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ドライヤー片手に迎える、腕の黄昏

お風呂から上がって、濡れた髪を乾かす時間は、私にとって一日の終わりのルーティンでありながら、ひそかな試練の時間でもあるの。特に、髪が長い日は、まるで小さな格闘技みたい。
 
最初は、勢いよく温風を当てて、水分がみるみるうちに蒸発していくのが快感なのよね。「よしよし、今日もサラサラヘアにするぞ!」って、意気込みも十分。
 
でもね、その意気込みも、開始から数分で早くも陰りが見え始めるの。ドライヤーを持つ腕が、じわじわと悲鳴を上げ始めるのよ。
 
最初は、肩のあたりが「ん? ちょっと重いかな?」って感じる程度。それが、時間が経つにつれて、二の腕全体にズーンとした重みがのしかかってくる。まるで、見えないダンベルをずっと持ち上げているみたい。
 
特に、後頭部を乾かす時が一番つらいのよね。腕を上げたまま、微妙な角度をキープしなければならないから、まるでヨガのポーズみたいにプルプルしてくる。ドライヤーの熱風と、頑張って支えようとする腕の熱で、なんだか体全体が茹だってきそうになるの。
 
「あとちょっと、あとちょっと…」って、心の中で何度も唱えるんだけど、腕の疲労は容赦なく増していく。まるで、ゲームの体力ゲージが、じりじりと減っていくみたいに。
 
しまいには、ドライヤーを持つ手が震え始めて、狙ったところに風が当たらなくなってくるの。「もう、いい加減にして!」って、ドライヤーに八つ当たりしたくなる衝動を抑えながら、なんとか乾かそうと必死になる。
 
まるで、ゴールが見えないマラソンを走っているみたい。一体、私の髪はいつになったら乾くの? 私の腕は、いつまでこの重さに耐えなければならないの?
 
そして、やっとの思いで全体が乾いた時、腕はもう完全に限界を迎えているの。「終わった…」って、へなへなとその場に座り込みたくなるほど。まるで、重労働を終えた職人さんのような疲労感。
 
でもね、不思議なことに、次の日になると、その痛みをすっかり忘れて、また同じようにドライヤーを握っているんだよね。人間って、本当に都合の良い生き物だわ。
 
もしかしたら、あの腕の痛みは、「今日も一日、お疲れ様」って、自分の体に語りかけているサインなのかもしれない。頑張って髪を乾かした証として、勲章みたいなものなのかも…って、ちょっと美化しすぎかな?
 
いやいや、でもね、本当にそう思うの。あの限界ギリギリの戦いを乗り越えた先には、サラサラで気持ちの良い髪が待っている。その達成感があるから、私たちはまた、あの重いドライヤーを手に取るんだと思う。
 
だから、今日も私は、お風呂上がりに、心の中で筋肉痛を覚悟をしながら、ドライヤーのスイッチを入れるんだ。そして、途中で必ず訪れる腕の黄昏に耐えながら、美しい髪を目指すの。
 
ふふ、今日もまた、腕の筋肉痛と戦いながら、眠りにつくことでしょう。
 
 

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