する前の自分もベトナム戦争の頃とは比べ物にならない平和な時代に生まれたとはいえ気軽に海外に行けないステータスだったから、「だよね、ビザほしいよね、たった1枚の紙切れで白黒変わるもんね」としみじみ思った。死ぬほど悩んで親にこっそりバレないようにこっそり韓国国籍を取得して人生が広がったことをリアルに体感しているのでなおさら。
ベトナムではミス・サイゴンが上映されたことはないらしいし政府的にそもそもNG、否定的、という記事をちらほらみかけた。そりゃそうだろうなと思う。でも一方で、ミス・サイゴンのような「アジア人が起用されるべき」演目があるおかげでその役を演ずることができるアジア人がいるワケで、なんか、どう解釈すればいいか即答が難しい問題もあるよね。
以上、ミス・サイゴンの興奮冷めやらぬうちにしたためてみました。
来年、同じ劇場にウィキッドを観に行く予定。
(ミシェルヨー出演の映画は11月公開で、それとは別にミュージカルが3月4月に上演予定なんです)
予定決めないと!!!
Wickedは、こういう背景があって、
境遇の全く異なる魔女2人、西の悪い魔女エルファバと南の良い魔女グリンダが互いの性格や視点の違いに戸惑いながらの友情、ボーイフレンドとの三角関係、オズの魔法使いによる腐敗政治、エルファバの世間の評判の陥落に焦点を当てながらも、肌の色の違いや動物たちに象徴させたアメリカ社会が抱える弱者への差別問題がある。湾岸戦争がきっかけで制作されたミュージカルであるという話もあり、「アメリカにはアメリカの正義があり、イラクにはイラクの正義がある」といった「表の正義と裏の正義」、「正義とは一体なにか?」といったところにメッセージを込めたいといった製作者の思いがあったという裏話があり、最後にはどんでん返しも用意されている。
物事を違った角度から見ると、見えるものは全く違うということをしみじみと実感する物語。
(この観点だと、ミス・サイゴンもね、トゥイ視点とキム視点だと、それぞれの正義はまったく違うものなんだろうな)
短に「オズの魔法使いの前のお話」だけではないストーリーが散りばめられているから、よかったら3月のミュージカル、またはマレーシアでは11月公開の映画を観てください\(^o^)/
WICKEDファンが増えてくれたらいいな\(^o^)/
過去の観劇ログ
2011年10月 WICKED@ブロードウェイ
2013年1月 ビリー・エリオット@ロンドン
2013年1月 オペラ座の怪人@ロンドン
2013年1月 マンマ・ミーア@ロンドン
2013年3月 シルクドソレイユの「O」@ラスベガス
2014年2月 WICKED@マニラ
2014年6月 STOMP@マニラ
2014年9月 WICKED@東京
2014年12月 シカゴ@マニラ
2016年4月 レ・ミゼラブル@マニラ
2016年10月 オペラ「マクベス」@バルセロナのリセウ
2017年3月 WICKED@マニラ
2019年3月 オペラ座の怪人@マニラ
2019年7月 オペラ座の怪人@クアラルンプール
2023年1月 サウンド・オブ・ミュージック@クアラルンプール
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