「演劇の撮影マヂむずい」と思ったこと3つ|6時間ぶっ続け撮影術(力技)
どうも、プロレスとか役者さんポートレートを撮っているたかはしです。
写真を撮られている方、撮影楽しいですか?
私は基本楽しんでいますが、必ずしも楽しいことだけとは限りません!
今回は「演劇のブロマイド撮影」についてのお話しです。
以前プロモーションについて記事を書きましたが、その中でチラッと書いていた「動画の納品に追われながら臨んだブロマイド撮影」です。
今回でブロマイド撮影は4作品目になるのですが、相変わらず難しいことだらけの現場です…
普通のポートレート撮影とは一味違う、そんな撮影の現場エピソード3つご紹介します。
「ポートレートのようで、ポートレートでない」
6時間ぶっ続け撮影術(力技)
役者さんとの『トークバトル』
趣味の世界とは違った話を楽しんでもらえたら嬉しいです!
「ポートレートのようで、ポートレートでない」
たいそうなことを書きましたが、ちょっとだけ軌道修正します。
「商品としての撮影は『自己満足』では済まない」
というお話です。
たとえ『肖像』という意味で、普段自分が撮っているポートレートと同じとはいえ、求められるものがまるで違うのです。
演劇のブロマイドというのは、つまるところ商品となる写真です。
たとえ綺麗に撮れていようが、芸術的な作品に仕上げようが、売り上げが立たなかったら存在価値がなくなります。
ご依頼主となるのは劇団様ですが、最終的な顧客は「役者さんのファン」や「観客」の方々です。
満足させるべきターゲットは「観客」。
自分が撮ってて満足してても何も生みません。
劇団さんや役者さんから作品をご評価いただければ次には繋がりますが、それでも数字に表れなければいけません。
私の作風は、(実力不足ではありますが)多くの方に支持いただけるものとズレており、完璧に自己満足の世界です。
なのでブロマイド撮影の現場では「いかにして、この役者さんを売れるように撮るか」を考えるので精いっぱいになってます。
ポートレートのようで、ポートレートでない。
パニックパニックパニック自分だけ慌ててる♪な時間なのです。
6時間ぶっ続け撮影術(力技)
技術力 トークスキルと カメラ筋
カメラマンに必要なもの川柳
作 たかはし
ブロマイド撮影で考えなければいけないことに「時間」があります。
多くの場合会場を借りて撮影しますので、当然スタートとエンドの時間は決まっています。
ロケの場合でも日照時間がありますので同様です。
計算式は
(撮影時間+トーク時間)×衣装数×撮影人数
になります。
今回私が担当した「君の音」の場合、
衣装数:2
撮影人数:12人
撮影可能な時間:6時間
でしたので、1衣装あたり15分で撮影をこなす必要がありました。
撮影会で10分個撮というジャンルがあるように、正直10分でも撮れるっちゃあ撮れるんです。モデルさんがプロなら。
相手は役者さんですので、そもそも撮られた経験がほぼゼロという方も珍しくはないです。
そのため①撮る内容とそのイメージ説明、②ポージングのレクチャー、③相手の緊張をほぐすためのトークと撮影、で正味8~10分消費します。
その10分の間でいいカットが撮れたら余裕が生まれますが、私のトークスキルが役者さんのシールドを撃破できなかった場合はギリッギリの勝負です。
みなさんお察しの通り、往々にして時間が押します。
事前にシミュレーションや調査したり、ご依頼主さまと相談したりはするのですが、カメラを向けられた時の反応まではイメージできないもんなのです…
すると何が起こるかと言えば、私の休憩時間はゼロどころかマイナスです。
それでも人間なので休息は必要になるのですが、1回30秒以内で済ませないと時間が足りないのです。
そこで必要になるのは、長時間の撮影に耐え、短い休憩時間で驚異的な回復を見せる筋肉です。筋肉は全てを解決します。あと糖分。
そう、ブロマイド撮影に必要なもの。
それは「技術力、トークスキル、カメラ筋」。
役者さんとの『トークバトル』
上の項でトークについて触れましたが、ここではその内容について掘り下げてみようと思います。
何を隠そう、私コミュ障人見知り陰キャなのですが、カメラを持つ以上そんなことは関係ありません。
ハンドル握ると性格変わるのと同じように、カメラを持てば話を切らさないように訓練してきました。
しかし私はお笑い芸人さんでも落語家さんでもありません。
「いまなんどきでい!」と愉快なネタを持ち合わせているわけでもなく。
ましてや12人個別に相手するわけですから、快刀乱麻してたら私の立っている場所はルミネtheよしもとだったことでしょう。
さて、撮影の時に何を話すかと言えば「褒めちぎる」しかありません。
こういう雰囲気が合う、この顔の角度すき、あそこの背景とマッチしてる、まるで光を着こなす太陽のKomachi Angelなどなど…
でもよいしょが過ぎると、かえって警戒心が強まったり嘘くさくなるので、適度にリクエストを出して「まだいける」という意思表示もします。
そうなると、撮影の間に考えるのは「撮る画のイメージ」「残り時間」「トークの内容」「ポージングのバリエーション」が並走することになります。
併せて、衣装撮影の際は「その役のイメージ」をどう写真に落し込むかの調整が必要になります。
事前に台本をもらって読み込んだ上で、その役者さんが持つキャラクター像・演出家さんが付けた演出を引き出して、1枚画で見る人にイメージが伝わるような写真にしなきゃならないわけです。
演出家さんが演劇に対して演出を付けるのならば、カメラマンは写真の上で演出を付ける役回りが必要になります。
この部分はブロマイド撮影のやりがいでもあり、一番難しいポイントでもあります。
役者さんの協力無くして成立しないですから、短い撮影時間の中で「この人なら」と信頼してもらえるよう、技術もコミュニケーションも磨いた状態で臨む必要があって、毎回反省するところです。
おわりに
この内容は、今年5月のブロマイド撮影のタイミングでも書いていました。
当時は「役に対する写真での演出」という部分に考えが至っていなかったので、比較すれば成長できているのかなと思っています。
しかし「ターゲットは観客」「買ってもらえるという嬉しさ」は変わらずに持っていられたので、芯はブレずにできているなと実感します。
この仕事を他の人に勧めるかと言われればNOですが、ハートブレイクしても立ち直るほど写真にのめり込める方ならいい活動フィールドだと思っています!
またしばらく演劇に関わるのはお休みですが、来年は積極的に動ければいいなと。
それでは。
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