予備試験 短答・論文 直前期に行うべきこと完全ガイド|残り時間で最大の結果を出す全戦略
【目次】
はじめに――直前期に「やること」を絞れた人が合格する
第1章 直前期の全体設計――短答と論文をどう両立させるか
第2章 短答直前期にやるべきこと完全版
第3章 論文直前期にやるべきこと完全版
第4章 直前期にやってはいけないこと
第5章 残り期間別・日別スケジュール完全版(1ヶ月前・2週間前・1週間前・前日)
第6章 科目別・直前期の最終確認事項
第7章 本番当日のパフォーマンスを最大化する準備
第8章 直前期のメンタル管理とスランプ対策
第9章 直前期に使える時間管理の技術
おわりに――直前期の過ごし方が合否を決める
はじめに――直前期に「やること」を絞れた人が合格する
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予備試験の合格者と不合格者の差は、試験直前期の過ごし方で決まることが多いです。
この事実は多くの受験生が知っていません。「試験直前は追い込みが大事」という感覚から、直前期に勉強量を増やそうとする受験生が大半です。しかし合格した人の多くは、直前期に勉強の「量」を増やすのではなく「質と方向性」を変えています。
直前期に合格した人が共通してやっていることはひとつだけです。やることを徹底的に絞ったことです。
短答と論文を同時に仕上げなければならない直前期は、時間が最も希少な時期です。この時期に新しい教材に手を出したり、全分野を均等に対策しようとしたりすることは、時間という最も貴重なリソースを最も非効率な形で使うことになります。
この記事では、予備試験の短答と論文の直前期に何をすべきか、そして何をすべきでないかを具体的に公開します。残り時間を最大限に活用して合格ラインに達するための、今日から実践できる戦略です。
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第1章 直前期の全体設計――短答と論文をどう両立させるか
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■ 予備試験の試験構造を再確認する
直前期の戦略を立てる前に、予備試験の構造を正確に把握することが必要です。
予備試験は短答式・論文式・口述式の3段階で構成されています。短答式は法律基本7科目と一般教養の計8科目、論文式は法律基本7科目に実務基礎と選択科目を加えた10科目です。
直前期に最も意識すべき事実があります。短答と論文は別々の試験ではなく、同じ知識体系の上に成り立っているという点です。論文の論証を正確に覚えることは、条文の要件・効果と判例の規範を覚えることと同義であり、これが短答の正答率を同時に上げます。
直前期に短答と論文を別々に対策しようとすることは非効率です。論文の論証習得を軸にしながら短答の知識を肉付けするという統合的なアプローチが、直前期の時間を最大活用する方法です。
■ 直前期における短答と論文の時間配分
直前期の時間配分は、試験までの残り期間によって変えることが必要です。
残り2ヶ月以上ある場合は、短答6割・論文4割という配分が基本です。短答式が先に実施されることを踏まえ、まず短答の正答率を安定させることを優先します。
残り1ヶ月の場合は、短答7割・論文3割に配分を変えます。短答の最終確認を中心にしながら、論文は週3〜4通の起案で感覚を維持します。
残り2週間の場合は、短答8割・論文2割まで配分を変えます。論文の起案より、これまでに書いた答案の見直しを優先します。
残り1週間の場合は、短答確認9割・論文の答案見直し1割です。新しい問題を解くことはほぼ意味がなく、これまでの蓄積を確認することに集中します。
■ 直前期に絶対に守るべき3つの原則
原則のひとつめは、今持っている教材だけを使い切ることです。直前期に新しい問題集・参考書・論証集を買うことは時間の無駄です。今持っている教材の中に合格に必要な情報は全て入っています。
原則のふたつめは、弱点分野に時間を集中させることです。得意分野は現状維持で十分です。苦手分野のSランク論点に時間を投資することが、直前期の最も合理的な行動です。
原則のみっつめは、毎日必ず最低限の勉強をすることです。直前期に「今日は疲れたから何もしない」という日を作ることは、積み上げてきた知識の定着を妨げます。短くても構いません。誤り肢ノートを確認するだけでも、毎日継続することが直前期の知識定着を支えます。
