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【人道支援ハイチ】銃社会の外傷センター〜ジレンマと繰り返す日常〜

みなさんこんにちは
人道支援家のTaichiroSatoです。

今日は、日々のジレンマと感じたことを思うがままに書ける範囲で書いていこうと思います。

ギャングが支配する街
銃社会、物流やガソリン供給のストップ。
ギャングが支配する街ではありとあらゆることが起こり、それが医療へと影響する。

そして、その地での外傷熱傷センターでは、日々怪我をした患者で溢れる。
まだ自分で歩けないような子供から、女性、高齢の方まで。残念ながら、ここでの患者の殆どが銃によるもの、爆発などによる火傷である。老若男女問わず、銃被弾し緊急手術になるケースは一日で何件も行われるのが現状だ。
そんな集中治療の現場で僕らは、少しでも社会的な予後が良い状態で患者が元の日常生活に戻れるように奮闘する毎日をおくる。

集中治療の現場。すなわち生死の前線であるその場所では、そこでの治療のクオリティが患者の生死に、そして社会復帰の可能性に大きく影響する。
僕らはチーム医療でここでできるベストを考え行動にうつすわけだが、最善をつくても悔しい思いをしなければいけないことも、またここでのリアルである。

銃社会での外傷センターのジレンマ
銃で撃たれた傷のことを銃創といい、一日何件の患者がこの銃創で運ばれてくるというのだろうか。
先日運ばれてきた、複数被弾をした銃創患者。
この外傷センターに着いたときには、かなりのダメージで心臓マッサージをしてなんとか一命をとりとめたが、依然として状況は厳しく24時間チーム総出で治療に当たった。緊急手術をし回復を期待したが、後半はなすすべなく、厳しい状況を家族へ説明し、僕自身もやるせない思いでいっぱいだった。

しかし、僕たちは立ち止まっているわけにはいかない。
次から次へと運ばれてくる銃創患者。
ここではこれが日常であり、
一人ひとりへ治療を懸命にするだけだ。

ここでの日常。ここでの当たり前。
わかってはいるが、
暴力で人の命が失われること、
命は助かっても腕や足がなくなること、
そんな当たり前が繰り返されることが
僕の胸の奥の方をキュッと締め付ける。

頭ではわかっている。
僕には、この銃社会も、それによって怪我をする人たちを減らすことも、ここの何かを変えることはできない。
当たり前に繰り返されるこの連鎖の中で、自分の立ち位置を自らが見つけ実践をする。
それしか僕にはできない。
でも、。

いつの日かこの連鎖は、
「過去のカタストロフィ」になってくれるのだろうか。

患者が病院を離れるとき
医師が家族へ説明し、致命傷となってしまった痛々しい傷はせめて家族に見えないようにと、ガーゼで処置を施す。
僕らにできる最後の仕事なのかもしれない。

白く無機質な大きな縦長のプラスティックに体が収められ
その後、ジッパーが閉められる。
集中治療での昨晩一日の戦いが嘘のように
集中治療室は静まり返り、
退出する。

そうこうしていると、
手術を終えた次の患者がきて僕は対応に当たるのだ。
そんな毎日を繰り返す。

地球の自転と傾き
毎日患者は運ばれてくる。
仮に物流が完全に止まり、医療物資枯渇したとしても患者は運ばれてくるだろう。
そうならないことを願うばかりだ。

負の連鎖の真ん中で
社会情勢に対する不満も
変わらない現状に対する諦めの感情も
全部ひっくるめて
ここの皆がこれを当たり前として
毎日を繰り返す。

地球はちょっとだけ軸が傾いて
人間社会も同じ分だけ傾いているのかもしれない
歪んでいるのかもしれない
大陸が変われば、国が違えば、場所が変われば、
当たり前の日常が全然違うじゃないか
自分にとって大切な人が、家族が、撃たれた
こんなことを当たり前として諦める
そんな日が一日でも早く変わればいい

僕が何を考えようが
僕の存在に関わらず
地球はちょっと傾いて
今日も明日も回る

僕のここでの滞在は数ヶ月
僕に何ができるか

僕の頭をちょっとだけ傾けて回してみる
ふと夜空に浮かぶ満月が目に入り
モヤモヤした気持ちが
ちょっとだけ前向きになった気がした
さて明日も頑張ろ
眠りにつくことにする

Best,
Tai


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TaichiroSato_note🌎国際看護師🌎救急集中治療💉 いつも記事を読んでいただきありがとうございます!!記事にできる内容に限りはありますが、見えない世界を少しでも身近に感じてもらえるように、自分を通して見える世界をこれからも発信していきます☺これからも応援よろしくお願いします🙌