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有名作家じゃなくても、作家であることに変わりはないんだ

先日、「転がる石ころたち」という短編小説をアップした。ぶっちゃけ、ここ最近では会心の出来だと思っている。

某ライブ配信サービスで、最近知り合った配信者さんが

「あ、富樫さん! ローリング・ストーンズの小説、面白かったですよ! 最後『こうやって伏線回収するのかー!』って。めっちゃいいです。皆さん、富樫さんはnoteで小説を書いている作家さんなんですよ。ぜひ、読んでみてください」
(一部抜粋)

と、配信中に感想をくれて、紹介までしてくれた。私はチャット欄でお礼を言うと同時に、

「いやいや、まだまだ趣味レベルの、素人の文章でお恥ずかしい」

と打ち込んで、送信ボタンを……押せなかった。どう考えても、わざわざ6,000字の小説を読んでくれて、感想までくれた人に返す言葉ではないからだ。

私は作家と言うには、まだまだ駆け出しの素人だ。コンテスト用の10万字の長編小説なんて書けないし、短編小説やショートショート、エッセイのコンテストに応募して、ほとんど一次選考通らない。しかしだ、誰もが見られる場所に作品を公開していて、それを読んでくれて、感想まで言ってくれる人がいる。この時点で、自分はもう「作家の領域」に入っているんじゃないか?。

有名、無名は関係なく「作家」なんじゃないか?

素人の文章でお恥ずかしい」などと自分を卑下する人間の書く文章を、物語を、誰が読みたいと思うだろうか。誰が応援したいと思うだろうか。

私はこう返した。

読んでくれて、感想をくれてありがとう。それをエネルギーにして、これからも書きまくるよ!

ふと、思い出したことがある。北海道に移住する前に所属していた東京のピアノサークルの友人で、ピアノを生業としている人がいた。その人は音大のピアノ科卒で、自宅でピアノ教室を運営しており、結婚式で弾いたり、レストランで弾いたりしている。

ある時、その友人がこんなことを言った。

「ピアニストと名乗るのに、資格は必要ない。しかし、一般的に『ピアニスト』と言えば、コンクールで賞を取ったり、リサイタルを開いたり、CDを出したり……みたいなバリバリのプロを連想する人が多いから、『ピアニスト』と言うことに少し抵抗がある」

これ、作家にも全く同じことが言えるのではないだろうか。実は私も「作家」と言えば、

「新人賞を取って、どこかの出版社から本を出して、初めて名乗れるもの」

だと思っていた。

最初、noteのプロフィールにも「作家デビュー目指して精進中」とか、そんなことを書いていたが、いつの間にか削除してしまった。

きっと、心のどこかに

「このレベルでデビューなんて無理だろ」

なんて言われることを恐れ、

「素人ですけど、読んでくれたらありがたいです」

と、卑屈になっていたから。

いや、実際のところ、やっぱり卑屈になってしまう部分はある。大々的に「作家です」というのはやはり気が引けるが、少なくとも自分が「作家である」ということは自覚しておきたい。

有名作家じゃなくても、作家には変わりないんだから。


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