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第2章 短答直前期にやるべきこと完全版
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■ 短答直前期の最優先事項
短答直前期にやるべき最も重要なことはひとつだけです。間違えた肢の根拠を条文・判例で説明できる状態を作ることです。
多くの受験生が直前期に「もっとたくさんの問題を解かなければ」と思い、問題の量を増やします。しかしこれは逆効果です。短答の得点を直前期に上げる唯一の方法は、すでに解いた問題の誤り肢の根拠を完全に把握することです。量より質の転換が直前期の短答対策の核心です。
■ 短答直前期の具体的な勉強法
やること1つめは誤り肢ノートの完成と活用です。これまでに解いた過去問で間違えた肢を全て専用ノートにまとめます。記録する内容は①誤り肢の内容、②誤りの具体的な箇所、③正しい内容、④根拠条文番号または判例名の4点です。このノートを毎朝15分かけて口頭で確認することが、直前期の短答対策の最も効果的な方法です。
やること2つめは正答率の高い肢の根拠確認です。受験生の7割以上が正解できる基本的な肢を落とすことが最も致命的です。直前期は難問より基本的な肢の根拠を確認することを優先します。過去問を解くとき、正解した肢でも「なぜ正しいか」を条文番号で即答できるか確認する習慣をつけます。
やること3つめは時間制限付き演習の実施です。本番と同じ時間制限の中で解く練習をしていない受験生が多いですが、時間管理の技術は練習でしか身につきません。直前期は少なくとも週2回、タイマーを使って本番ペースで問題を解く練習を行います。
■ 科目別の直前期短答対策の優先順位
全科目を均等に対策する時間は直前期にはありません。科目別の優先順位を決めて時間を投資することが必要です。
最優先科目は民法・刑法・憲法の上三法です。この3科目は出題数が多く、かつ論文との知識の重複が大きいため、投資対効果が最も高い科目です。
次優先科目は行政法・商法です。出題頻度は上三法より低いですが、頻出論点が絞れているため直前期の対策効果が出やすい科目です。
現状維持でよい科目は民事訴訟法・刑事訴訟法です。手続法は論点が多く直前期に大幅な改善は難しいため、誤り肢ノートの確認で現状を維持することに集中します。
■ 短答直前期にやってはいけないこと
ひとつめは新しい問題集を買うことです。直前期に見たことのない問題を大量に解いても、知識の体系を崩すだけです。
ふたつめは全科目を毎日均等に解くことです。直前期に時間を分散させることは得点の最大化につながりません。弱点科目に集中投資することが合理的です。
みっつめは一般教養の対策を頑張りすぎることです。一般教養は法律科目と比べて対策の効果が出にくい科目です。直前期は最低限の確認にとどめ、法律科目に時間を集中させます。
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第3章 論文直前期にやるべきこと完全版
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■ 論文直前期の最優先事項
論文直前期にやるべき最も重要なことは、書いた答案を見直すことです。
多くの受験生が直前期に「もっと多くの答案を書かなければ」と思い、起案の量を増やします。しかし直前期に量を増やすことより、これまで書いた答案の質を確認することの方が得点に直結します。
過去に書いた答案を読み返して「同じミスを繰り返していないか」を確認する作業が、直前期の論文対策の核心です。この確認作業なしに起案を増やしても、同じミスを本番で繰り返すリスクを下げることはできません。
■ 論文直前期の具体的な勉強法
やること1つめは答案の見直しと差分の確認です。これまで書いた答案を科目別に並べて、繰り返し落としている論点・繰り返し薄くなっているあてはめ・繰り返し時間切れになっている科目を特定します。この差分の特定が直前期の論文対策の出発点です。
やること2つめは頻出論証の口頭再現です。起案するより、論証を口頭で再現する練習の方が直前期には効率的です。論証集を見ずに「〇〇の要件は何か」「なぜそのような要件になるか」を口頭で説明できるかを確認します。口頭で再現できない論証は、答案でも薄くなります。
