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【教科書に載っていない世界一周】〜4-5インド人の特質🇮🇳


(この記事はこれまで110ヶ国を訪問した筆者が、2001年から1年かけて行った世界一周🌏を現在の目線であらためて振り返ったものです)

🇮🇳インド人は従順ながら、したたかな民族です

この国に一ヶ月以上過ごしてみると、彼らの性格が少しずつ見えてきた。ここでは、ぼくが実際に感じたインド人の特徴を挙げてみたい。

① したたかで、そして従順🐘

アグラでも書いたが、外国人を“食い物にする”インド人は少なくない。手口は実に巧妙で、人間心理の弱点を正確に突いてくる。思わず信じたくなるような絶妙な誘導には、感心すらしてしまうほどだ。「詐欺師を本気で目指すなら、インド(かナイジェリア)に留学せよ」と言いたくなるレベルだ。

しかし一方で、こちらが強気に出ると、驚くほどあっさり引き下がる。手荒な手段や強引な押し売りはほとんどせず、知恵を使ってくる相手だからこそ、強く出た瞬間に向こうも急に従順になるのだ。

また、ホテルや店で彼らは、語尾に必ず「サー(Sir/ご主人様)」をつけて話す。こちらが多少理不尽な要求をしても、商売になるかぎり極力合わせようとする。どこへ行っても“自国ルール”で押し切る欧米人とは対照的だ。

この「したたかさ」と「従順さ」は、長い英国植民地の歴史が育んだものだろう。支配者に力では敵わないため、頭を働かせて生きるしかなかった。現状に逆らわず、環境に自分を合わせて生き延びる。この姿勢は、市民革命で成功体験を積み、“自分たちは変えられる”と信じている欧米人とはまったく違った。

② 見返りを求めぬ親切心🫶

インドでは、道を尋ねると驚くほど親切に教えてくれる。困った素振りを見せようものなら、すぐに知らない人が寄ってきて助けてくれる(時にお節介レベル)。そして、たいていは見返りを求めない

ただし、“知ったかぶりでデタラメを教える人”が一定数いるのも事実だ。それでも、この国には助け合いの精神が根付いている。

興味深いのは、インドではほとんど「thank you」という言葉を聞かないこと。だが、決して礼儀知らずなのではない。「人を助けるとこ、そして助けられることは当然で、礼を言う必要がない」という価値観が背景にあるらしい。インドでは日本以上に、お互いのために何かをするということが、平然と行われていた

海外を旅すると、日本ほど「ありがとう」という言葉を多用する国はあまりないことに気づく。口癖のように“ありがとう”を多用する日本人は特殊だ。

本来、「ありがとう」の言葉の重みは大きいのだが、日本では「ありがとう」という言葉の価値が希薄化しているように思えた。安易に使うのではなく、ここぞというときに「ありがとう」を使うようにしていきたい。

③ 数字にめっぽう強い🧮

ゼロを発明したのはインド人。そのせいか、彼らは計算に非常に強い世界の多くの国では、お店のレジで正しいお釣りを返せないことが日常茶飯事だが、インドではほとんどの店員が金額を正確に把握している(意図的にごまかしてくることはあるが)。

一部のインド人は、掛け算は9x9ではなく「99×99」まで暗記している。そりゃ強いはずだ。

インドのIT産業が急成長したのは有名だが、バンガロールは“インドのシリコンバレー”と呼ばれ、欧米企業が多数進出している。MicrosoftのWindowsすら、アメリカではなくここで開発されていた。

また、中近東などには「印僑」と呼ばれるインド人コミュニティが多く、彼らは財務・経理など数字を扱う部門で活躍している。ぼくが働いていたバーレーンの職場でも、7ヶ国の同僚の中で最も優秀だったのはインド人だった(給料は最も安かったが)。

😪それでもやる気のないように見える人々

優秀なインド人が多い反面、やる気のなさそうな人もやたら目につく。道端で暇さえあれば昼寝をし、努力すればもっといい生活ができるのでは、とつい思ってしまうが、これは単純な問題ではない。

インドには、依然としてカーストという身分制度が根強く残り、低位カーストの人はどれだけ努力しても上に行ける限界がある。ローカル紙を覗くと、なんと4ページにもわたり結婚相手募集欄が掲載されており、そこには本人に加えて両親の職業やカーストが明記されていた。恋愛結婚が少ないのも、この身分制度が影を落としているようだ。

だからこそ、下位カーストの人々は人生をある程度あきらめてしまう。一方、上位カーストの人々は自信に満ち、良い企業でバリバリ働いていた

先進国のように、「努力すればチャンスが広がる」社会は、実は世界では少数派。イギリスでさえ今なお階級社会が残り、日本にも明治維新まで「士農工商」があった。270年続いた制度をたった数十年で克服した明治人のすごさを、あらためて思わずにはいられない。

🚀現代の日本はチャンスの宝庫

ひるがえって、現代の日本は、所得水準が高いだけでなく、身分による縛りがない。インドや英国、江戸時代の日本と比べると、いまの日本社会は“頑張り甲斐がある国”と言えるのではないか。日本ほど、努力がそのまま人生の成功に直接つながる国は、それほど多くないように思う。

インド南部バルカラビーチでの朝の漁

(トップ写真はムンバイ)

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