【空き家をめぐる記録 #15】あの家に住まわれるのは無理かと|Episode1-2
あの家に住まわれるのは無理かと
人の気配がなく、周りは草木が鬱蒼としていた。
登記情報提供サービスで調べると、登記欄に記載が全くなかった。
父がその家を国道沿いの不動産屋さんに声をかけてみると、数日後に返事が来た。
「あの家に住まわれるのは無理かと」
玄関の裏側は屋根が落ち、床も抜けている状態だと伝えられ、交渉どころかすぐに諦めざるを得なかった。
それでも玄関から見える景観は、空き家にしておくのがもったいないほどだった。
北向きで目の前は山だが、そびえ立つ山ではなく開拓された穏やかな山で上には小学校もある。
裏は大木で覆われていながら日当たりが良く、南側は川でなだらかな傾斜があり見晴らしが何よりも良かった。
父と母が車で周辺を回り、私はGoogleマップで手入れの入っていなさそうな家を探していた。
すると父が「空き家らしい家を見つけた」と言う家が、ちょうど私もGoogleマップで良さそうだと思っていた宅地と一致していて驚いた。
しかも登記情報提供サービスで取り寄せてみると、競売にかかっている最中の物件だとわかった。
金額に驚愕した。
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