【空き家をめぐる記録 #16】立派な屋敷|Episode2-2
立派なお屋敷
おじいさんは家の外から窓越しに覗くように見ていたという。
母が帰宅し、持ち帰ってきた用紙を見て、すぐには頭に入ってこなかった。
競売物件がどう進んだのかと期待していたから、まさか別の物件を紹介されているとは思いもしなかった。
不動産屋さんの情報には出ていない掘り出し物のようで、胸が躍った。
この物件の他にも、高齢の女性が所有して売却を依頼しているという物件も同時に紹介してくれた。
他県で暮らしている地主さんが空き家としてこの不動産屋さんに任せていたようで、大きな土地に立派な屋敷だと母は興奮していた。
間取り図と希望価格が記された用紙を母が持ち帰ってきた。
敷地面積は二〇〇坪ほど、玄関前には大木が生い茂る八〇坪ほどの庭があり、南側に道路、裏は民家と山が広がっていた。
乗用車が縦に三台分並べられるほどの距離に砂利が敷き詰められた敷地を通って玄関前まで車で入れる造りだった。
図面には希望価格が五百万円と記されていた。
すぐに地主さんから電話が入り、母が対応した。
関東に住まわれているご高齢の方で、地元にたくさんの土地を所有されているという。
家族構成など一通り話し合い、数回の電話でのやり取りが続いた。
なかなか話が進まなかったが、数日して母が再度おじいさんのところへ出向くと、
驚いたことに
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