BtoB市場構造に合わせたマーケティング戦略|マーケティングはこれだけ!コラム⑤
こんにちは!Tak@外資流マーケティングです。
今回は、BtoB市場構造に合わせたマーケティング戦略を!
ということでお話ししたいと思います。
■巷のマーケティング戦略は、自社がいる市場構造に合っていますか?
Noteや本でもマーケティング戦略に関する情報は沢山ありますが、自社が戦っている市場構造やチャネル構造に合わないものを取り入れても無駄になってしまいます。
マーケティング戦略としては、様々なツールやアプローチがあり、例えば、SNSマーケティング、コンテンツマーケティング、リードナーチャリングの質と量の増加など色々と打ち手はありますが、そもそもそれが有効なビジネス分野に自分たちがいるのかどうかです。資金が潤沢にあるなら何でもやれば良いですが、最も自社に効果がある戦略にフォーカスすべきです。
いろいろやってみたけど結局マーケティングが上手く行かないという場合は、マーケティングの打ち手が自社のビジネス構造、市場構造に合っていないという可能性があります。
コンサル企業や新任マーケティング担当がビジネス構造を深く知らぬまま、誤った施策を導入して何となくやった感だけ出しているというのは避けましょう。
私が新しい事業でマーケティング戦略を立案する場合に、まず見ていくのが『3C分析』『4P分析』の現在地です。現在の市場環境がこの2つのフレームワークでどうなっているのかというところから確認していきます。
そのなかでも、顧客となる市場分析(3CのCustomer)や流通チャネル分析(4PのPlace)は、ダイレクトに販売につながる部分ですので極めて重要ですので、直接営業と同行営業しながら確認します。
営業マンから話を聞いているだけでは構造がつかめないことが多くあるので同行が有効です。なぜなら営業マンの思考回路とマーケティング的な思考回路が異なり、聞いている答えが返ってこないことが非常に多いためです。
※セールス・マーケティングで兼務していれば、自分自身で良く知っているはずです。
■あなたの会社が戦っている市場はどうなっているかを深く知ること
例えば、以下の図の通り、大手独占となる顧客市場がBtoB商売のメインになっている場合であれば、大手企業が求めるものを提供していくのが重要となります。

例として、ビール市場において、ビール製造に必要な添加剤を販売する会社である場合、対象となる大手ビールメーカーは完全に限られています。例えば、アサヒビール、サントリー、キリンなどです。中小のブリュワリーもありますが、市場占有率からするとごくわずかですので、最初に攻めるところではありません。(ニッチ市場ターゲットの製品であれば別ですが)
それらを含めて全体マスへのコンテンツマーケティングを仕掛けたり、ウェブプロモーション、SNSキャンペーンをしていくことはあまり意味がなく、それらの投資資源があるのであれば、大手企業のなかに更に深く入り込むためのマーケティング施策を考えたほうが有効です。
例えば、相手企業とのタッチポイントを増やすために営業を増やすこと、ビール会社の新製品で必要な原料開発を進めるために技術交流会を実施すること、プロモーションでの協業を踏まえたマーケティング交流会議などの実施が考えられます。もちろん、これらはすべてマーケティングが考えて良い4Pに含まれる活動になります。
■細分化市場、中小零細が多い市場ではどうか
例を挙げると、工務店市場はそれになります。日本に3万社以上の工務店が存在し、供給される住宅の半分以上が中小零細工務店で賄われています。CMで見るような大手ハウスメーカーが寡占している市場ではありません。
美容室も全国に個人で経営しているサロンオーナーで市場が形成されています。
このような市場の場合には、BtoBとはいえ、マスへのアプローチが必要となりますので、大手寡占市場よりも、マスへの打ち手を考える必要があります。
しかしながら、BtoCとは異なり、エンドユーザーが自社製品を利用してどのようにそれぞれの会社のビジネスを伸ばすことが出来るのかが事業のポイントとなりますので、一般消費者までリーチするようなマーケティング活動ではなく、対象のエンドユーザーに絞った活動が有効になります。
例えば、新たなパーマ液を美容室へ販売する場合、美容室経営者に対して、その製品を使うことで何が嬉しいことなのかをしっかりと遡及していく必要がありますので、打ち手としては、講習会の実施や、この製品を利用した他のサロンオーナーの声を届けること、それらを活かしたコンテンツマーケティングは有効になるでしょう。
■販売チャネル視点でのマーケティング施策も考えること
ここまでエンド顧客視点でのマーケティング施策の考え方の違いについてお話ししましたが、B to B事業の場合、販売チャネル視点でのマーケティング施策も押えるべきポイントになります。
業界によって販売チャネル構造が異なりますのが、こちらも以下図の通り様々なチャネル構造があり、自社の状況をよく把握してから施策を検討する必要があります。

大手チャネルで独占されている場合から見ていきましょう。例えば、自社のビジネスがいくつかの販売会社へ独占権を与えて販売していたり、特定の商社や問屋がその商材についての販売力が非常に強い場合、それらの流通業に対するマーケティング施策が必要になります。製品選択の決定権が流通業者にある場合は、エンドよりも重視してマーケティング施策を行っていく必要があります。この場合も4Pを軸に検討する必要がありますが、相手が見えているところですので、先方ニーズに耳を傾けて施策を打っていくようにします。
一方で、複数の細かな流通網で市場が形成されている場合は、マスで捉えた施策が必要となります。流通業者が細分化されている業界は、エンド顧客も細分化されている可能性が高いです。細やかに流通販売が必要な市場ということになるためです。エンド顧客が欲しがるものであれば流通も売りたいものになりますので、エンド顧客の需要創出を行う施策を重視していきますが、一方で、流通が売りたい製品が売れる製品にもなりますので、アプローチを広く施策を行っていく必要があります。
■B to B to C を考えたマーケティング施策を
いずれのケースであっても、イメージとしては、BtoBtoCまで考えることもマーケティングとしては必要な視点となります。
自社商品を利用するエンド顧客が最終製品を製造し、一般消費者へ届けていきますので、自社の製品を利用する最終製品は、どのような価値を消費者視点で生み出すのかを理解し遡及していくことが重要になります。
もし、自社素材を使った最終製品が消費者にとって嬉しいことが明確であるならば、マスマーケティングも有効な場合もあります。
例えば、インテルのプロセッサーは、PCを作る上で必要なひとつの素材ですが、インテルが入っているパソコンは性能が良いというイメージを消費者に植え付けています。パソコン製造メーカーはインテルを採用せざるを得ない状況を作り出しています。
しかし、多くの中小企業では予算も限られ難しいと思いますので、優先順位として、顧客や流通勢力図を良く見て、ターゲット顧客や流通で施策を打ち込んでいく方が費用対効果が現れやすいと考えています。
従って、BtoBマーケティングでは、上記の通り、自社の市場環境、顧客の勢力図、チャネル構造によって、マーケティング施策において費用対効果が高いものと低いものがありますので、先ずは施策を実施する前に、これらについて十分に議論し、施策を考えていく必要があります。
今回もお読みいただきましてありがとうございました!
以上

