年功序列は本当に悪い制度だったのか
なぜ日本の会社は年齢で人を評価するのか
年齢が評価基準になったのには理由がある
「まだ若いから。」
「あと数年経験してから。」
日本の会社では、こうした言葉を耳にすることがあります。
実力があっても昇進は後回し。
一方で、年齢や勤続年数によって役職が決まる会社も少なくありません。
若い世代から見れば、不公平に感じることもあるでしょう。
しかし、この仕組みは最初から間違っていたわけではありません。
高度経済成長期、日本企業は終身雇用を前提としていました。
社員は長く働き、会社も最後まで雇用を守る。
その中で、年齢や勤続年数を基準に処遇を決めることは、組織の安定につながっていたのです。
問題は、その前提が大きく変わったことではないでしょうか。
1. 年功序列は会社を安定させた
年功序列には良い面もありました。
先輩を敬う文化。
経験を重視する風土。
長く働けば評価される安心感。
社員は腰を据えて働き、会社も人材へ長期的な投資ができました。
右肩上がりの経済では、この仕組みは機能していたのです。
だから私は、年功序列そのものを否定するつもりはありません。
時代には合っていた制度だったと思います。
特に元部下が上司になったりした場合には
年功序列ではなくともお互いにリスペクトの心が大切です。
2. 変わったのは社会の前提
今はどうでしょうか。
市場は大きく変わりました。
技術革新のスピードも速くなりました。
転職も珍しくありません。
若いうちから専門性を持ち、会社を移る人も増えています。
そんな時代に、
「年齢を重ねれば評価される。」
という考え方だけでは、組織は成長しにくくなります。
実力があっても待たされる。
挑戦したくても順番が来ない。
その結果、意欲のある若手ほど会社を離れてしまうこともあります。
逆のパターンもあります。
若手を昇進させるのですが
その裏には派閥の思惑が働いており
若手、上司をわざと逆転させて元中間管理職を
追い込む場合もありますね。
これについては本記事の内容とそぐわないので
別記事で書きますが、古い体質の企業ほど
これが起きている感じです😰
3. 年齢では能力は測れない
もちろん、経験は大きな財産です。
経験があるからこそできる判断もあります。
一方で、
年齢と能力は必ずしも一致しません。
二十代でも会社を動かす力を持つ人がいます。
五十代でも、新しいことへ挑戦し続ける人がいます。
逆に、年齢を重ねても変化を拒む人もいます。
つまり、本当に見るべきなのは年齢ではなく、
会社へどんな価値を生み出しているかです。
4. 抜擢される組織は強い
成長している会社を見ると、
若手だから。
ベテランだから。
そんな基準だけでは判断していません。
挑戦する人へ仕事を任せる。
成果を出した人へ責任を与える。
もちろん経験も考慮します。
ですが、順番だけで決めることは少なくなっています。
若手が挑戦できる会社は、
ベテランも刺激を受けます。
結果として、組織全体に活気が生まれるのです。
5. 必要なのは年齢を捨てることではない
ここで誤解してほしくないのは、
経験を軽視すべきだと言いたいわけではありません。
経験には大きな価値があります。
若手には勢いがあります。
ベテランには知恵があります。
本当に必要なのは、
その両方を生かせる評価制度です。
年齢だけで評価する。
成果だけで評価する。
どちらか一方では、長く続く組織は作れません。
会社が評価すべきなのは、
年齢ではなく、
未来への貢献なのではないでしょうか。
まとめ
日本企業が年齢を重視してきたのには理由があります。
終身雇用の時代には、それが組織の安定につながっていました。
だから昔の制度を否定する必要はありません。
しかし、社会が変われば、制度も変わらなければなりません。
今は変化の速い時代です。
若手が挑戦できる環境も必要です。
一方で、ベテランが培ってきた経験も欠かせません。
重要なのは、年齢だけで評価を決めないことです。
「この人は何歳だから」ではなく、
「この人は会社へどんな価値を生み出しているのか。」
その視点を持てる会社ほど、人も組織も成長していくのではないでしょうか。
私が経営相談でお会いする企業でも、世代を超えて実力ある人へ仕事を任せている会社ほど、新しい挑戦が生まれています。
これからの時代に必要なのは、年齢による序列ではなく、経験と挑戦の両方を尊重できる組織づくりなのだと私は考えています。
