金融包摂を担う「グラミン日本」の未来は明るい!
今回は、グループ貸付による生活困窮者の起業・就労を支援するマイクロファイナンス機関「(一社)グラミン日本」(※1・2)(バングラデシュのグラミン銀行の日本版)について書きます。
※1 グラミン日本HP:
※2 グラミン日本note:
ファウンダーの一人でした
設立から8年目を迎えるグラミン日本ですが、多賀はファウンダーの一人でした。
というのも、以前よりグラミン日本設立に熱意を持っていた菅正広さんから、2017年2月に一緒にやらないかと声をかけられ、
「これは草の根金融に生きるものとして、自分が何としてでもコミットすべき案件」と気持ちが熱くなったからです。
そして菅さん・百野公裕さん(現理事長)や、多くのボランティアの方々と共に、グラミン日本設立に向けて突き進みました。
ところが動き出した矢先の2017年6月、直腸がんが発覚してしまい、生命の危機に見舞われてしまいました。
それでも、グラミン日本の具体化に向け
・キックオフイベントの開催(2017年6月・7月)
・グラミン日本準備機構の設立
・クラウドファンディング「ついにグラミンが日本に!あなたの支援が貧困を救う」(10,380,000円の支援をいただきました)(※3)
・全国縦断ワークショップ(2018年4月~5月:計7回(札幌、東京3回、名古屋、大阪、福岡県直方市))
・貸金業者の登録手続
・事務局長、理事としての数々の業務
などに取り組みました。その結果、2018年9月、グラミン日本の設立にたどり着いたのは、多賀の誇りの一つです。
※3 CAMPFIRE「ついにグラミンが日本に!あなたの支援が貧困を救う」:
とはいえ、独立後の方向性を模索するための幅広い行動(各種診断士活動、NPO支援など)と並行してグラミン日本の活動を行うのはあまりに負荷が大きく、パンクしてしまい、連絡途絶が何度かあったことは痛恨事でした。
また、収入のめどが立たない中、ほぼボランティアで(半年ほど有給で勤務しましたが)活動を続けるのは難しく、結果2019年お春に離脱することになったのは、心残りが大きすぎました。
理事長やスタッフと7年ぶりに再会!
そうしたもやもやが残る中、3月の労金協会の研究会で名刺交換した山口聖子さんが、グラミン日本の理事であると知り、驚き、喜びました。この流れで山口さんに、百野理事長やスタッフとお目にかかる機会をアレンジしていただき、4月17日に会食しました。


会食の席では思い出話に花が咲き、思いがあふれてしまいましたが、皆様が温かく接してくださり、記念品のペンまでいただき、かけがえのないひとときになりました。

最新事業報告書から見た気づき
今回の会食をきっかけに、あらためてグラミン日本の2024年度事業報告書(※4)を読みました。すると
・現在はマイクロファイナンス事業のほか、「就労支援事業」「休眠預金」の3本柱で運営している
・マイクロファイナンス事業では累計で1,573万円、73人に貸付を実行
・就労支援事業では8つのプログラムを実行し、参加者の50%がを実現
・休眠預金活用事業では4つの実行団体に助成し、シングルマザーの経済的・精神的自立に寄与
・基本財産も1億円を超え、財務基盤が安定
・auフィナンシャルグループや日本シングルマザー協会など、支援企業・団体も充実
など、しっかり成果を積み上げていることが腹落ちして、非常に心強く思いました。
特に就労支援でノウハウが積みあがっていることは、今後の支援充実の基盤になるはずで、グラミン日本の未来は非常に明るいと感じました。
※4 グラミン日本事業報告書:
グラミン日本と金融包摂の可能性
貧困から脱却するうえで、
・住まいを確保するための資金(アパートの敷金・礼金等)
・就労に必要なスキルや資格を得るための資金
・就労を開始してから最初の賃金をいただくまでのつなぎ資金
・フリーランスや小さな創業をするための資金
・自立の重しになっている債務の整理資金
などを得られれば脱却は容易になり、この意味で金融の果たす役割は大きいはずです。しかしこうした資金ニーズが充足されているとは到底思えず、生活困窮者の金融アクセスの充実(金融包摂あるいはマイクロファイナンス)と、非金融支援(就労支援)が必要とされています。
日本で草の根レベルで金融包摂を担う団体としては、グラミン日本のほか、生活再生ローンを担う諸団体(信用生協(岩手県等)・生活サポート基金(東京都)等)があります。
しかしこの分野はニーズが大きいにもかかわらず、経験上参入が難しいことを実感しています。
この状況を打破し、金融包摂の担い手が充実すれば、
・資金が壁になって自立が阻まれていた生活困窮者の方々に役立つ
・生活困窮者支援に取り組むNPOなどにとって、課題解決の打ち手が増える
・貧困解消に関心のある金融機関や、家計相談支援事業(生活困窮者自立支援法)に取り組む行政にとっても心強い
・公的な金融包摂の制度化の呼び水にもなる
など、大きなメリットがあると確信しています。
せっかくご縁の結び直しをいただいたので、多賀は今後可能な限りグラミン日本を支援しています。
その中で、グラミン日本自体の事業への貢献に加え、上に書いたような「金融包摂運動」のような取り組みが進めば、望外の喜びです。
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