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マンガを文学にした岡崎京子

文学好きを刺すコピー

本の帯で買わされたのはいつぶりだろう。
先週、岡崎京子の漫画を集めると決めた僕。本棚を岡崎京子で埋める。
1冊目に「リバーズ・エッジ」を選び、2冊目を何にするか。
ジュンク堂梅田店に行って直感で決める。
「ヘルタースケルター」か「Pink」か、「東京ガールズブラボー」かなあと想定していた。
ジュンク堂の本棚を見て、Pinkの帯が目に入った。
「マンガは文学になった」
あ。これしかない、pink買おうと思った。

F××k Off!

リバーズ・エッジを読んで、岡崎京子という漫画家は絵よりも文章を重要視する人だと知った。しかしちょっとした詩的な言い回しを、そう簡単に文学的と読んで良いのか。安直ではないかと、僕はまだ自信を持てずにいた。

しかしキャッチコピーでここまで言ってくれるなら安心。仕事で雑誌のタイトルに毎日頭を悩ませる僕に、「キャッチコピーは大胆に」という忘れがちなことを思い出させてくれた。

ワニは脇役、あくまでOLの日常のまんが

リバーズ・エッジと違い、普通のOL(副業でデリヘル嬢)の日常、という漫画。ヒロインのユミは部屋でワニを飼っているのだが、ワニは別にそこいるだけで、基本的にはユミと、男友達のハルオ、妹のケイコとの会話が中心。
岡崎京子がワニを入れたのは、日常系の漫画と差別化したかったのだろう。これが上手く効いていて、いいヌケ感が出ている。

作家志望ハルオ。洒脱になりきれない

ハルオが作家志望という設定が良かった。作家志望だがなかなか小説を書かず、特に個性のないカッコつけという感じがグッド。
にしても、岡崎京子の作家志望の解像度高いな。ひょっとして作家志望だったんじゃないか?
ゴダールも「作家になれなかった奴が映画監督になる」と言っていたし、作家はもっと胸張っていい。

登場人物は主に3人で見やすい

リバーズ・エッジを読んだあとは、こんな漫画めったに出会えない、すごいものを読んだと思った。

しかしどうだ。Pinkを読んだら、これがまた接戦である。
言うなれば、「リバーズ・エッジ」はゴダールの「気狂いピエロ」
      「Pink」はロメールの「緑の光線」

どっちが面白いか? これは読む人観る人の状態による。
ちなみにこの2つなら、僕は「緑の光線」を取る場合が多い。
しかしセンセーショナルで、新しい何かに触れたい気持ちが強い時、
「気狂いピエロ」に旗をあげる。

あれだけ感激したリバーズ・エッジを、 Pinkは数日で上書きした。
やはり僕は、飛び道具よりも会話のフレーズで勝負する作家が好きなのだ。

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