フィギュアケース照明のDIYあれこれ
卓上のフィギュアケース(コレクションケース)にLED照明をDIYで設置した。しっかり調査して、性能や配置を含めて手間をかけて作ったので、選定したアイテムとポイントなどを含めて記事に残しておくことにする。

購入経緯とフィギュア/ケースの選定
この項は、照明作成の流れが知りたい人は読み飛ばしてもらって構わない。フィギュアに合わせたケース選定の手順も記載したので、気になる方は読んでみてほしい。
ことのきっかけ
ゲーセンプライズで遊☆戯☆王のブラック・マジシャン・ガールのフィギュアを入手したので机の片隅に飾ったところ、ふとしたときに視界に入り、ほんのりテンションが上がって気分がよいことがわかった。
しっかりしたフィギュアが欲しくなり、よく調査して下記のフィギュアを決定して、フリマサイトや正規ルート通販で未開封品を入手した。いずれも完成度が非常に高く、ホクホクしながら眺めている。フィギュアって当たり外れが大きいので…
選んだフィギュア
①メガハウス ART WORKS MONSTERS 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ ブラック・マジシャン・ガール
②MAGI ARTS 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ ブラック・マジシャン・ガール クリボー 1/6 フィギュア
フィギュアケースの選定 サイズ 編
各種レビューサイトを読み漁り、フィギュアのサイズを把握しケース選定を行った。
余談だが、フィギュアの仕様には大抵「フィギュアの全高」しか書いておらず、ケースの横幅や奥行きなどを公式HPなどの正規情報から決定することは不可能なことが多い。なんとかしてほしい。最近のフィギュアは台座やエフェクト、小物含め豪華なものが増えてきており、ケース選定も一苦労だなあと思っている。
①メガハウス製
事前に把握できた情報が全高しかなく、入手してからサイズを測った。
台座幅17cm 台座奥行き13cm 高さ23cm
②MAGI ARTS製
下記のyoutubeが大変参考になった。
高さ28cm 横幅24cm 奥行き26cm。
⇛ 高さ35cmのフィギュアケースが必要。
もともとは二体のフィギュアをまとめて一つのケースに飾ろうと考えていた。把握した寸法によれば、ケース内側の横幅が41cm(=17+24)を超えてフィギュア間と壁の空間の余白があればよく、横幅50cm程度のケースがあればよかった。その方が必要な空間も少ないし。
ところが、横幅50cmのフィギュアケースというのは非常に入手性が悪い。アクリル製であればアマゾンなどで調べるとかろうじて見つかるが、中国から直送で納期一ヶ月はザラである。また、高さ35cmという制約も重い。ガラス製卓上コレクションケースはそのあたりの仕様を満たせるものを見つけられなかった。
結果として、アクリル製のフィギュアケースを二個、各フィギュア用に買うことにした。
①メガハウス製
フィギュアサイズ 幅17cm 奥行き13cm 高さ23cm
ケースサイズ 幅25cm 奥行き25cm 高さ30cm
購入後のコメント:ケースはもう一回り小さくてもよかったかもしれない。
②MAGI ARTS製
フィギュアサイズ 幅24cm 奥行き26cm 高さ28cm
ケースサイズ 幅30cm 奥行き30cm 高さ35cm
購入後のコメント:ケースのサイズはバッチリだと思います。
フィギュアケースの選定 背景色 編
フィギュアケースの背景や底板は、黒や白、クリアやミラーといった選択肢がある。今回のフィギュアは黒背景よりは明るい色の方が映えるクリアパーツが多様されているので、ミラーかホワイトでどちらにするか数日悩むことになった。
ミラーパネルは、フィギュアを動かさなくとも後ろ側や下側からの見え方を楽しむことができる一方で、楽しむ際に自分の顔が映り込むデメリットがある。照明を入れれば反射率が高いので、かなり明るくなる。
ホワイトパネルは、照明の反射性能が高く全域が明るくなる利点は維持しつつ、自分が映り込まないというメリットがある。ワンフェスなどでディーラーさんが展示するときは大体白背景だったりするのはこれが理由の一つだと思う。
アマゾンでアクリルケースを探すと、底板が白のものは見つかるが、背景白というものは見つからなかった。配置場所の都合、後ろから/側面からフィギュアが見えると妻から不評を買いそうなことも踏まえ、ミラーパネルで購入することにした。また、必要に応じて側面に白かミラーのパネルを追加することにした。(実際に追加したので、ケースの一つは三面がミラーパネルになっている)
選定したケース
ちょうど1月末のタイムセールが重なったので、2割引程度で入手した。
①メガハウス製 用
ケースサイズ 幅25cm 奥行き25cm 高さ30cm
②MAGI ARTS製 用
ケースサイズ 幅30cm 奥行き30cm 高さ35cm
追記:側面用のミラーパネル
25cm*30cmに対応できればよかったので、下記を選定。はざいやなどで購入してもよかったのだが、納期優先で自分で切り出すことを選択。カッターで切れた。下記はアマゾンリンクだが、この手のものはヨドバシで(ちゃんとした梱包で)買う方がいいと思います。
ケースへの照明の追加を考える
フィギュアケースを組み立ててフィギュア飾ってみたが、そのままだとフィギュアの顔に光が当たらず暗い。特に室内照明は部屋の上部からの光になるので、防止や前髪によって顔に光が届かないのだ。やはり照明は必須と判断して、情報を集めた。
フィギュア照明の基本
フィギュア鑑賞用の照明には、いくつか気にしなければいけないことがある。照明の演色性と色温度、照明の向きである。
演色性とは、光がどの程度太陽光に近いかを表す指標で、RaやCRIと表記されるである。Ra=100だと太陽光と同じスペクトルと強度を持ち、Ra=90もあれば高演色な照明と謳われる。
色温度は照明の色のことで、黄色みがかった照明は色温度が低く(2000Kなど)、青白い光は色温度が高い(6000Kなど)。モノの色を正しく見るには5000Kが適切とされる。
下記サイトが基本のキを書いてくれているので参考にさせていただいた。色温度や演色性について詳細が気になる人は各自ググってください。
照明の向きは、言わずもがなフィギュアを照らすのに大事なことである。LEDテープが広く流通して久しいが、テープの向きをきちんとフィギュアに向けないと鑑賞する側が爆裂に眩しくてまともに見えないということが起こり得る。
関連して照明の位置も大事で、上から照らすだけでは影ができるが、下面から照らすと不自然な光になったりもする。演出として下面から光ることを考えることもあるが(スポットライトなど)、それなりに工夫が必要になる印象である。
照明配置の決定と、実現するためのLEDテープ選定
上述のサイトを参考に、照明の配置は次のように考えた。上辺を2辺と、前面側の左右の縁辺を2辺、合計4辺を照明とする。
下側の辺は目線的にとても目立つので避けたかったのと、後ろ側もある程度明るくしたかったので、手前側の辺上辺を左右に通す照明だけでは不足と判断したため。テープライトの配線上もやりやすい。

