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「疲れましたか?」だけで終わらせない疲労評価が、脳卒中後の日常生活動作自立度と関連する

▼ 文献情報 と 抄録和訳

入院時の脳卒中後の疲労は、亜急性期リハビリテーション病棟退院時の日常生活動作の自立度と関連する

Oyake, Kazuaki, et al. "Poststroke Fatigue at Admission is Associated With Independence Levels of Activities of Daily Living at Discharge From Subacute Rehabilitation Wards." Archives of Physical Medicine and Rehabilitation 102.5 (2021): 849-855.

[ハイパーリンク] DOI, PubMed, Google Scholar

[目的] 脳卒中患者が亜急性期リハビリテーション病棟を退院する際に、入院時の脳卒中後遺症が日常生活動作の自立度と関連するかどうかを検討する。

[方法] デザイン→レトロスペクティブコホート研究。設定→亜急性期リハビリテーション病院。参加者→2012年12月から2013年11月の間に亜急性期リハビリテーション病院に入院した脳卒中患者(N=156)を対象とした。主なアウトカム評価→脳卒中後の疲労は、入院後2週間以内にFatigue Severity Scaleを用いて評価した。脳卒中後遺症は、Fatigue Severity Scaleの9項目のうち、平均スコアが4点以上のものと定義した。機能的転帰は、FIM運動項目を用いて評価した。

[結果] 156名のうち56名(35.9%)が入院時に脳卒中後の疲労を抱えていた。入院時および退院時のFIM運動項目のスコアは、疲労群が非疲労群よりも有意に低かった(P<.05)。交絡の可能性のある変数を加えた重回帰分析の結果、脳卒中後の疲労は退院時のFIM運動項目スコアの有意な独立因子であった(P<.05)。

[結論] 入院時の脳卒中後遺症は、亜急性期リハビリテーション病棟からの退院時の機能的転帰と有意に関連していた。今回の結果から、リハビリテーション専門家は、亜急性期脳卒中患者の日常活動を改善するための介入を行うことに加えて、脳卒中後の疲労を管理する必要があることが強調された。

▼ So What?:何が面白いと感じたか?

疲労重度尺度という評価指標は、通常「疲れましたか?」やBorg scale程度で終わらせがちな疲労に9の視点を与えてくれている。臨床における疲労に関する何気ない質問や洞察が、単調な1つの問いかけでなく、さまざまな側面から行われることになれば、得られる情報はとても大きくなりそうだ。

疲労重度尺度(Fatigue Severity Scale: FSS)

【Physical Therapy】Falvey, 2019参照

▶︎疲労重度尺度(Fatigue Severity Scale: FSS)は、臨床現場において、疲労の程度やADLへの影響を定量的に評価する9項目の質問票である。
▶︎参加者は、9つの構成要素のそれぞれを1~7の尺度で採点する。
▶︎総合スコアは、9(影響なし)から63(ADLに及ぼす疲労の影響が大きい)の範囲となる。
▶︎FSSは信頼性、妥当性が高く、変化に敏感であることが確認されている。