私は一体どこで何を間違えてしまったのだろうか
これはエンジニアと人生 Advent Calendar 2025のアドベントカレンダーの22日目の記事です。
人は間違いを犯す生き物です。
そして私もまた、これまでの人生で数え切れないほどの過ちを犯してきました。
「あの時こうしていれば…」
「私はなぜあの時あんな事を…」
このように過去を悔やむのは、人間である以上避けられない業であるとも言えるでしょう。
だからこそ重要なのは己の過ちとどう向き合うか。
如何にしてそれを教訓とし今後に活かすか。
『過ちて改めざる、これを過ちという』
と孔子も論語で説いたとか。
ともあれ、ただ過去を悔いるより自らの間違いを省みて今後に活かすことが建設的な行動であることは疑いようがない事実です。
というわけで私も今後の糧とすべく、今年犯した数多くの間違いと真摯に向き合い振り返って見ようと思います。
今年受験した数学検定1級1次:計算技能検定での間違いを。
(※注1:数学検定の問題を漏洩することは禁じられているため、本記事では私が何を間違えたかを書き、具体的な問題は書きません。)
(※注2:noteで数式が使えることは知っているのですが、手書きのほうが雰囲気が出たので具体的な計算ミスは手書きで再現して画像として載せています。乱筆はご容赦下さい。)
第440回数学検定1級1次(2025年4月13日実施)
問題2:
計算の途中で、とある角度$${\theta}$$に対して$${\tan\frac{\theta}{2}}$$の値を求めたかったのですが、公式を覚えていなかったので手元で導出しようとした時のミスです。

正しくはこうです

具体的な$${\theta}$$を代入して求めた値が綺麗な値になってしまったので妙に安心してしまいミスに気づけませんでした。
(冷静に考えれば綺麗な値になるはずがないのですが。)
せめて$${\theta}$$に$${\frac{\pi}{2}}$$など代表的な角度を代入して確認していれば防げたミスでした。
なお、三角関数の半角計算は一つの角が$${\theta}$$の直角三角形を描いて、底辺を斜辺の長さだけ延長すれば$${\frac{\theta}{2}}$$の直角三角形が作れるので、図示したほうが計算しやすいことも多いです。
というかこれで計算すればよかった…。

問題3:
簡単な計算をして6倍するだけの簡単な問題だったはずなのですが、6倍せずに回答欄に記入しました。帰路で気付き膝から崩れ落ちそうになりました。
問題4:
(1)は問題なく正解。
(2)は、とある理由で数式同士を掛け算すべきところを、わざわざ割り算してしまっていました。もちろん誤答。
問題6:
6x6の行列式を計算する問題。問題をひと目見てギョッとしました。
定義通りに計算すると6つの掛け算を720回行い、それぞれを加減算する必要があるので間違いなく制限時間内に計算は終わりません。
(実用上も定義通りに計算することはまずありませんが。)
これは試験時間中に現実的な時間で計算する方法が思いつかず捨てました。
未解答。
家に帰ってきてから簡単な解法がわかりました。
なお、これが今年受けてきた中で最も正答率が低い問題でした(14.6%)
難しいというよりも、問題を一目見てそのインパクトのエグさに捨て問にした人が多い気がします。
というわけで全7問中3.5点で不合格でした。
第444回数学検定1級1次(2025年7月27日実施)
問題1:
今年受けてきた問題の中で個人的には一番難しかった問題でした。
帰ってきて一週間ぐらい悩んでようやく解法がわかった問題です。
1ステップ目は比較的容易に閃くので「解けるかも」と思ったらその先のステップが思いつかず時間を浪費した方もいるのではないでしょうか。私です。(正答率は16.6%だったようです。個人的にはもっと低いと思ってましたので、もしかしたら私が考えた解き方よりもいい方法があるのかもしれません。)
問題4:
マクローリン展開の途中でミスをしました。

カッコの中が$${\cos2x}$$ではなくただの$${\cos{x}}$$のマクローリン展開になってしまっているのでアウト。
正しくは$${x}$$の代わりに$${2x}$$を入れなければなりません。

問題6:
5x5の行列式の計算。
4回計算し直して4回とも答が違ったため、やむなく最後の答を回答欄に書いたら最初に計算したものが正解でした。
行列式は計算回数が段違いに多いのでミスなく計算するのが苦手です…。
問題7:
受けている検定では必ず出ている重積分の問題。
今回は計算量が少ない!ラッキー!と思いました。
しかし試験が終わった後、見直ししてみると最後の最後であり得ない計算ミスをしていることに気付きました。

