コミュニティ作り|仕事のオンライン会話、なぜ盛り上がらないのか
人の思考プロセスを、本質的な「思考回路」として視覚的に構造化する。
Systems Visualismでは、個人の内省を助け、他者との対話・共有・創造を促進するための図解を体系化しています。
本棚のように、多様な図を揃え、あなたの考える力を広げるツールを紹介します。
[1] PROLOGUE|導入
テーマ概要
先日、コミュニティづくりの基礎的な知見について図解を作成した。その中であらためて理解したのは、そもそも場が安全で安心できるものでなければ、コミュニティは活性化しないということだった。
そして現代社会では、このnoteをはじめ、XやInstagramなど、個人を起点としたさまざまなコミュニティが生まれている。
こうしたオンラインコミュニティは、SNS上だけの話ではない。私たちは日常的に、特に仕事の場面においても、オンラインで人と関わるようになってきている。
SlackやMicrosoft Teamsなどを使い、業務チーム内でチャットによるコミュニケーションを行うことは、もはや当たり前になった。そこでは業務連絡だけでなく、仕事に関する気づきや有益な情報を共有する人もいる。一方で、積極的に発言する人がいる反面、やり取りを眺めているだけの人もいるだろう。
リーダーの立場からすれば、オンライン上の会話も活性化させたいと願うものの、思うようにはいかない現実がある。
今回は、こうしたオンラインコミュニティに関わる人々の態度や立場を整理し、その関係性を構造的に捉え直していく。
参考資料
オウンドコミュニティ ファンと協働する新・マーケティング戦略のすべて、福田晃一、技術評論社
[2] CORE|本編
思考回路 - 図解ツール
こちらが図解ツール全体像です。
情報量が多いため、次章の解説を参考にしながら、じっくりと読み進めていただくことをおすすめします。

図の解説 - 紙芝居形式
図解ツールをパーツごとに分解し、詳しく解釈しながら説明していきます。
テーマ説明:全10枚
コミュニティ内には、さまざまな立場の人がいる。
リーダーとして引っ張る人
運営に協力するアグレッシブな人
積極的に関わろうとするアクティブな人
興味をもって様子を見ているビジター
そしてコミュニティのことを外に伝える人

コミュニティに来たばかりの人は、まず様子をうかがう。このコミュニティにいる意味やメリットがあるかを判断しようとしている。だからこそ、コミュニティにいる動機を自分で見つけてもらうことが大切になる。
自分の興味や価値観を整理できる機会や、自己理解を促す施策が必要とされる。

このコミュニティに意味を見出した人たちは、少しずつアクティブになっていく。自己開示はせず内向的であっても、投稿にいいねをしたり、面白いコンテンツに反応するようになる。
だからこそ、彼らが飽きずに関わり続けられる施策が重要になる。達成感を得られる仕組みや、称号やバッジなどの収集意欲を刺激する要素が、コミュニティとの関係を継続させていく。

アクティブな人が増え、交流が活性化していくと、メンバー同士の関係は次第に深まっていく。やがて強い関係性が生まれ、その中で運営に協力したいという気持ちが芽生えていく。

コミュニティを自分ごととして捉え、主体的に関わってくれるメンバーには、役割を与えて協力意識を促すことができる。学び合いの機会を増やし、秩序を保つためのルールやガイドライン作りに関わってもらうことで、縁の下の力持ちとしてコミュニティを支えてもらえる。

アクティブなメンバーには、やがてリーダー格としてコミュニティを牽引してもらいたい。そのためには、リーダーにふさわしい深い情報や、限定された知見に触れられる特別感が、リーダーとしての意識を育てていく。

リーダーとしてのモチベーションを保つためには、一定の権限や専門性を与えることが必要になる。さらに、活躍が正当に評価され、承認を感じられる施策によって活動の幅が広がり、コミュニティの雰囲気や文化が形づくられていく。

また、コミュニティに興味をもった人は、その存在を他者に紹介してくれる可能性がある。それは必ずしもコミュニティのためというより、その人自身のためでもある。紹介すること自体にメリットがあり、共有する情報がその人の評価を高めるような設計が、発信を後押ししていく。

そうした情報の拡散によって、コミュニティの外にいる人が、新たにビジターとして参加する可能性が生まれていく。

このように、コミュニティには多様な関わり方をする人が存在する。それぞれの立場や期待に合ったコンテンツや施策を用意していくことが、現代のコミュニティ運営には求められている。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
図解ツールを手元に置いて解釈を深めたり、
「オンラインコミュニティ」について周りの仲間と議論する際の、「論点の地図」として活用してください。
[3] INSIGHT|考察
図解をまとめての感想
コロナパンデミックを境に、リモートワークという働き方が広がった。私の会社でもそれが一般的になり、在宅と出社を半々に使い分けている人もいる。
リモートワークには、自分の時間を自分なりに有効に使えるという大きなメリットがある。一方で、仕事は本来一人ではなくチームで進めるものであるため、コミュニケーションが希薄になりがちだと感じる場面も少なくない。リーダーとしては、「きちんと働いているのだろうか」と疑念を抱いてしまうこともある。
特に、コミュニケーションが希薄になることは、チームとしては致命的だ。出社していれば、面と向かって会話することで相手の反応を引き出せるが、オンラインでは受け身の姿勢が助長され、何も反応しなくなるメンバーが出てくることもある。
今回、オンラインのコミュニティづくりに関する知見を咀嚼する中で、普段自分が関わっているチームのオンライン上の会話についても、人それぞれの態度の違いを、より深く理解できるようになったと感じている。
やはりチーム内の会話が活性化され、意見をぶつけ合い、気づきや情報が自然と共有される。そんな雰囲気をつくっていきたいものですね。
[4] NAVIGATION|関連情報
過去の図解
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