【空き家をめぐる記録 #18】なかなか連絡が来なくなった|Episode4-1
なかなか連絡が来なくなった
呼び鈴をしても反応がなく、近所の人に声をかけてみると、その工務店は廃業して今は同県の実家のほうへ行っているとのことだった。
寂れた感じはしなかったのに。
この物件も諦めることとなった。後にGoogleマップで見てみると、競売で出されていた頃の雰囲気より明るく、屋根がきれいにリフォームされて素敵に蘇っていた。
どちらの物件も無理になり、同じ東方位の競売物件があった家の裏手の丘陵地を越えると、開拓された分譲地帯に売りには出されていない空き家が目立つ地域があった。
周りが畑と山で囲まれた気の要らなさそうな、こぢんまりしたお家があり、登記簿を調べると持ち主はふたつの市町村をまたいだ場所に暮らしている様子だった。
古いGoogleマップにはその家の畑部分に売り看板が立てられていて、その不動産屋さんに問い合わせると畑部分はすでに売却済みとわかった。
家の交渉に、なんとかおじいさんにお願いしてみると、近くにご親戚が飲食店を営んでいるからそこに聞いてみたらと勧めてくれた。
ところが行ってみると閉まっており、もう営業していない様子を伝えると、それ以来おじいさんからなかなか連絡が来なくなってしまった。
引っ越さなければならない日が迫り、泣く泣く空き家探しを一旦保留にして借家探しに切り替えることになった。
父の仕事道具が入る倉庫付きの一戸建て賃貸を条件に探し始めると、急に父が、
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