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【空き家をめぐる記録 #15】闇雲に探すのは怖い|Episode1-1

闇雲に探すのは怖い


まず取りかかったのは、埃まみれのまま放置されていた慎人の部屋の片付けだった。

きれいになっていくのが爽快だった。

母と二人でせっせとゴミ出しをし、運び出せない大きな家具はどうしようかと思っていたら、年の暮れ、仕事終わりの慎人が日が暮れた頃に大きなトラックを借りてきて、慌ただしく自分で家具を運び出していった。


家を手放すことになってから、父と母はしばらく手続きに追われていた。

任意売却の手続きへ移ったが、一度だけ内見の問い合わせがあっただけで実際には至らず、時間だけが過ぎていった。

どうせ引っ越すなら方角が気になると思い、インターネットで調べていた。

祖母が分厚い暦で予定を立てていたことから気学の方位が気になっていた。
方位を決めれば探す範囲が絞りやすいうえに、闇雲に探すのは怖いと思うようになっていた。

年が明け、家探しが本格的に始まった。

母と東方位を探そうと一致し、不動産屋さんも東方位にある小さなところへ当たろうと思っていた。

父は関係なく手あたり次第、国道沿いの不動産屋さんにも足を運んでいた。

母が地図を持ちながら東方面へ向かうよう父に持ちかけると、山と田んぼに囲まれた地域に古い家や人気のなさそうな家が点在していた。

その中の一軒。


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