なぜ日本人は英語を読めるようにならないのか──小学生のうちに、本当に教えてあげたい力
なぜ、日本人は英語を「学んでいるのに」読めないのか
日本人は、世界的に見ても
英語学習にかけている時間が長い国です。
小学校から高校まで、
人によっては大学・社会人になっても
英語を学び続けています。
それなのに
「文章が読めない」
「音と文字が結びつかない」
という人が後を絶ちません。
これは、能力や努力の問題ではありません。
原因ははっきりしています。
英語を“読むために必要なスキル”が、
体系的に教えられていない
それだけです。
世界では「読めるようにする方法」がすでに分かっている
英語圏ではこの20年ほどで、
「どうすれば子どもは読めるようになるのか」という研究が
脳科学・認知科学の分野で急速に進みました。
その成果が、いわゆる
**Science of Reading(読みの科学)**です。
ここで示されているのは、
とてもシンプルな事実です。
英語の読みは
才能ではなく、スキルの積み重ねである
そして、その最初の土台が
音を聞き分ける力
音を分解・操作する力
音と文字を結びつける力
いわゆる
フォニックスと音韻意識です。
これは「発音がきれいになるため」のものではありません。
読む・書くための基礎能力です。
日本の小学校英語で、決定的に足りていない視点
日本の小学校英語は、
「英語に慣れ親しむ」
「楽しく触れる」ことを大切にしてきました。
その姿勢自体は、とても良いと思います。
でも、そこに
“読めるようにする設計”がない。
文字と音の対応関係
なぜこの単語はこう読めるのか
初めて見る単語でも読める仕組み
こうした部分は、
ほとんど扱われないまま進んでしまいます。
その結果、
見て覚える
丸暗記する
読めないけど意味だけ知っている
という学び方が定着してしまう。
これは、
あとから必ず限界が来ます。
小学生のうちに、本当に身につけてほしい力
私が小学生のうちに
これだけは全員に身につけてほしいと思っているのは、
次のような力です。
① 英語は「音の言語」だと理解する力
アルファベットより先に、
音が意味を持つことを知る。
② 音を分解し、並べ直せる力
cat は
/c/ /a/ /t/
という3つの音でできている、という感覚。
③ 初めて見る単語でも「読もうとできる力」
覚えていないから読めない、ではなく
ルールを使って挑戦できる力。
これらは、
中学生になってからでは遅いスキルです。
なぜなら
「読めない状態」が当たり前になってしまうから。
私は、小学校でこの力を教えられる社会にしたい
英語ができる子だけが伸びる社会ではなく、
どの子も“読める入口”に立てる社会。
それを、本気で実現したいと思っています。
英語が苦手になる前に
「分からない」「向いていない」と思う前に
正しい順番で、正しい力を教える
それができれば、
日本の英語教育は大きく変わります。
日本の英語力は、もっと上げられる
日本人は、決して英語ができない国民ではありません。
ただ、
スタートの設計を間違えてきただけ。
読みの基礎を、
小学校で当たり前に教える。
それが「特別な教育」ではなく
標準になる社会をつくりたい。
それが、
私がこの発信を続けている理由です。
