書記が哲学やるだけ#18 20世紀前半の現象学
問題

解説

(1)正しい:エトムント・グスタフ・アルブレヒト・フッサール(Edmund Gustav Albrecht Husserl,1859年4月8日 - 1938年4月27日)は,オーストリアの哲学者・数学者であり,諸科学(数学・物理学)の基礎づけを行うことを目標にして「現象論」を提唱した。『論理学研究』など前期においては,フランツ・ブレンターノ(Franz Clemens Honoratus Hermann Brentano,1838年1月16日 - 1917年3月17日)の「志向性」(Intentionalität) の概念を継承し,記述的心理学には「事象そのものへ」(Zu den Sachen selbst!) に立ち返る「現象学」が必要であるとした。
(2)誤り:『イデーン』など中期においては,「現象学的還元」「本質直感」などから超越論的現象学を示した。『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』など後期においては,「先所与性」「生活世界」などの発生的現象学へと移行した。
(3)正しい:マックス・シェーラー(Max Scheler,1874年8月22日 - 1928年5月19日)は,初期現象学派を代表するユダヤ系のドイツの哲学者であり,哲学的人間学と知識社会の提唱者である。『人間と歴史』『包括的人間学からの断章』では,人間の自己像の解釈を,「宗教的人間学」「ホモ・サピエンス」「ホモ・ファーベル」「生の哲学における人間学」「要請としての無神論における人間学」の五つに類型化した。
(4)誤り:マルティン・ハイデッガー(Martin Heidegger, 1889年9月26日 - 1976年5月26日)は,ドイツの哲学者であり,存在論的解釈学により伝統的な形而上学の解体を試みた。『存在と時間』では,存在者 Seiendeと存在 Seinを区別した上で,存在の意味についての問い(die Seinsfrage)を明らかにしようとした。人間の実存に関して最も根本的な事柄はわれわれの世界=内=存在 In-der-Welt-seinであると主張し,人間もしくは現存在 Da-sein とは世界の中で活動する具象的存在であることを強調した。
(5)誤り:カール・ヤスパース(Karl Theodor Jaspers,1883年2月23日 - 1969年2月26日)は,ドイツの哲学者・精神科医であり,実存主義哲学の代表的論者の一人である。またヤスパースは,精神医学のうち精神病理学の祖とされる。一方で,記述精神医学は主にエミール・クレペリン(Emil Kraepelin,1856年2月15日 - 1926年10月7日),力動精神医学は主にフロイトにより立てられた。
(6)正しい:ガブリエル・マルセル(Gabriel Marcel,1889年12月7日 - 1973年10月8日)は,キリスト教的実存主義を代表するフランスの劇作家・哲学者であり,『存在と所有』では自己の身体を思考の契機として「私は身体である」というテーゼを展開した。
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