自己評価と他者評価のギャップを埋めるフィードバック会話術
大体の会社が上期の評価時期になるのではないでしょうか。自分では上期よく頑張ったからA評価をもらうだろうといざフィードバックに望んだらC評価だったってことありませんか。
私自身もそういったケースによく出くわします。
何でこんなことが起きるんだろう、不思議ですよね。今回はそんなズレに対して何か出来ないかを書いてみます。
■“ズレ”を味方にできないか
自分では「できている」と思うのに周りの反応が伸びない…。
その原因の多くは、能力不足ではなく“認識のズレ”ではないか。そのズレを見える化し、行動に変えていく会話のコツがつくれないか探ってみます。
■まず押さえたい原則(やさしい三か条)
評価は鏡が違うだけ:相手は「あなた」という作品の別角度を見ている
事実と言葉を分ける:印象語(「雑」「遅い」)の前に状況と行動を確かめる。
仮説で聴く:断定せず「〜かもしれない」で近づく。安全地帯をつくる。
■会話前の軽い準備
・目的を一つに絞る:「強みの活かし方」か「改善点の発見」どちらを聴きたいか。
・メモ3行テンプレ
①状況:いつ・どこで
②行動:具体的に何をした
③影響:結果/気持ち
→SBI(Situation-Behavior-Impact)の簡易版です。難しく考えず、思い出せる範囲で。
■会話の流れ:正確に聴く5ステップ
入り口(依頼の仕方)
例「お願いがあります。私の成長のために、最近の◯◯のやり方について“具体的な場面ベース”で感じたことを教えてもらえますか?」
事実の確認(SBIで)
例「6/10の顧客打合せで、私が説明10分→質疑5分でした。そのときどんな印象でしたか?」
解釈のすり合わせ(リフレーズ)
例「つまり“情報は過不足ないが、要点が見えづらい”という理解で合っていますか?」
ギャップの特定(スケール質問)
例「1〜10点なら今は6点。8点に近づくには、どの1場面を直せば良さそうですか?」
次の一歩を決める(小さく具体に)
例「次回は最初の30秒で“要・結・理(要点→結論→理由)”を言ってから資料に入ります。」
■難しい場面の対処
・曖昧ワードが出たら:「例えばどの場面のことですか?」と“場面化”をお願い。
・厳しすぎる指摘には:「ありがとうございます。改善のために“1つだけ続けると良い点”も教えてください」
・感情が揺れたら:メモを取りつつ「いま受け止めに時間が要るので、続きは明日でも良いですか」と自分を守る。
・相手が忙しいとき:音声/チャットで「SBIの3行だけ」をもらう。あとで整えますでOK
■日常に組み込む小さな工夫
・1on1前に“聞きたい一場面”を送る。例「先週の報告ミーティングの冒頭について」
・会議後の一言テンプレ:「今日の私の◯◯、10点満点で何点?+1点上げるとしたら?」
・メール/チャットの締めに「次に私が変えると良い一点は?」を添える。
・月末5分の見直し:「もらった指摘→自分の言葉に翻訳→次の行動」だけ記録。
■逆パターンにも効きます(過小評価のとき)
他者が高く評価しているのに自分はピンと来ない時もSBIが役立つはず。
—対話—
C「先日の進行、どこが良かったですか?」
同僚「冒頭で“目的と時間配分”を掲示してくれた。参加者が安心して、議論が早まった」
C「つまり“安心感を生む段取り力”が強み、で合っていますか?」
同僚「そう。次は“決め方のルール明示”まで言えるとさらに良い」
→“強みの言葉化”ができると、自己肯定感と再現性が上がります。
■良い循環をつくる“3つの礼儀”
受け取る礼:「率直に伝えてくれて助かりました」
行動の礼:「教わった◯◯を次回こう使います」
結果の礼:「やってみた結果、◯◯が改善。引き続きお願いします」
—小さな文化はここから生まれます。礼があると、次の本音がまた届きます。
「フィードバック=正誤判定」ではないと思うことにする
目的は“合う鏡を増やし、仕事が進みやすくなるよう調整すること”。
だから、ズレは早く見つかるほど得だと思うことにし心を落ち着かせしましょう。
