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お正月。とあるダンナ様のズレた日常

こんにちは😃✨

拙い記事を読んでくださりありがとうございます🙇💦
前回の短編小説の続きの回となります。

自分は、ザッピング方式の短編小説の練習中であります。
派手な事件、目新しいミステリー的な要素はなにひとつなく。
ごくありきたりの平凡な日常。
全く同じ空間を過ごしているはずの夫婦が、全く別の視点からの体験、心の声を言語化している。
そのような実験の場ととらえて頂けたら幸いです。

※この物語は、あくまでもフィクションです。
実在の人物、実在の出来事とは異なるものとして。
創作物として、あたたかいお気持ちで見守ってくださると嬉しいです❤

ごく普通の、わりとどこにでもいるダンナ様。
お仕事はデキル人。
ただ…人間関係において、少しだけ自己中心的で、不器用。
愛はあるのに、優しいのに。心の声を言語化するのが苦手。
すぐに勝ち負けにこだわりがち。
ジャンル的には、いわゆる小3男子的な傾向。

そんなダンナ様のターンです。


ある日の出来事


元旦とは。
一年のなかで、365日を生きる人々が通常運転を強制的に停止させられる日?
……そんなものかもしれないなぁ。


今日は念願の正月休みだ。

来る日も来る日も、クタクタになるまで働かされて。
それでも止まらなかった俺。…ふっ。

やっと。
俺様の自由は勝ち取れたんだ!!
イヤッホー!!

たまってる漫画を読みまくって。
新年の定番ともいえる駅伝を観て。
酒だって飲んでやるぜ。

あー自由って素晴らし…

「俺は、漫画読んで駅伝観てルンルンだぜぇ♪
酒だって飲んでやるぜぇ!
酒ッ!飲まずには……!!
ひゃーハッハッハッ!この小説最高だわ♪」

…なんだか外野がうるせぇな💢
とりあえず知らんぷりしておこう。

そう。俺は……
自由という名のもとに生まれたはずなのに。
翼をもがれた憐れな男なのだ。

まさか。
アイツが、よりにもよって足を骨折するとは…
正直あせったし、心配もしたが。
めちゃめちゃ元気じゃねぇか!!

聞こえない聞こえない。
漫画に集中っと……

「…ねぇ。
もしかしたら、年賀状が届いているかもしれないから。とってきてくれないかなぁ?」

はぁ??
いましがた俺のことを、ディスりやがったくせに!なにを都合のいいこと言ってやがる!
しかも。
年賀状なんて俺にはカンケーねぇし!!

「年賀状仕舞いだのなんだの言われてる時代なんだよ!イマドキ誰も送ってこねぇよ、○ーカ」

それより漫画、漫画…
話しかけてくるから気が散って、どこまで読んだか忘れちまったじゃねぇかよ。

「年賀状が完全に廃止になったわけじゃないんだから。何枚かは届いているかもよ?
郵便受けまで見に行ってくれると助かるな」

あぁ?
俺の話を、どうやら理解できなかったようだな。
年賀状なんて文化は、とっくに終わってるッつーの。きてねぇもんはきてねぇんだよ!
俺様の貴重な時間をジャマするな。

また。
いつもの言い合いになった。
相手にするのがくそだりぃ。

…そうだ。
二階の寝室にこもることにしよ。
テレビも観れるしな。

俺に必要なのは……
静かな読書タイム。すなわち精神統一の時間なのだ。
外野は黙っとけ。○ーカ。
くそっ。


数分後。

ドシン!バタン!ドシン!バタン!

突然、地獄の底からの地響きのような?
不吉な音が階下から鳴り響き始めた。

「…ひっ!?」

なんだ?この不吉な地響きは?
とてつもなくイヤな予感がする。

知らん。俺には関係ない。
漫画、漫画…集中っと…

バタン!!

閉じていたドアを思いっきりこじ開けられた。

うっ!
あ、足は?
まさか、階段のあの音は?

え?コワイコワイコワイ。
なにコイツ!?
俺には……理解不能だぁ!!

ものすごい剣幕で、ぽかんとしている俺に年賀状を突きつけてきた。

「…一枚もきやしねぇとか言ってなかったっけぇ??」

くっ……!!
またしても。懲りずに俺のことを攻撃してきやがったな!?
ここで負けたら……

否!!
俺は負けない。負けてない!
……まけないもん。ぶつぶつ。

「俺のはきてないだろ?知るか○ーカ!」

言ったもん勝ちだ。
どーだ?言い返せまい?
ふん、勝ったぞ!!

「あそ。じゃあ30分は口きかないから。
さいなら~○ーカ♪」

な、なんだと~!?
こ、コイツ……💢

「○△✕□◎◆✕✕~!!」

思いつく限りの暴言を投げつけてやったぜ!!
……はぁはぁ。

つか。30分でいいのかよ?
わけわかんねぇ。

シーン。

静かな時間がようやく訪れた。

「…………」

俺は悪くない。
あくまでも正論を言ったまでだ。

それにしてもアイツ。
えれぇ勢いで階段降りていったけど。

大丈夫かよ?

アホだなぁ。
あんなことでムキになりやがってさ。
怪我してんだから、おとなしくしてりゃあいいのによ。

「…………」

ま、いいや。
さ、漫画、漫画。
どこまで読んだっけ?

あーもう。
俺の自由は、いつもなにかに邪魔される運命にあるんだな…


ふぅ-!

全ての漫画を読み尽くすには。
まだまだ俺様には時間が足りないようだ。

とりあえずはキッチンへ行き、酒を補充しなければなるまい。

…めんどくせぇな。

アイツのことだからなぁ。
まだまだ根にもって、拗ねているに違いない。
いちいち相手にするのも疲れる……

しっかりしろ、俺。

ここは、なにごともなかったかのように。
通常運転でいきゃあなんとかなる、はず……
いままでだって。
そうやって、なんとかやり過ごせていたんだから。

そっと。
いつものように。
さりげない顔で。
普段通りの口調で。
うん、これでいける!


げっ。
またもや。
よくわからん創作活動?とやらに没頭しているアイツがいた。

くっ…!
こっちの気も知らねぇで。のんきなことだ。

しかし、俺はオトナだからな。
そんなことは気にしないのだ。

アイツは。

昔は…もっと素直で、かわいいヤツだったんだ。
弱々しくて、泣き虫で。
いつも俺にすがりついていた。
迷いもなく、甘えてきてくれてたんだ。

俺が変わったと。
アイツはそう言っていたけど。

俺じゃない。
アイツが変わったんだ。


うしろから。そう、まるで空気のようにさわやかに話しかけた。
うまいぞ俺…!

俺が口を開くと同時に。
数秒の間もなく言葉が発せられた。

「…ごめんなさいは?」
「…はーい。ゴメンナサイ」

ほとんど反射的に。気づいたらそう答えていた。
あれ?こんなはずじゃあ……

でも、不思議と。
そんなに悪い気分じゃなかった。

少しまえまでなら。
ネチネチと、一方的に俺のことを責めていたアイツは。

「それならよし!」

やわらかな笑顔になって。
それからは、俺のことを責めることはなかった。

あっけなく。通常運転に戻った。

……なんとなく。納得いかねぇ気もする。
俺ばかりが。ガラにもなく変に気をまわして。
ムダに疲れはてたような…?

でも。

まぁいいか。
いまはまだ…深く考えなくても。
夜が明ければ、朝はまたくるものなんだから。

それにしても。
こんな生活が。あと何十年続くことやら…?
毎日毎日、ドタバタと慌ただしいったらありゃしない。
これではまるで……


夫婦漫才そのものではないかぁ!!






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