やること3つめは採点実感の精読です。法務省が公表している採点実感には、受験生全体の答案の傾向と問題点が具体的に記載されています。直前期に最近3年分の採点実感を科目別に読み返し、自分の答案と照合します。採点実感で繰り返し指摘されている問題点が、自分の答案にも当てはまっていないかを確認することが独学者の最大の武器です。
やること4つめは時間配分の最終確認です。論文試験で最も致命的なのは途中答案です。直前期は起案の際に必ず時間を計り、全設問を時間内に書き切る練習をします。全部を薄く書いて時間内に完成させる答案と、最初の設問だけ厚く書いて途中答案になる答案では、前者の方が確実に高い評価を得られます。
■ 論文直前期の答案構成の最終調整
直前期に論文の答案構成を改善するための具体的な方法があります。
問題文の読み方を固定することです。設問を最初に読んでから問題文の事実を読む。事実を読みながら「①必ず使う事実、②使うか迷う事実、③ダミーの事実」の3分類をマークする。この流れを固定することで、問題文の読み方に費やす時間を短縮できます。
構成メモのフォーマットを固定することです。構成メモには「論点名・結論・使う主要事実」だけをキーワードで書きます。構成メモを文章で書こうとすると時間が足りなくなります。キーワードだけのメモから書き始めることを直前期に習慣として固定します。
あてはめの型を固定することです。「事実→評価→結論」という流れを全ての論点のあてはめで徹底します。「Aは〇〇した(事実)。これは〇〇という性質を持ち(評価)、したがって〇〇要件を充たす(結論)」という型を直前期に意識的に繰り返します。
■ 論文直前期にやってはいけないこと
ひとつめは新しい論点を覚えようとすることです。直前期に初めて出会う論点を覚えようとすることは時間の無駄です。これまでに学習した論点の精度を上げることを優先します。
ふたつめは答案を書きっぱなしにすることです。起案した答案を採点実感や参考答案と照合せずに次の起案に進むことは、ミスの繰り返しを防げません。
みっつめは論証の完璧な暗記を目指すことです。直前期に論証を一字一句完璧に覚えようとすることは時間の無駄です。要件・根拠・効果の骨格を口頭で再現できれば十分です。
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第4章 直前期にやってはいけないこと
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■ 合格者が直前期にしなかったこと
合格者の話を聞くと、直前期にやらなかったことについて共通したパターンがあります。
合格者は新しい教材を買いませんでした。合格者は全科目を均等に勉強しませんでした。合格者は他の受験生の進捗を気にしませんでした。合格者は睡眠を削りませんでした。
これらは全て「やらないことを決める」という選択です。直前期の合格戦略は、何をするかより何をしないかを決めることで完成します。
■ 直前期の最大の落とし穴・詳細版
落とし穴のひとつめは「網羅しようとすること」です。直前期に「まだやっていない分野がある」という焦りから、手を広げようとすることが最大の罠です。直前期に網羅できない分野があることは当然であり、それより頻出分野を確実に取ることを優先します。
落とし穴のふたつめは「SNSで他の受験生の進捗を確認すること」です。「○○周した」「答案を何十通書いた」という投稿を見て焦ることは、貴重な時間と精神力を消耗するだけです。試験は相対評価ではなく合格ラインを超えられるかどうかだけが基準です。
落とし穴のみっつめは「体調管理を後回しにすること」です。直前期に睡眠を削って勉強時間を増やすことは、記憶の定着率を下げるため逆効果です。特に短答の知識定着は睡眠中に行われます。直前期だからこそ睡眠を確保することが最も合格に近い選択です。
落とし穴のよっつめは「勉強量の記録に満足すること」です。「今日は○時間勉強した」という記録をつけることに達成感を感じて、勉強の質を確認しない状態に陥ることがあります。直前期は時間より「今日できなかったことが何か」を記録することの方が価値があります。
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