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初心忘るべからず【風姿花伝 / 世阿弥 #名言ノート112】

今回紹介させていただく名言はこちら!

初心忘るべからず

💡一般的な意味

始めたばかりの新鮮で謙虚な気持ちを忘れず、慢心することなく努力を続けるべきだという教訓として使われます。

💡作者が伝えたかった事

人生の各段階で必ず初心に立ち返り、新しい挑戦に謙虚な気持ちで向き合うことが、一生を通して芸を向上させる道であるという深い意味です。


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✅出典

『初心忘るべからず』という言葉は誰でも一度は聞いたことがあるかと思います。でも、誰がどのような経緯で言った言葉なのかは知らないという人が多いんじゃないでしょうか?

「急がば回れ」とか「病は気から」とか、日本には多くのことわざがありますがそれらは聞けば一発で内容を理解できるくらいとてもシンプルで、かつ真理をとらえているからこそ古くから現在に至るまで長年使われて残っている言葉です。

特徴としてはあまりにもポピュラーすぎて誰が言ったか記録が残っていないという点ですね。

  • ことわざ・・・作者不明の至言

  • 名言・・・作者が明確の至言

と定義することができそうです。そういった切り口で考えると、『初心忘るべからず』も、ことわざっぽい印象がありますが、実は言った人と言われたいきさつが明確にわかっている『名言』です。

正直なところ私は『初心忘るべからず』という言葉はことわざだと思ってました。

だってあまりにも世間に浸透してて、誰でも聞いたことがあるのに、一般的には誰が言ったかなんて知られてないので・・・。

今回とある本を読んでいたら『初心忘るべからず』という言葉が使われてました。まさかと思っていきさつを調べてみたら、まさにその本で初めて使われた言葉だということが分かり、ちょっと感動しました。

その本というのがこちら、『風姿花伝(ふうしかでん)』です。

こちらは原文です。

さすがに現代語訳のほうが読みやすいです。

✅風姿花伝とは

『風姿花伝(ふうしかでん)』は、室町時代の能役者である世阿弥(ぜあみ)が著した、能に関する理論書です。

世阿弥が父である観阿弥(かんあみ)から受け継いだ教えをもとに、自身の経験と思索を加えて書き記されました。

『風姿花伝』は、日本最古の演劇論ともいわれ、能楽研究の基本資料であると同時に、芸術論、さらには人生論やビジネス論としても現代に通用する教訓が多く含まれていると評価されています。

室町時代に書かれているので現在(2025年)から考えると、約620年から625年ほど前の本ということになります。

そんな昔に書かれた本なのに、原文の本も現役で書店に並び、現代語訳バージョンの本はいくつも種類があります。

なぜこんなにも長い間、多くの人の支持を得ているのかというと、物事の本質を見事にとらえているからです。

✅初心忘るべからず

私は風姿花伝を読んだうえで、『初心忘るべからず』を以下のように解釈しました。

自分の立場や置かれている状況に左右されず、自分の取り組みに対して『これでいいのだろうか?』と常に疑問を持つ姿勢を保ち、その疑問に並行して『初めてだから楽しい』という前向きな気持ちが健全に両立している状態

💡1. 時分の花(その年齢ごとの初心)

幼い頃や若い頃に誰もが持っている、その若さや未熟さゆえの魅力や勢いを指します。これは誰もが持つアドバンテージであり、世阿弥はこれを「時分の花」と呼びました。この「花」に頼りきり、努力を怠ると、年齢とともにこの花はしおれてしまいます。

💡2. 誠の花(真の初心)

「これでいいのだろうか?」という健全な疑問や、自己を客観視する姿勢に近いものです。年齢を重ね、時分の花が失われたとき、そこからどう進むべきか、どう修練を積むべきかを常に問い続けること。この姿勢こそが、いつまでも芸を磨き続け、真の名人となるための「真の初心」です。

💡3. 老後の花(究極の初心)

人生の晩年になっても、その道の最高峰に達した者だけが咲かせることができる「花」のことです。これは、単なる技術や若さの魅力ではなく、長年の修練からにじみ出る、内面の美しさや奥深さから生まれるものです。これは、まさに「初心忘るべからず」の教えを生涯にわたって貫き通した結果、得られる究極の境地と言えます。



このように、「初心忘るべからず」という言葉には、一般的に使われる「初々しい気持ちを忘れてはならない」という意味合いに加え、年齢や経験を重ねるごとに変化する「初心」を常に意識せよ、という奥深い教えが含まれています。

✅長く続くコンテンツの秘訣

いきなり脱線しますが、わたしは『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズのファンです。

第1部から第7部までは全部単行本で持ってます。

すでに100巻以上を余裕で超える超大作のシリーズですが、そんな長年続くシリーズの初期も初期のころに、作者の荒木飛呂彦先生が6巻の作者コメントで『初心』について語っています。

短い文章なんで、ちょっと読んでみてください。

どうでしょうか?まさにこの文章に、ジョジョという作品が何年も愛され続ける人気作品である理由が詰まっているように感じませんか?

ジョジョの第1巻が発売されたのが1986年です。この文章が掲載されている6巻が発売されたのが1988年です。ジョジョの連載が始まって2~3年ごろにすでに『初心』についての重要性に言及されています。

ジョジョ初シリーズとなる第1部『ファントムブラッド』が怒涛の展開で完結して、その次回作となるジョジョ第2部の『戦闘潮流』が開幕するシリーズ初の転換点こそまさに『初心』に関する作者コメントが載っている第6巻です。

『初心』を語る上でこれ以上ないほどのタイミングなんじゃないでしょうか。

しかもすごいのが、このころ荒木先生はまだ20代前半くらいの時期だと思います。自分が20代前半のころはどうだったかと思うと、『初心』に思いをはせることなんて1秒もなかったと思います。

荒木先生は2025年の現時点でも、きっとこの『初心を忘れない』という気持ちを常に大事にされているはずです。

だからこそ還暦を迎えてもなおジョジョの新シリーズに取り組み続けているんだと思います。

📖まとめ

今回は『初心忘るべからず』という名言を紹介させていただいきました。

風姿花伝はほんとに名著です。ぜひ読んでみていただきたいです。原文はさすがに万人にオススメできませんが、現代語訳版はかなり読みやすいです。100ページちょいくらいのボリュームなんでその気になれば1〜2時間で読めちゃいます。

風姿花伝についてはこちらの記事でも解説してるので併せてチェックしてみてください。

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改めましてこんにちは。『Nick』と申します。大学は出てないけれど読書を続けて外資系企業で10年以上。そんな等身大のサラリーマンが200冊以上の読書経験と、日々の仕事や暮らしの中で出会った「心に刺さる名言」を紹介します。マンガ・アニメ・映画などサブカルチャーからの引用も多数掲載!

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