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ちゃんと終わらせたはずなのに、ふと戻ってくる感情

ちゃんと話し合った。
ちゃんと距離も取った。
自分なりに、区切りをつけたつもりだった。

それなのに。

夜になると、
ふとした瞬間に思い出す。

もう戻らないと分かっているのに、
あの時間が、まだ体のどこかに残っている。



終わらせるという行為は、
案外あっさりしている。

言葉を交わして、
連絡をやめて、
生活は続いていく。

だけど感情は、
そんなに簡単に整理されない。

頭では理解していても、
心はゆっくりしか動かない。



「まだ引きずっているのかな」

そう思うと、少し情けなくなる。

もう大人なのに。
もう十分時間も経ったのに。

でも、戻ってくる感情は、
未練とは少し違う気がしている。

それはきっと、
ちゃんと大切だった証拠だ。



終わらせたからこそ、
その関係は「記憶」になった。

記憶になったからこそ、
ときどき静かに浮かび上がる。

もしあの時間が軽いものだったなら、
こんなふうに戻ってはこない。



大事なのは、
戻ってきた感情を否定しないことだと思う。

「まだ好きなのかもしれない」
「やっぱり間違っていたのかもしれない」

そうやって答えを急がなくていい。

ただ、

「ああ、ちゃんと大切だったんだな」

そう認めるだけで、
少しだけ胸は静かになる。



感情は、
終わらせるものじゃなくて、
形を変えて残っていくものなのかもしれない。

戻ってきてもいい。

それは、あなたがちゃんと生きていた証だから。

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