書記が物理やるだけ#322 量子テレポーテーション
量子もつれの効果を利用した伝送手段である量子テレポーテーションについて。
問題

説明
GHZ状態(Greenberger–Horne–Zeilinger状態)は,多状態系における量子もつれの例である。

ここで,3量子ビット以上のゲートとしてトフォリゲート・フレドキンゲートを紹介しておく。


量子テレポーテーションは,離れた場所へ量子ビットの状態を転送する技術である。量子テレポーテーション技術の詳細な論文はチャールズ・ベネットらによって1993年に発表され,2013年8月に古澤明東大工学部教授を中心とするグループが完全な量子テレポーテーションに成功した。

解答
GHZ状態の量子回路を確認しておく。

問題設定として,情報の送り手をA,受け手をBとし,Aが持っている1量子ビットの量子情報|φ>をBに送ることとする。ここで,AとBは量子もつれ状態となっている2量子ビットの共有と2古典ビットの通信は可能である。Aが持っている情報を読んでBに送ることは,量子複製不可能定理により不可能である。しかし,以下に示す回路により情報を伝えることができるようになる。

①HとCNOTを適用して量子もつれ状態を作り,これをAとBで共有する。
②Aが持っている量子ビット|φ>と①のテンソル積を計算する。

③Aは手元でCNOTとHを適用する。

④Aは手元の量子ビットを測定し,得た値を古典ビットとしてBに送る。
⑤Bは得られた古典ビットをもとに,パウリ行列を適用することで量子ビット|φ>を復元する。

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