これらの四つの辺に、三角アクリル棒(断面は直角二等辺三角形)を接着して、45度の角度をつけて内側を照らす構成である。三角アクリル棒は一般に3mmと5mmのものがホームセンターで買える。45度の貼り付け面は√2を乗じて、それぞれ4.2mmと7mm程度である。したがって、LEDテープの幅はこの程度に収まるものが望ましい。できれば4mm幅のものが最高である。
国内の販売サイトで色温度5000Kかつ高演色なLEDテープを探すと、LEDパラダイス(https://www.led-paradise.com/)や、アキバのLEDピカリ館(https://www.akiba-led.jp/)が見つかるが、いずれも幅8mmまたは10mmであり、8mmで妥協できなくもないが…といった微妙な具合である。最も細いのは下記のまがピタテープで、直角2辺部分を切り落としてはんだ付け接続せず光らせることができるという点がよいが、それでも少し太い。
ところで、近年ではCOB型のLEDテープというのが登場している。上述のピカリ館にも(幅が太いものの)存在していて、従来のテープLEDにあったような光の粒感を極力抑えるため、より小さいLEDを大量に並べてほぼ面発光と遜色ない光り方をするものである。
記事執筆時の2025年2月現在、COB型のLEDテープはアマゾンなどでも販売されているのだが、幅狭のものを探すとなぜか3000K/4000K/6000Kの色温度で、5000Kが存在しない。困った。
ニッチアイテムで困ったときの味方、AliExpress
LEDテープなんてだいたい中国で作れられてるんだろうから、発売元を探しに行けばあるかもなということで探したところ、見つかった。
幅4mm、色温度5000K、Ra>90。スペック通りなら十分すぎる内容である。なお、同メーカーで幅2.7mmの5000KのものもAliExpressには存在しているが、公式HPには存在していないので、購入の際は注意されたい。(フォロワーさん、注意喚起ありがとうございます。)
5mを購入。AliExpressで2月9日に購入して、2/14に受け取った。送料無料で1851円。国内でLED買うより圧倒的に安い。ちなみに、裏面には両面テープがもともと貼り付けてある。
AliExpressは下記。
公式HPの記載は下記。
到着後の動作テストの様子は下記。
想像してたよりだいぶ明るいッスこれ pic.twitter.com/lfsB7XWbMU
— スパナ (@supana1991) February 14, 2025
フィギュアケース照明をDIYする
その他の購入したもの、準備したもの
ここまでで、フィギュアとケースとLEDテープが揃った。これだけではLEDテープは光らないので、必要なアイテムを購入する。秋葉原のピカリ館で下記を購入した。購入の際は、使うテープの長さによって変わる消費電力に応じて適切なものを選択してほしい。
ACアダプター 12V-3A
ボリューム調光器x2
5.5*2.1mmDCジャック付き二分岐線x3
5.5*2.1mmDCジャック-配線x4
電源から分岐した後、それぞれのケース用に調光器を介して、各ケースの2本のLEDテープに対してさらに分岐する。LEDテープからはそれぞれ線を引っ張れば、電気接続周りはこれで完了できる。
その他の購入物は下記。
3mm角アクリル棒 1m x3
セメダイン EXクリア
アクリサンデーアクリル板専用ビット 六角軸 径3mm 長さ90mm BT-3
照明の角度付け用のアクリル棒(ホムセン購入)と接着剤。接着剤はホムセンにはあんまり置いてないので、アキバで探すかアマゾンで買おう。それから配線通し用の穴あけドリルビット。通常のドリルとは全く異なる形状をしているので、アクリル穴あけをヒビなど入れずに行うなら必須のアイテム。我が家にはUSBタイプの電動ドライバーしかなかったが、それで十分だった。

