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iPhone6は、なぜ日本で「財布」になれなかったのか。そして2025年、ついに解かれた封印

2025年3月。ApplePayの「歴史が動いた」出来事がありました。

iPhone6 / 6s / SE(初代)
Apple Watch 初代 / Series 1

いまや「ビンテージデバイス」と言われるこれらの端末で、
日本でも クレジットカードのタッチ決済(EMVCo) が使えるようになったのです。

「え、そんなの前からできたのでは?」
と思う方も多いかもしれません。

でも、日本では意図的に“できない”状態が続いていました。

実は、Apple Payの「はじまり」は iPhone6


海外で Apple Pay が始まったとき、最初の対応機種は iPhone6 でした。
日本でApplePay元祖とされる iPhone7 は、世界的にはかなり後になってからの対応機種です。ではなぜ、日本では iPhone6 が Apple Pay の元祖になれなかったのか。

日本独自の事情:EMVCo と Felica

理由は、日本特有の決済インフラにありました。

世界標準のクレジットカードタッチ決済:EMVCo(NFC-TypeA/B)
日本で普及していた電子マネー:Felica…QUICPayまたはiD(NFC-TypeF)

同じ NFC でも、方式は非互換。2016年当時の日本の店舗には、
Felica対応端末が圧倒的に多く設置されていました。

この状況下、「iPhone6でタッチ決済できます!」
と案内してしまうと、

店舗:Felica端末
客:EMVCoのiPhone6

結果:動かない

という混乱が起きるのは目に見えていました。

Appleが選んだ「封印」という判断

そのため Apple は、日本のクレジットカードを登録してもEMVCo用のデバイスアカウント番号を発行しない、という方法を採りました(「このカードは店舗では利用できません」のメッセージ)。
Felicaに対応できる日本版 iPhone7 以降だけを正式対応にしたのです。
(日本のクレジットカードを登録すると、QUICPayまたはiDのアカウント番号とEMVCo用のアカウント番号の発行を要求するよう強制し、Fleica非対応の場合、両方発行されないようにした。このため、iPhone6では番号が発行されなかった。iPhone7以降では、原則両方発行される。)
技術的には可能でもユーザー体験を守るための封印でした。

EMVCo時代がやってきた

EMVCo(タッチ決済)の普及

それから約10年。今では、「QUICPay / iD は不可。でもクレジットカードのタッチ決済は可」、という店が、日本でも珍しくなくなりました。海外端末やインバウンド対応が進むことで、EMVCoは「特別な方式」ではなくなりました。お店の決済機器は更新され、EMVCoとQUICPay/iD両対応の店が増えてきました。
そして、2025年3月3日。Appleの方針変更により、日本のクレジットカードでもQUICPay/iDが使えないもの=EMVCo専用のカードが登録可能になりました。これらのカードの場合、Felica機能が要求されないため、EMVCoのアカウント番号が発行されるようになり、封印が解除されました(封印解除後も、QUICPayやiDの機能が付くカードでは、これまでどおりFelica機能が要求され、非対応機にはEMVCoのアカウント番号が発行されないため、使用できない)。

VISAデビット系
(1)Revolut
(2)Sony Bank Wallet
(3)三菱UFJ銀行
(4)Kyash
(ほかにもりそなデビット、GMOあおぞらネット銀行、Wiseなどデビット系が開放されているようです。見分け方としては、記事にQUICPay、iDについて書かれてていないもの、紹介されているウォレット等の画面スクリーンショットにQUICPay,iDのロゴがないもの)。

これらをiPhone6 / 6s / SE / Apple Watch 初代 / Series 1
に登録すると……

タッチ決済が、有効になります(「リーダーにかざしてください」のメッセージ!)。支払いの際は、「クレジットカードで」と言ってかざすだけです(まちがっても「QUICPayで」と言ってはいけません)。

ビンテージデバイスが、再び現役へ

長い間、店頭ではApplePay(タッチ決済)が「できない」と言われてきた端末たち。でも今、ちゃんと“財布”として機能します。

我が家のApple Watch(第1世代…初代)、Series1も、ようやく本来の機能を取り戻しました。

おわりに

もし、
引き出しの奥に眠っている iPhone6 や初代Apple Watch があれば、
ぜひ一度、「復活」させてみてください。2025年、まだ終わっていません。

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