小学生のうちに「これだけは」やってほしい
――英語が“できる子”の土台になる3つの力
「英語は中学から本格的にやればいい」
私はずっと、その言葉に違和感を感じてきました。
なぜなら、
中学英語でつまずく子の多くは、内容ではなく“土台”が育っていないからです。
単語を覚えても、
文法を理解しても、
「読めない・聞こえない・使えない」。
それは努力不足ではありません。
脳が言語を処理するための“準備運動”が足りていないだけなのです。
なぜ「小学生のうち」なのか
小学生の時期は、
意味よりも先に「音」や「パターン」を無意識に吸収できる時期です。
この時期に身についた力は、
後から“勉強”として教えようとしても、同じ形では育ちません。
だから私は、
小学生のうちに、これだけは絶対に育ててほしい
という3つの力があります。
① 音を分けて聞く力(音韻の力)
英語が読めない子の多くは、
そもそも単語の中の音を分けて聞けていません。
cat が
「キャット」ではなく
/c/ /a/ /t/
という3つの音でできている、という感覚。
この力がないまま英語学習が進むと、
単語はすべて「記号」になり、
暗記するしかなくなります。
② 読みのルールを使う力(デコーディング)
英語は、
「知っている単語しか読めない言語」ではありません。
文字と音のルールを使えば、
初めて見る単語でも“読める”言語です。
でも日本では、この
「ルールを使って読む」経験が、ほとんど与えられていません。
だから子どもたちは、
読む=覚える
という苦しい道を進むことになります。
③ 音と意味をつなげる力
音が分かっても、
ルールが分かっても、
それが意味と結びつかなければ言語にはなりません。
読めた瞬間に、
「これ、知ってる!」
「意味が分かる!」
という体験を重ねること。
この積み重ねが、
英語を“使えるもの”に変えていきます。
私が本当に作りたい社会
私は、
英語が得意な一部の子だけが救われる社会ではなく、
「教えてもらえなかっただけ」の子が、
きちんと力を伸ばせる社会を作りたいと思っています。
小学校で、
この3つの力を
当たり前に育ててあげられる社会。
それができれば、
英語は「苦手科目」ではなく、
「使える道具」になります。
次の記事では、
「フォニックスをやっても読めない子が出る本当の理由」
について、もう一歩踏み込んで書いていきます。
