物を買っても幸せになれない
□景色
「物を買えば幸せになれる」時代は終わり、以下3つの社会に重畳する形で、「つながりで充足する」第四の消費社会は現れる。

第一の消費社会(1912-1941)
大都市に大衆消費社会が誕生、国民の約1〜2割程度の中流階級がモダンに象徴される洋風化した生活様式を送った。大量生産時代の幕開け、ラジオ放送開始によりマスメディアと大衆が誕生。
第二の消費社会(1945-1974)
マイホーム、マイカーに象徴されるアメリカ型の大量生産大量消費社会が追求され、三種の神器(洗濯機、冷蔵庫、テレビ)、3C(カー、クーラー、カラーテレビ)が普及していく。生活の利便性が高まる。地方の若者が大都市に流入し家族を作り、人口の都市集中が加速、核家族世帯が増大。高度経済成長期に、誰もが所得を伸ばし格差が縮小、一億総中流の意識が広まる。
第三の消費社会(1975-2004)
消費の主体は家族から個人へと移行し、物質的な豊かさの上に個性、自分らしさを付加する消費が主流となった。家電から個電へ、共食から個食へ、スーパーからコンビニへ、モノ消費からコト消費へ。しかし、消費によって得る自分らしさは、人なみであることと人との違いをつけることの矛盾した2つを同時併行させることになり、しだいに企業も消費者も疲弊。また同時期に階層格差が拡大。個性化と階層化が連動し、人々は分断され孤立化する。

□本

『第四の消費 —つながりを生み出す社会へ 』
三浦展 朝日新書 2012年
目次
まえがき
第一章 消費社会の四段階
第二章 第二の消費社会から第三の消費社会への変化
第三章 第三の消費社会から第四の消費社会への変化
第四章 消費社会のゆくえ
要約
第一の消費社会で豊かさが輸入され、第二で豊かさが拡大・浸透、第三で量の豊かさに質の豊かさが加えられた。反面、個性化と階層化により人々は孤立した。第四の消費社会は、個人間のつながりが自然に生まれる社会を目指す。

第四の消費社会(2005-2034)
求められる適度で適切な消費は、もはや消費と呼べないかもしれない。モノはあくまで手段であり、その手段によってどんな人とどんなつながりを生むことができるかという目的こそ重視される。人とのコミュニケーションが促進され、コミュニティが生まれる消費。
自分らしさはすでに自分の中にある、みんな違うのは当たり前、それをお互いに尊重し合う個人主義。その上で「仲間、つながり(socius)」を意味する社会(society)志向。シェア、ケア、レンタル、手仕事といった、他者との間に価値が見出される、つながっていく、つなげていく消費が主流になっていく。
□ひとりごと
後日、音声公開予定