言うまでもありませんが3の4乗は27ではなく81です。
というわけで第444回も全7問中3点でやはり不合格でした。つらい。
第448回数学検定1級1次(2025年10月26日実施)
問題1:
実は解き方さえわかれば足し算をひたすら6回繰り返せば解ける問題。
5回目まではミスもなく、最後の6回目の計算結果を記入すればクリアというところで最後の最後に$${-(-6)+7}$$を計算すべきところを$${-(-6)-7}$$を計算してしまいアウト。
こういうミスを後で見つけた時の精神的ダメージが本当につらいです。
問題2:
方針を立てたら計算!計算!とにかく計算!という問題。
相当焦っていたのか$${48+15}$$を$${33}$$と書いており、どうやら引き算してしまったようです。
また、$${\frac{1}{25}}$$だけ括り出すべきところを、なぜか$${\frac{24}{25}}$$でまとめて括りだせると思ってしまっていたようです。色々おかしい。

もちろん答えが合うはずもなく誤答。

問題3:
「少数第4位以下を切り捨てて求めよ」という問題で四捨五入して回答してしまい誤答。小学生のようなミス。
ミスを見つけた時の脱力感は今年一番でした…。
問題4:
(1)は問題なく正答。
(2)の定積分で(1)で行った計算を流用しようとしてミス。
(1)ではこのような計算をしました。

この計算結果を流用しようとして

と書いてしまっていました。ごちゃごちゃした三角関数に$${x=\frac{\pi}{2}}$$を代入した値は$${\frac{1}{2}+1 = \frac{3}{2}}$$です。

中途半端に流用しようとせずこれぐらい普通に計算すればよかった。
問題6:
問題用紙に控えておいた解答は正解でしたが、採点ではバツになっていました。
(正確に言えば、公式解答は分数を行列の外に括りだしており、私の解答は括りだしていないという違いはあるのですが問題ないはずです。)
私が解答用紙のほうに間違えて記入してしまったのか、協会の採点ミスかどちらかです。自分の解答用紙は返却されないため真実はわかりません。
というわけで第448回は全7問中2.5点とこれまでで最低点ですが問題6は合っているハズだと思いたいです。
ただ、これが正解だったとしてもいずれにせよ不合格なので諦めます。
振り返ってみて
というわけで、今年受けた数学検定1級1次試験は3回とも不合格でした。
こうして振り返ってみると恥ずかしくなるような間違いがかなり多いことがわかります。
ただでさえ歳を重ねて思考力や計算速度の低下を感じ始めている中、「時間内に」「焦らず」「正確に」計算することの難しさを改めて痛感させられました。
(「切り捨て」を「四捨五入」と勘違いしたのは論外なのですが…。)
裏を返せば全く歯が立たない問題というのは少なく、合格できる能力は充分持っているという確信も持てました。
誤答はほぼ全てケアレスミスで、これが無ければ合格しているはずなのです。
とはいえ、毎回多くのケアレスミスをしていることは事実で、ここが一番の反省ポイントのようです。
1次は回答だけを記入する形式なのでミスをしたら問答無用で不正解です。それはつまり問題を解かず未回答なのと同じ評価です。
むしろミスをするぐらいであれば、時間を浪費しない分その問題を解かないほうがマシと言えます。
来年はどうする?
既に去年の時点で2次の数理技能検定には合格している上、諦める姿を息子に見せたくないという思いもありまた来年も挑戦しようと思います。
そして今回の反省を踏まえて、ミスを可能な限りしないようにすることを最優先としたいと思います。
来年4月までは1級の検定は開催されないので、それまでまた仕事の合間に計算練習を続けようと思います。

(この他に紙のノートが5冊ぐらい)
また「絶対に合格してやる」と気負い、焦り過ぎたのも敗因かと思っています。
来年は「さて今回はどんな問題が出るかな」と問題ウォッチャーぐらいの気持ちで臨むのが良いのかもな、とも思っています。
もはや数検1級を受けることを趣味というかライフワークにして、「結果が出たらラッキー!」ぐらいの心持ちで受けるのが良いかも知れません。
おまけ
ちなみに、数検1級で出題される微分積分学や線形代数学は大学1〜2年生程度のため、ちょうど高専生が大学編入試験を受けるレベルと同程度です。
ということで、この範囲の基礎を一通り確認したり演習をしたい方にはこのYouTubeチャンネルをオススメしておきます。
まだチャンネル登録者数も少ないのであまり知られていないようですが、この範囲の問題解説に特化したYouTubeは少なく、解説がとても丁寧でわかりやすいと思います。
ではまた$${2^{11}-2\cdot11}$$年にお会いしましょう。
