決めて、断つ【黒田博樹 #名言ノート27】
今回紹介させていただく名言はこちら!
決めて、断つ
『決断』という言葉は誰でも知っていますが、なぜ『決』と『断』という2つの漢字の組み合わせなのかを考えたことをある人は少ないんじゃないでしょうか。
辞書で調べてみても
意志をはっきりと決定すること。「—を迫られる」「転職を—する」
正邪善悪を判断・裁決すること。
と説明されていますが『決断』という言葉の本質をとらえてはいないと思います。
意思をはっきりと決定すること・・・と言われても『具体的に何の意思を?』となりませんか?
ヒントは『決断』という感じの組み合わせそのものにあります。
今回紹介させていただいている名言の通り、『決断』とは呼んで字のごとく、『決めて、断つ』ことです。
つまり『決断』という言葉の本質は、『やめること(断つこと)を決める』ということです。
名著『決めて、断つ』
実は、決断=『決めて、断つ』は具体的に誰かが言った名言ではありません。ある書籍のタイトルです。
ドジャースやヤンキースといったメジャーリーグの名門で先発投手を務めた、元プロ野球選手の『黒田博樹』さんの書籍です。
恥ずかしながら私は、この本を読むまで黒田博樹さんが『黒田投手』だと認識していませんでした。笑
『決断=決めて断つ』ということを言っている書籍がないか調べる
黒田博樹さんの『決めて、断つ』を知って読む
黒田博樹さんがかなり有名な野球選手だったことを知る
って感じです。『決めて、断つ』は黒田投手が書いた本だからこそ読む。という人がほとんどではないでしょうか。私のケースは結構レアだと思います。笑
とはいえもちろん『黒田投手』という響きは知っていましたし。書籍の冒頭には黒田さんの写真が掲載されていて、顔は知っていました。
黒田博樹さんってどんな人?
黒田博樹(くろだ ひろき)さんは、1975年2月10日生まれの元プロ野球選手です。

高校では補欠でしたが、ひとつひとつ自分の課題に向き合い、大学野球で頭角を現すようになります。プロ野球では広島カープからキャリアをスタートし、メジャーに移籍してからはドジャース、ヤンキースといった誰もが知る名門球団で先発投手を務めました。
2016年に引退しましたが最後の一年の2015年から2016年は古巣の広島カープに戻ってきました。黒田投手の最後のマウンドの最終打者は大谷翔平選手でした。なんだか運命的な世代交代を献じるエピソードですね。
誰もが認める『本物のプロフェッショナル』
黒田投手のことを一言で表すなら『本物のプロフェッショナル』です。
詳しくは書籍でつづられていますが、高校時代からプロ野球時代まで、野球を楽しいと思ったことは一度もなかったとのことです。
マウンドにあがり投球をするということは『先発投手としての仕事を全うしなければいけない』ことにほかならず、どれだけキャリアを積んだとしてもマウンドに立つたびに緊張していたとのこと。むしろ緊張しなければいけない。とまで言っています。
書籍『決めて、断つ』で綴られていますが、黒田さんは、エージェントのスティーブ・ヒラードさんから「究極の自己評価の低い選手」と思われていました。もちろんいい意味でです。
どんなに良い成績を上げて、契約金がどんどん上がっていっても、黒田さんは決して初心を忘れずに常に謙虚でい続けました。
ドジャースいたころレッドソックスとトレードの交渉をする機会があったそうなのですが、「レッドソックスの人たちって僕のことを知ってるんですかね?」と言っていたくらいです。
ふつう、メジャーリーガーだったら「俺のことを知ってて当然」という態度をとるらしいんですが。黒田さんは全く逆のスタンスですよね。
常に謙虚。どんな状況でも自分への厳しさを忘れない。常に所属する組織や支えてくれる人たちへの貢献を意識する。といったように、まさに「古き良き日本人」が具現化したような自分つです。
エージェントのスティーブ・ヒラードさんは、黒田投手のことを、「侍」という言葉のイメージが具体化したような人。とも言っています。
黒田投手が決めて断ったこと

そんな、だれもが認める本物のプロフェッショナルである黒田投手ですが。実は高校時代はレギュラーに入れず補欠でベンチを温めていました。
自分に対する評価も低く、まさか自分がプロ野球選手としてやっていけるなんて思ってもいなかった・・・くらいの自己評価です。メジャーリーグの超名門、ヤンキースで年間20億円の契約を結ぶほどの超一流プロ野球という種の言葉とは思えません。
書籍『決めて、断つ』でも紹介されていますが、黒田さんはいろいろなことを、決めて、断ってきました。つまりやらないことを決める=決断することで一歩ずつ前に進んでいきました。
大きな目標を持たない
黒田投手は、大きな目標や長期的な目標を持つことはしなかったそうです。プロになってからは、いきなり日本で一番の投手になる!という目標は持たず、まずは同期の選手を追い越すことを目標としました。
同期よりもいい投手になれたと自覚できたら、次は所属する広島カープのエースの投手を目標に据える。広島カープでエースになれたら、リーグ全体に目を向ける。リーグ全体で一番になれたら・・・といったように、かならず一歩一歩、目標を達成するように心がけていたようです。
心や技術よりも体を優先する
日本のプロ野球からメジャーリーグに移籍した際も、これまでのやりかたをがらっと変える必要があり、自身の調整スタイルを思い切って変えています。
メジャーリーグでは日本のプロ野球とちがい、選手の拘束時間がとても長いようです。そもそもアメリカがかなり広いので、遠い場所での試合の場合はバス移動が長時間になります。試合の数も多く、たとえ自分に出番がない試合だとしてもかならず球場に行って試合を見ることで参加する必要があるそうです。
