【空き家をめぐる記録】序章
母の退院と共に、少しずつ日常が戻り始めた。
痩せ細った母と並んで歩きながら、荷物を処分し、次の暮らしへ向けて準備が動き出した。
一人では何も手につかなかったけれど、母と一緒にできることが嬉しかった。
あの頃はまだ、
この先に何が待っているか知らずに、家を手放すことが決まってから、暮れに差し掛かっていた。とても長く重い一年だった。
次の住処を本格的に探すことになった。
それがこんなにも長い道のりになるとは、思ってもみなかった。
これは、家を求めて歩いた、もうひとつの記録です。
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