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【写真詩】 追憶の夏

美瑛の丘
広い大地のその中で
変わりゆく時を越えて
変わらずにあるもの
過去から未来へ
残される風景

眩しい粋美の丘に
長い時を越えてここにある
大空へ向かって立ち伸びる
ふたつの樹影

photo  by  susumu81 美瑛 (2009)

空と大地の間で夢みてる
風よ伝えて
想いの言葉を雲にして
受け取るあなたは
いつも揺れる気持ちを抱きしめてくれる

眩しさに息をひそめ
遠い空からささやく君へ
遠く見つめる眼差しは 真夏の輝き
高鳴る胸の鼓動は
大地を伝わり君の元へ

溜息雲が君に届く時
奏でる空  踊る白雲  こころふるえる
あなたがくれた 届かない夢とじ込めて
現実と妄想を繋ぐ 地下の根深く

ここでは時が 黙っている
知っているのに 優しい無口
ぎこちない距離で見つめ合う

引き合う想いに夏のいたずら
あの雲に想いを残して
二度と戻れない千切れ雲
流れる雲の行き先に 夢ひとつ

秘めた約束いつまでも
夏の幻し夢の中
雲とたわむれる
君と いつまでもいたいから

過行く夏のたわむれに
青い空に 夏の誘惑


たそがれ老人のつぶやき


何時ものように時が穏やかに流れている、薄暗い部屋の中に、モーツァルトの鎮魂のレクイエムが、今日のこの日を想い、つなぎ止められた時空を彷徨っている。

パソコンのフォトレガシを探索していると、以前noteに投稿した写真に目がいった、その時は片割れだけの写真だったが、今回は兄弟そろっての写真。
17年前、夏の美瑛で出会った「兄弟の木」の風景です。
広大なパッチワークの丘にぽつんと、しかし確かな存在感を持って、並び立つ二本のポプラの「兄弟の木」と云われる風景が、私には近くて遠い男女の相思相愛の姿に見えてきました、慕情の丘に、青い空、交わす言葉が雲になり、二人の間を行き来する、近づくにも近づけないもどかしい切ない、秘密の仲、メルヘンチックなロマンに溢れた妄想が。
そこには単なる自然の美しさだけでなく、互いを深く想い合いながらも決して近づくことのできない、もどかしくも美しい男女の物語があるように感じました。
目に見える距離や形だけが全てではなく、地下深くの根で固く結ばれている
命の絆がこの世界には確かに存在します。

photo  by  susumu81 美瑛(2009)

夢の名残りの旅路の果てに 思い出を拾い集めて
どこまで流れる 運命(さだめ)の雲
巻き戻せないこの景色に
大地と空の協奏の詩

命をひとつに かさねたい人がいる


自らハンドルを握り、無我夢中で日本の風景を追いかけていたあの頃から、ずいぶんと時間が流れました。今はもう、新しい景色を求めて遠くへ撮影に出かけることはなくなりましたが、ファインダー越しに見つめたあの日の眩しい緑と青空は、私の胸の中で色褪せることなく息づいています。



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