vol.233「いつ生まれ、誰といるか。フィードバックのある場に居ること。」
先月、3月8日、MFJ(メタファッションジャパン)政近準子校長の還暦お祝いパーティーに参加してきました。
◆存在しなかった価値を創り出す人。
4年前、「ファッションのオンライン授業を開校します」と聞いて、脳内にすくなからず「??」が湧きおこりながら説明会を聴いたのを鮮明に思い出せる「?」は、服=物質である。着る・見てもらう・触れる。必然的に、リアル対面で行うものだと思っていたから。
というより「対面とオンライン、どちらが良いか」自体、考えたことがありませんでした。ファッションの雑誌やWebコンテンツはもちろんあるけど、「片方向」が前提です。
「うーん、たぶん話の半分も理解できてないけど、たぶんとんでもなく価値のあることを言ってるな」と思って、申し込んだ。MFJの「0期」です。
結果、「ファッション」は情報であり、イメージであること。自身の内面や価値観と切り離せないこと、装うことは「積み上げたレンガの最後の1段にすぎない」とわかってきました。
集合しなくていい。着替えを持って移動しなくていい。会場(更衣室)を用意しなくていい。途中参加・退出=「一部でも出席する」ハードルが下がる。オンラインのメリットのほうが大きかったのだと、徐々に理解します。
こうして「完全オンラインの装いの学校」の授業がはじまりました。
いちばん古い「同級生」でありながら、今回のパーティーではじめて直接お会いしたメンバーが一人ならずいる。会わないまま、講演会アシスタント参加(通称「プロジェクト」)の打合せを何度も行い、異論をぶつけ(※)、疑問を呈し、時に衝突もしてきた。
とうぜん、オフライン(プロジェクトの当日)、顔を合わせる機会は非常に貴重なものになります。
政近準子という人は、存在しなかった価値を創り、存在するものの意味を変えてしまった。
個人的には「異なる意見をぶつけ合う」はまだまだ上積みの余地があると感じていて、学校内の自由取り組みテーマとして「プロジェクトの質感を上げる」を掲げています。亀の遅さなのでこれを機会に再スタートします。
また経験上、「楽しく充実感を感じる場」は、相対的に学びが小さい(学ぶことがない、と言っているのではありません)。
「恐れやストレスを感じる場」は、相対的に学びが大きい。
説明会や無料体験コースを聴いて、「すべては理解できなかった講座」に申し込むこと。対面で会ったら緊張を覚える人に師事すること。自分に負荷をかけて成長(変化)のきっかけをつかむ条件だと考えています。
◆「負荷とフィードバックのある環境」に居ること。
MFJはファッションの学校ですから、生徒有志によるお祝い企画でも「当日のプログラム内容」と並行して「当日の装い」についての「準備」があります。
本番の2ヶ月ほど前から準備を開始。オンラインミーティングとSNSスレッドを活用して、コンセプト検討→ドレスコードの案出し→各自の装い案(自撮り)提出、と進んでいくのですが、すんなり行くことはありません。
参加予定メンバーどうしで装い案に対する疑問。疑問が出るということは「一見しただけで伝わる」になってないということです。最終は政近代表によるチェックとアドバイス。
毎回 紆余曲折があり、毎回 もっともストレスのかかる部分です。「うーん、そんな服持ってないぞ...?」「わー、使えそうなアイテム何かあったかなぁ」とトンネルに突入する感覚。だけとそこを通過してはじめて、胸を張って当日を迎えられます。
つくづく「学ぶなら負荷のかかる、フィードバックをもらえる環境」だと思います。

◆「リアルでシビアな本番」の、とてつもない価値。
こんな感動が起きるのは、今回の企画が「リアルな本番」だからです。
MFJの授業は完全オンライン。通常の学校とちがい、顔を合わせることはありません。そのぶん、稀に対面で会う機会の意義が大きくなる。
政近代表の講演のアシスタント参加(「プロジェクト」と呼んでいます)など、「当日だけの短時間、顔をあわせて一緒に仕事に取り組む」ことで一気に信頼関係がつくられる。その後のオンライン時も関係が維持され、強化されていく感覚があります。
「リアルな対面」で、かつ単なる同窓会や仲良しサークルではなく、課題設定のある「シビアな本番」だから、感情がゆさぶられるのだと思います。
私の場合、この4年間で今回がリアル参加の4回め。過去3回でお会いしたことがあるのは、政近代表とディレクター(代表のご夫君)を除くと5人。それ以外は「初対面」です。
それでも過去の各クラスの授業、プロジェクトの準備打合せで合計数十時間、顔を合わせているから、「はじめまして」のよそよそしい感覚はなく、非常に楽しく、引き締められもするひとときでした。
◆いつ生まれ、誰といるか。広島出身の御二方による「もう一つの土曜日」。
この企画を立案し、実現にこぎつけたのは、ドイツから授業に参加しているジュンコリーナ。私たち生徒の中でも先頭に立って、装いの実践と挑戦に常に取り組まれ、5つ星ホテル(フランクフルト)で働くプロフェッショナルでもある。尊敬するビジネスパーソンです。
海外にいながらイベント案を企画し、政近代表へ打診。賛同を得て、生徒へ呼びかけ。会場の提案(帝国ホテル)、3月8日=国際女性デーという時、半年前の段階で見切って日にちを確定させたこと―。彼女の知見と知性が発揮された最高に「リアルでシビアな本番」でした。
ジュンコリーナは政近代表と同じく広島のご出身。そして誕生日はなんと1日違いの、ダブルジュンコ。こういうことはもはや「偶然」ではない。
主賓と主催と、お二人の巡り合わせご縁があってはじめて創りだされた、「もうひとつの土曜日」、ただひとつの土曜日でした。
そんな素晴らしい学校、素敵な場に"居合わせ"られたことに感謝します。

◆感動と、「次」に向けて。
そういったわけで、感動と学びの二度とない時間になったのだけど、反省も多々あります。
事前の準備、迷走せずもっと早く立ち上げられたはず、装いやプログラムの検討手順、役割分担。当日の振る舞い、たとえば食事のマナーや、歴史あるホテルにおけるプロトコル等など。
このあたりは次回への課題、前向きにいえば、積み上げの余地です。
以上、前編でした。後編では、装い(ディナージャケット/タキシード)について触れます。
最後までお読みくださりありがとうございます。
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