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2025年秋、公正証書の電子化がスタート!私たちの暮らしはどう変わる?

オンラインで遺言作成が可能に?2025年秋、公正証書がデジタル化

「ちょっと今からリビングで、オンラインの遺言書を作成してくるわね」
そんな会話が現実のものとなりました。

2023年「公証人法」という法律が一部改正され、書面・対面の手続を前提としていた公正証書に係る一連の手続きを全面的にデジタル化することが決定されました。

2025年10月1日以降、法務大臣が指定する公証人が作成する「公正証書」については、原則として電磁的記録で作成されることとなります。

この改正が、私たちの暮らしとどのように関わってくるのでしょうか?今回は、聞きなれない「公正証書」のデジタル化について分かりやすく解説します。


強力な証拠力を持つ「公正証書」ってなに?

人生には、離婚時の養育費や大切な財産の分け方、そして認知症になったときの財産管理など、「将来、本当に大丈夫だろうか」と不安になってしまう瞬間があります。

もし、口約束で終わらせてしまえば「言った」「言わない」の争いに発展しかねません。特に親族間で起こる「争族」は、できれば避けたい最大の悲劇です。

そんなとき、法律のプロである「公証人」が作成する「公正証書」という書面を残すことにより、争いを未然に防ぐことができます。

こんな時に安心、公正証書

公正証書には、遺言、遺産分割協議など相続に関するものや、離婚、任意後見等に関するものがあります。

①契約に関する不安

離婚時の養育費の支払いなどを公正証書にしておけば、万が一相手が支払いの約束を反故にしても、裁判なしで相手の財産を差し押さえるといった強制執行が可能になります。

つまり、「約束を守ってもらえなかったらどうしよう」という不安から解放されます。

②相続に関する不安

遺言書を自分で書き保管しておくと、書き方が間違っていて無効になったり、改ざんや紛失のリスクがあります。

公正証書遺言を作成しておけば、相続による財産の移転をスムーズかつ確実に実現することができます。

③老後の不安

将来、認知症などで判断能力が低下したときに、療養看護や財産管理などを任せる人を決めておく「任意後見契約」も、公正証書にすることができます。

これにより、「将来認知症になって、お金の事や大切なことが自分でちゃんと判断できなくなったらどうしよう」という老後の不安も解消されます。

デジタル化で何が変わる?公正証書作成手続き

出所:デジタル化による新たな公正証書の作成手続(改正公証人法・施行規則の主な内容)令和7年8月法務省民事局資料より

リモート(ウェブ会議)で公正証書作成ができるように

今回のデジタル化の最も画期的な点は、作成方法の選択肢が広がったことです。これまでは、予約した日に公証役場に行き作成する(公証役場での対面方式)か、自宅や病院などに公証人に来てもらい作成する(出張による対面方式)必要がありました。

今後は、従来の方式に加え、teamsによるウェブ会議を利用して、公証役場に行かなくても公正証書作成の作成ができるようになりました。

これからは、高齢や遠隔地などの理由で移動が困難だった方も、自宅などから安心して大切な手続きを進めることが可能になります。

「紙」から「データ」へ変わる公正証書の形

公正証書の原本は、これまでの紙ではなく、PDF形式の電子データ(電磁的記録)が原則となります。

公証人が文書を読み上げ、立会人や嘱託人は内容確認後、タッチペンを使って電子サイン(押印不要)をします。

公証人は、電子サインに加え電子署名をします。この電子署名には官職証明書が組み込まれており、署名後にデータが改ざんされると、その事実が記録されるシステムとなっています。

手続きがスムーズに、保管がより安全に

完成した電子原本は、日本公証人連合会が運営するシステムで安全に保管されます。公正証書の交付も、これまで通りの紙だけでなく、クラウド経由やUSBメモリ等に保存した電子データとして受け取ることが可能となり、利便性が大きく向上します。

出所:公正証書の作成手続が デジタル化されます!(日本公証人連合会)リーフレットより

いつからできる?デジタル化の手続き

デジタル化は、10月1日から一斉スタートではなく、段階的に導入されることになっています。法務大臣が特定の公証人に対し、手続きをいつから開始してもよいかという「指定予定日」を定めており、その指定された日が実質スタート日です。

お住まいの地域の公証役場で、デジタル運用がいつから開始されるかは、日本公証人連合会のホームページで確認できますので、参考にしてください。

▼公正証書を電磁的記録として作成する公証人の「指定予定日」について
https://www.koshonin.gr.jp/news/nikkoren/20250929.html

出所:令和6年の遺言公正証書の作成件数について

2020年、長年10万件台で推移していた公正証書遺言の年間作成件数が、新型コロナウイルスの影響を受け大きく減少したことがありました。その間に、大切な想いをかたちにできないまま、亡くなってしまった方もいらっしゃいました。

リモートにより作成が可能になったことで、作成のハードルが高く諦めていた方も、「遺言書作成は、まだ先かな?」と漠然と思われていた方も、これからの安心を選ぶために、まずは専門家や公証役場へお気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

参考資料:
2025年10月1日から公正証書の作成手続がデジタル化されます!(日本公証人連合会)
https://www.koshonin.gr.jp/news/nikkoren/20250908-2.html
2025年10月1日から公正証書の手数料が変わります。(日本公証人連合会)
https://www.koshonin.gr.jp/news/nikkoren/20250908-1.html
令和7年秋、公正証書の電子化がスタート!対面方式による電子公正証書の作成のポイントを解説(日本公証人連合会公式チャンネル)
https://youtu.be/AbMNgdfvyRA
知っていればとても助かる公証人ってどんな人?(日本公証人連合会公式チャンネル)
https://youtu.be/QopjGei5hLs

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