なお、手持ちの道具として他に使ったものは下記。
よく切れるカッターとカッターマット
はんだごて、はんだ
導線
カプトンテープ
万能はさみ(金属板が切れる類のもの)
カプトンテープは熱収縮チューブでよいと思うが、手元に適切な太さのものがなかったので代用した。そこそこの電流を流すし温度も上がりやすいので、裸になっているはんだ部を覆っておくくらいはしておくほうがよいだろう。
万能はさみはアクリル棒を切断するのに使用。断面の精度を気にしないなら十分対応できる。きれいにしたければノコギリとか使ってヤスリがけするとよい。
カッターとカッターマットは人によっては不要だが、側面用ミラーパネルの作成に使った。30*25cmに切り出す作業の他、今回採用したケースの四隅には三角形の出っ張りがあるため、それを避けるための切り欠きを作っている。
フィギュアケースへの加工
下記の工程で進める。
アクリル三角棒の接着
導線通し用の穴を開ける
LEDテープの加工
LEDテープを各辺サイズに切り出す
各辺サイズに切り出したテープを導線で接続
カプトンテープで巻き、導通チェック
LEDテープをケースに通し、三角棒にテープを貼り付ける
1.アクリル三角棒の接着
フィギュアケースを構成する板を取り外して、適切な位置に三角棒を貼り付ける。接着剤は薄く伸ばして行うが、多少はみ出た分は拭き取れる。完全接着まで24時間かかるので、フィギュアを梱包箱から出す前に作業できるとほこりを被る時間を減らせて望ましいかもしれない。
今回買ったフィギュアケースでは、側面側のパネルを外して下記のように貼った。四隅にはパネル接続用の三角部材が取り付くため、それを避けるような形で貼り付けている。

2.導線通し用の穴を開ける
導線を通す穴は、正面側のアクリル棒のすぐ脇あたりに開けた。テープが4mm幅なので、Φ3mmのビットを二個分横に並べることで対応している。USB電動ドライバーはさほど速く回らないしトルクもないので、あまり力をかけずに時間をかけて穴を開けるとよい。

3.LEDテープの加工
3.1 LEDテープを各辺サイズに切り出す
今回買ったLEDテープは12Vのものなので、2.5cm刻みで切り分けることができる。各辺に貼り付けたアクリル棒の長さよりも少し短い程度に切り出す。
3.2 各辺サイズに切り出したテープを導線で接続
切り出したテープは、角部を適切に橋渡しできるように導線をはんだ付けして接続する。ピカリ館で買ったDCジャック付き線もつないで、
LEDテープ---導線---LEDテープ---導線---DCジャック
の状態にする。
はんだ付けに関しては、下記記事が参考になる。
3.3 カプトンテープで巻き、点灯テスト
露出部を熱収縮チューブまたはカプトンテープなどで適当に処理する。処理したあとは、購入したACアダプターで点灯テストし、無事点灯したら作成完了。これを今回は2ケース分なので、各2本ずつ計4本つくる。

