大きな嵐と小さな嵐―春休みのあとで」
嵐が過ぎ去ってしまった。
春休みが終わったから。
賑やかだったリビングは、今、静かで少し寂しい。
でも、あの足跡や飾り棚の紙飛行機が、まだ残っている。
嬉しさと寂しさのRPGは、まだ続く。
⸻
春休みが終わった。
あんなに賑やかだったリビングが
静まり返っている。
飾り棚の上に置き去られた紙飛行機が一機。
ご主人様を待っている。
庭には立てかけられたトランポリン。
雨上がりのジャンプの足跡付き。
帰る日が近くなるにつれ、
大きな嵐が呟く。
「帰るのは明後日?」
「まだいられるよね?」
「今度はいつ?」
大きな嵐の、名残惜しそうな声。
小さな嵐はと言えば、現実的。
「今日の晩御飯なに?」
「ママ、いつ来る?明日?」
ふたつの嵐、
ハイタッチいっぱいで去っていった。
寂しい。
別れはいつもそう。
心は少し痛む。
でも、身体は少しホッとしている。
こころの痛みが癒えた頃に、
またふたつの嵐はやってくる。
満面の笑みと共に、
駆け足で。
⸻
#春休み #孫との時間#日常エッセイ#別れと再会#家族の風景#小さな幸せ
