引きこもりの弟を“変えたい”と思った姉が、2年かけてたどり着いた答え(第1回)
――引きこもりの家族との関わりを通して
※この記事は、ひきこもりの弟と過ごした私たち家族の2年間をつづった、3回連載の記事です。
数年ぶりの同居から始まった、家族の再出発
数年前、転勤で私は実家に戻って暮らすことになりました。コロナの影響もあり、実家の家族と会うのは3〜4年ぶり。一緒に住むのは、十数年ぶりのことでした。
私の弟は、成人してからも持病の影響で、社会生活に大きなハードルを抱えていました。就職もできず、ほぼ引きこもりの生活。家にいる間も、ゲームに没頭する日々でした。
姉としての葛藤と怒り
久しぶりに一緒に暮らすことになり、私は弟の生活態度にショックを受けました。家事は母任せで、好きな食事しか口にせず、母に対しても冷たく接しているように見えました。
「いい年をして、なぜこんなに甘えていられるの?」
そんな苛立ちを覚え、私は弟を変えたいと思いました。このときは、まだアドラー心理学に出会っておらず、「他人は変えられない」という視点を持っていませんでした。
だからこそ、私は母に「弟の分の料理は作らないで」と言い、弟には決まった食費を渡して、自分で準備するように求めました。
当然、弟は反発しました。でも私は、こう伝えました。
「お母さんもずっと元気なわけじゃない。あなたには自立してほしい。私は、お母さんのようにあなたの面倒を見続けることはできない。」
しぶしぶながらも、弟は条件を受け入れました。
(第2回へつづく)
