27-2.[最終話]そして退院へ…後編【すっとんきょうな出来事 〜精神科に入院した私の記録〜】
※この記録は実体験をもとに書いています。登場人物はすべて仮名とし、個人が特定されないよう、一部の設定や時系列などの細部を変更しています。
おはようございます。
スットンキョウと申します。
さぁ、精神科入院記録もいよいよ最終エントリーです。
退院の日の朝になりました。
当日のメモには、
「今までで一番眠れたかも」
と記録されています。
退院できるという安心感から、ぐっすり眠れたようです。
目が覚めると、いつものルーティンをこなします。
6時の起床前までは廊下をウォーキングして時間を潰し、6時になったらスマホタイム。
家族とたわいもないやり取りをします。
6時25分からはテレビ体操。
10分の体操が終わると、7時50分の朝食までは特にすることがありません。
いつもならラウンジで患者さんたちとおしゃべりをしたり、麻雀をしたりして過ごしています。
その日は私の退院日。
みんな少し早起きして、最後に話をしに来てくれるかな――そんな期待をしていました。
ですが。
誰も来ない。
待っても待っても来ない。
仲良しの患者さんたちが誰一人起きてこないので、少し寂しい気持ちになりました。
まぁ、でも。
いつものことです。
精神科病棟ですから、体調が優れない日もありますし、早起きする人のほうが珍しい世界です。
たまたま今日はそういう日なんだろう、と気持ちを切り替えて一人の時間を過ごしました。
そして朝食。
かえで病棟は朝食がパンの日が多かったので、この日もパンだったと記憶しています。
朝食の時間になると、みなさんが
「スットンキョウさんがいなくなると寂しいね」
と声をかけてくれました。
ようやく退院ムードが高まってきます。
朝食のあとは、お別れ麻雀。
なのですが、ほとんど記憶がありません。
大勝ちも大負けもしなかったのでしょう。
麻雀でお世話になった”安牌の小峠さん”には連絡先をお渡ししました。
いつかまた、あの堅実すぎる安牌打ちを見られる日が来るかもしれません。
退院は13時30分。
そのため、お昼ご飯も病棟でいただきました。
最後まで美味しい病院食でした。
仲良しの患者さんへ手紙を渡し、主治医やその日勤務されていた看護師さんへご挨拶。
13時を過ぎると洋服に着替えます。
退院の日だからでしょうか。
なんとなく、一番お気に入りのワンピースを選びました。
以前の外泊では面談室が混んでいて化粧ができませんでしたが、この日は無事にお化粧も完了。
いつもの「パジャマ・すっぴん姿」から、ワンピースにお化粧をした姿になると、嬉しい反面、なんだか少し照れくさかったのを覚えています。
みんなと談笑しながら迎えを待っていると、
「ご家族が来ましたよー」
と看護師さんに呼ばれました。
来た!
この日は妹が迎えに来てくれていました。
みんなに別れを告げ、ナースステーションの中へ。
ここから先は、患者さんとは窓ガラス越しになります。
泣いたらいけないと思って、あまり皆さんの方を見ないようにしていたのですが……
気づけば、みんなが窓ガラスに張り付いて見送ってくれていました。
「こんなに見送りに来る患者さんがいるなんて珍しいですよ」
と看護師さんが声をかけてくれます。
本当にありがたいことです。
私物の受け渡し書類にサインをして、みんなに手を振りながら閉鎖病棟を後にしました。
取り立てて劇的な出来事があったわけではありません。
でも、こうして無事に退院することができました。
病棟を出たあとは、退院後の薬を受け取るため一階の薬剤師さんのところへ。
そして、ようやく病院の外へ。
「あーー!! やっとシャバだーーー!!」
そんな高いテンションで街を歩いたことを、今でもよく覚えています。
ここまで入院記を読んでくださり、本当にありがとうございました。
たった3週間の入院でしたが、30話近いエピソードが書けるほど濃い時間でした。
何より、私は回復することができました。
その環境をつくってくださった病院の皆さま、そして入院生活を支えてくれた家族や友人には感謝しかありません。
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最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
スットンキョウ
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わぉ、こんなスットンキョウな私にチップを贈りたいと思ってくれたんですね。その気持ちだけで十分です。すみませんカッコつけました、チップぜひお願いします(土下座)