該当作梨
会場に置かれている大きいホワイトボード。
都内で芥川賞と直木賞の選考会が行われていて、俺を含む百人の報道陣は、選考結果を待っていた。
紙を持った選考委員がホワイトボードの前に現れたので、俺はカメラを構えて貼られる瞬間を狙う。
選考結果は……。
芥川賞は、梨。
直木賞も、梨。
どちらも、梨の写真だった。
「今回は該当作梨です」
選考委員がそう言うと、報道陣達は「おお~!」と声を挙げる。
「まさか私の梨が選ばれるなんて、梨農家をやっててよかったです!」
なんか農家の人が出てきてコメントしてるし……。
「なんなんだよこれ……はっ!」
気がつくと、俺はベッドの上にいた。
なんだ……夢か……。
一ヶ月後、八月に入り、家に荷物が届いた。
荷物の中身は、梨。
以前取材した梨農家が、わざわざ送ってくれたそうだ。
梨グランプリで一位になったらしい。
早速一つ梨を切って食べてみると、喉が潤うほど水々しくて、すごく美味しかった。
たらはかにさんの企画に参加させていただきました。
以下の記事に詳細あります。
