問題社員を生むのは、属人化した組織である
問題社員を生む環境
「上司を馬鹿にして言うことを聞かない従業員」
「徒党を組んで、業務が効率的に進められないチーム」
「上司の悪口を役員に言いつけ、組織的な運営が阻害されている」
こんなことが職場で起きていませんか?
実は多くの会社で、こうした事象が日常的に繰り広げられています。
指導できない中間管理職、ぬるすぎてすぐに辞めてしまう若手社員など、
こうした話題がメディアを賑わせているのが、その証左でしょう。
この課題は、本来であれば長期的・組織的に取り組まなければ解決できません。
ただし、問題社員を生みにくくする施策であれば、今すぐにでも打てるものがあります。
本日はその話をしたいと思います。
1.仕事の「属人化」が問題社員を生む土壌になる
問題社員が生まれる環境の大きな原因の一つに、
仕事が特定の個人に依存し、属人化していることが挙げられます。
本来、チーム(ここでは課を想定)で働く場合、
各メンバーが役割を持って業務を進める必要があります。
しかし、この役割を案件単位で切り分けてしまうと、
仕事が「個人商店化」し、属人化が進んでいきます。
属人化が進むとどうなるでしょうか。
・仕事内容が担当者にしか分からない
・取引先とも担当者しか話ができない(取引先側も依存する)
こうした状態が生まれます。
すると、異動してきたばかりで業務を十分に把握できていない上司を、
部下が馬鹿にし始めるケースが出てきます。
さらに、その部下は周囲のチーム員を巻き込み、
「この上司を追い出そう」と動き始めることすらあります。
なぜなら、属人化された快適なコンフォートゾーンを壊す存在だと、
上司を無意識に敵視してしまうからです。
私自身もこれを経験し、中間管理職時代にかなり疲弊しました。
2.組織として、問題社員を生まない配置転換を行う
属人化が進み、言うことを聞かない部下が出てくる組織は、
正直なところ、かなり危険な状態です。
一見、仕事は回っているように見えますが、
属人化された業務はそれ以上発展しません。
企業を成長させたいのであれば、
中間管理職の役割は「誰が担当しても回る仕組みを作ること」です。
これは属人化とは真逆の考え方です。
属人化が明確なチームでは、
中間管理職だけではどうにもなりません。
組織論として正しい対応をしようとしても、
属人化に甘んじている従業員の反発に遭うからです。
この状態は、中間管理職の責任ではありません。
アッパーマネジメント、つまり経営層の課題です。
属人化を喜んでいる従業員を配置転換し、
他部署から新たな人材を入れる。
その際、異動してきた中間管理職も一緒に業務を学び、
チームミーティングを頻繁に行いながら、
個人商店型の仕事をチーム対応型へと変えていく。
このプロセスを、組織として意図的に行うことが重要です。
3.配置転換後の問題社員こそ、丁寧に扱う
配置転換された問題社員には、
それまでとは全く異なる領域の仕事を担当してもらいます。
その際、新しいチームでは、
「仕事は仕組み化し、誰が来ても回る状態を作ることが企業成長につながる」
という考え方を丁寧に伝えながら、業務を引き継いでいきましょう。
問題社員と呼ばれていた人も、
多くの場合、属人化によって自己承認欲求が肥大化していただけです。
意識改革ができれば、実は優秀なケースも少なくありません。
そして、これを実行できるのは、
繰り返しになりますが、アッパーマネジメント、つまり経営サイドです。
問題社員にはさまざまなタイプがいますが、
多くの場合、その人自身が悪いのではなく、
問題社員を生む環境を放置してきた経営側の怠慢が原因だと、私は考えています。
その最たる例が、属人化ビジネスです。
私は「ビジネスは組織だ」と単純に言い切るつもりはありません。
人と人とのつながりによって、ビジネスは成長・拡大するという信念があるからです。
しかし同時に、
属人化は組織の成長を考えたとき、必ず改善すべき課題だとも強く思っています。