4.LEDテープをケースに通し、三角棒にテープを貼り付ける
最後の作業。穴からLEDテープを通し、上辺からLEDテープの裏面の両面テープで貼り付けていく。幅4.2mmの透明パーツに4mm幅のテープだが、案外普通に貼れる。組み立て上はみ出すと困る側にはみ出さないようにだけ貼り付ければ、多少ぶれてもあまり目立たない。

完成!
フィギュアを入れて、DCジャックを電源に繋いで完成。三面ミラーにした右側のメガハウス製の方では、後ろ姿や側面ももきちんと映るようになったた。
照明もCOBテープを採用したことで粒感がない、面発光に近い照明になって違和感が少なく、光がきれいに回り込んで顔まで照らしてくれているし、ミラーに映る像もきちんと照明があたっていることがわかる。

さいごに
フィギュア欲しい!飾りたい!と考え始めてフィギュアを探し始めたのが1月20日頃、そこから大体一ヶ月弱かけてフィギュアの購入からケース選定、照明DIYまで含めて一通りの完成形までたどり着くことができた。
想像していたより満足度の高い見た目のフィギュアケースを作ることができた。IKEAのデトルフのように配線が隠しやすい形のコレクションケースでもない中で、目立ちにくい形で照明を付けたい場合は参考になると思う。
まだブラッシュアップできる部分はある(カプトンテープの部分が目立つとか、照明が弱い状態で写真を撮るとACアダプターのスイッチング成分と思しきフリッカーが乗るので電源系を更新するとか)ので、気が向いたときに更新していきたい。
この記事を参考にケース作ったよ!なんて人がいたらTwitterなりコメントなりで教えてください。ちょっと嬉しい気持ちになります。
参考になったから投げ銭したいぜ!という殊勝な方がいれば、投げ銭いただけると励みになります。
ではまた、気が向いたときに。
2026年2月 追記
最近フィギュア熱が再熱してきたので、ふと思い立って追記することにした。
フリッカーの対策
フリッカーが人間の目に/スマホのカメラに見えてしまうのは、単純にPWMコントローラーの更新周期が遅いからだと疑ったので、とりあえずより高速なPWMコントローラをアマゾンで適当に見繕って買って試してみた。下記のコントローラは20kHzと記載があったので選定。
接続用に3.5mmジャックも併せて購入。
接続テスト。

結果はビンゴで、フリッカーが消えた。この記事で買ったピカリ館のボリューム調光器はPWM周波数が低いということらしい。
生身で基板を置いておくのは安全上もよくないので、適当なケースを買って、コントローラのノブを外側に置けるように/ジャックを出し入れできるように 穴を開けて、基板自体はグルーガンで固定するという荒っぽい形で利用している。ケースは下記のものを使っている。


蓋を閉じてしまえば見えないのでさほど気にしていない。
飾るフィギュアの追加
ALTERのチェシャーを購入した。ケースは30*30*30cmのものを採用している。サイズはピッタリだと思う。
たまたまではあるが、うちに来た子は塗装(コーティング)のハズレを引かなかったらしく、届いたときから今まで綺麗なままである。これはラッキーだった。

右側のBMGは、ケース内にひな壇を置いて少し高くしている。実はこれも更新ポイント。
下段に飾るフィギュアの場合、ケースの背の高さに余裕がないと斜め上から見ることができないので、MAGI ARTS製のBMGの上の置いてちょうどいい感じになった。
なお、チェシャーの方は導線に透明被覆のものを使って目立たないように試みてみたが、ケーブルそのものが固く、またコシが強いため、壁面に沿わせきれていない。沿わせても両面テープの粘着が負けてしまい、少し広がってしまう。これは失敗だったので、柔らかい導線を選ぶと良さそうだ。
さいごに その2
環境を更新したので、記事を追記した。フリッカーに関してはかなりよくなったので、フィギュアケース照明に対して不満がなくなった。これ以上のモノを作るなら、さらにもう一段階ちゃんとしたものづくりをすることになりそうだなと思う。
スキ!をそこそこもらえている記事なので、参考にしてくれている人がいそうな気もする。ブラッシュアップしたものでも、同じものでも、簡略化したものでも作ってみたぜ!という人がいたら声をかけてほしい。苦労とか手間とか共有してみたい。
2026年2月、ノリと勢いで「初音ミク 0x27 eternal stream」を買ってしまった。そもそも飾る術(空間の用意、ケースの用意含めて)があるのかよくわからないが、これからはそのあたりも考えてみようかと思う。必要なケースは 幅50×高さ45×奥行き25cmだ。でかすぎる。