日本のプロ野球の場合は、自分の出番がないときはそもそも球場に行かなくてもいいケースもあるようです。この辺りの事情をしらなかったので、本を読んでいてとても驚きました。なんだか日本の方が合理的でアメリカ的。アメリカの方が根性論というか帰属意識というか、日本的のような気がします。
黒田さんがメジャーリーグで活躍されていたころは30代だったので体力のピークとしても落ちてくる頃です。加えてメジャーリーグ特有のハードなスケジュールに従わなければいけないので、日本でやってきた調整方法に固執すると、体力が持たないことに気づいたそうです。
日本では投手は練習のブルペンで納得がいくまで投げ込んで、自身の投球を調整していくそうです。しかしメジャーリーグでそれをやってしまうと、日々の体力の消耗が回復を上回ってしまうことに気づいたとのことです。
投球の調整はキャッチボールですませるようにして、そのキャッチボール自体もあまり本気で投げないようにしたとのこと。これは手を抜いているのではなく、自分のパフォーマンスを最大限に引き出すために全体を最適化した結果こうせざるを得なかった、という表現が正しいです。
ちなみにキャッチボールの相手は常に同じチームメートで固定されます。なんと、新しい変化球を習得したい場合もこのキャッチボールで練習を重ねるそうです。
しかし、黒田投手はこのキャッチボールすらもやりすぎを制限していました。どんなコンディションでも、もっと投げたくても必ず36球きっかりでやめるようにしていました。これもある種の『決断』ですよね。
食事にもこだわらない
黒田投手はメジャー時代に食事へのこだわりを捨てることも『決断』しました。アメリカでプレーすると決めた時点で、すでに日本食を普通に食べるのは無理だとあきらめていたし、「登板前日にはこれだけは絶対に食べよう」などと考えることもやめたそうです。
遠征に行ったら思い通りになるわけはないし、極力、食事に対してのこだわりは捨てようと「決断」したとのこと。野球にたいしてストレスをためないようにというこだわりのために、食に対するこだわりを捨てる・・・人生における優先順位が明確だからこそできる決断だと思います。
ただ、こだわりを捨てるのと、必要なものを摂取するのはまた別の話で、あまり好きではないフルーツは食べれば体の調子が良くなるので無理してでも食べていたようです。
トレーニングや食事はこだわろうと思えばいくらでもこだわれる。しかし自分の性格や特性を知り抜き、組織やさせてくれる人への貢献を最重要に考えてパフォーマンスの最適化に重点をおくことで一流のプロ野球選手として功績を残してきた。まさにプロフェッショナル
まとめ
今回紹介させていただいた名言はこちらでした!
決めて、断つ
元プロ野球選手の黒田博樹さんの書籍『決めて、断つ -ぶれないために大切なこと-』のタイトルでもあることの言葉について掘り下げさせていただきました。
中学生以来、野球を楽しいと思ったことは本当に一度もないし、特にメジャーに来てからはシーズン終盤になると性も根も尽き果て、体力的にも、精神的にも余力が残っておらず、「もう、こんなしんどいことはしたくない。引退しよう。」と真面目に考えるようになっていた。
野球が嫌いともとれるようならこんな独白からスタートとする書籍『決めて、断つ』ですが、読み進めていくと決して黒田さんは野球が、嫌いなのではないということがわかります。
むしろ『仕事』としたら野球に真剣に取り組んでいるからこそ、好きとから嫌いとかを超越したプロフェッショナルとしてのスタンスで野球に取り組んでいる姿勢がひしひしと伝わってきてきます。
『決めて、断つ』の副題は『ぶれないために大切なこと。』です。
全体を通して、書籍の中では語られてこそいませんが、黒田投手の最も大切にしている価値観は『恩返し』ではないだろうか。という感想を抱きました。
少しでも多くの恩を返すために、プロ野球選手としてできることは、投手としてゲームを作り、試合に勝つこと。自分の成績だけが良くてもチームが勝てなければ意味がない。
1番大きな支えてくれる人のためにいいプレーをするという価値観をぶらさないために、食事や練習スタイルや、考え方といつといったこだわりは捨てる(捨てると決めて断つ)ことはいとわない。
ここに、黒田博樹さんという、プロフェッショナルとしての気持ちよさがあると感じました。
つまり、完全に見事なまでにギバーのマインドなんですよね。
しかも自分を犠牲にする失敗ギバーではなく、成功ギバーのマインドです。だからこそ成功もできて、いつまでも愛され続ける存在なんだろうなと思いました。
ギバーとテイカーに関しての詳しい内容はこちらの書籍が参考になります。
一番大切な価値観を守り抜くために、ある程度大切にしていることでも思い切って決めて断つ。
それは決して誰もができることではないので、黒田さんの生き様にある種の憧れを抱いてしまう。それは野球をやっているいないな限らず、生き方そのものだから心を動かされる人は多いはずです。
書いてて思い出しましたが、今までのやり方に固執しすぎて勝機を見失ってしまうことは、それすなわち失敗の本質です。とわいえこれまでの慣習や成功体験に基づくやりかたを思い切って変えるのは誰だって抵抗を感じるものです。
相変わらず野球には興味がないけど、黒田さんのファンになりました。
決断、つまり決めて断つことで
何かを習得したり成し遂げるためには、何を加えるべきかを考えるのではなく、何をやめるべきかをまず考える。そんなことを教えてくれる書籍でした。是非ご一読ください!
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