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【教科書に載っていない世界一周】〜3-2そもそもネパールってどんな国?

○穏やかな自然環境

面積は日本の1/3。つまり「北海道と東北」とほぼ同じ面積で、そこに3000万人が住む。「北海道と東北」の人口は1400万人なので、結構住んでいることがわかる。

国土の約3分の2が山岳地帯。日本では寒いイメージがあるかもしれないが、一部の高山を除けばどこも暖かく亜熱帯気候で過ごしやすかったことが意外だった。

○二つの宗教が共存

仏教の開祖お釈迦さま(ブッダ)が生まれたのはこの国。そのためかチベットでよく見かけた(チベット仏教の)仏教寺院があちこちに見られるが、実はヒンドゥー教徒が大多数(約8割)を占めており、インドとの共通点は多い。地形が複雑なため民族は100を超えるが、宗派を超えて共存している。

○ずっと独立国

日本やタイなどとならび、欧州列強の植民地とならず独立を保ったアジアでも数少ない国。国土の統一はほんの250年前(1769年)と意外と最近だが、王制は2008年に廃止され、今は国会の機能する民主主義国家となっている。

中国とインドの二大国に挟まれ、経済的には、貿易相手の大半を占めるインドの影響下。通貨も50年以上前から、1インドルピー=1.6ネパールルピーに固定され、国内でもインドルピーが使える状態。ただ、独立国家としてはインドより歴史あるネパールは、中国とインドを天秤にかけ、政治的には非同盟を貫いている。

「エベレスト街道をゆくヤク」

○真面目な国民性

この国を旅して感じたのは、ネパール人の国民性は日本人と通じるところが多い点。ネパール人は「穏やかで誠実」な人が多いように感じた。語気の強い中国人や、アグレッシブに話しまくるインド人とは違う穏やかな話し方の人が多い。真面目に日々の生活をし、忍耐のある人が多いようだ。

そして日本人とは、勤勉さと調和を重んじる点でよく似ているような気がした。

○アジアの最貧国

この国は1980年代からミャンマーとならび、アジアの最貧国(所得ベース、西アジアを除く)といわれてきた。今でも貧しく物価は安い。

ぼくが渡航した当時(この旅行記は2001年訪問時の話です)、国民の平均”年収”は3万円もなく、日本の150分の1、中国の4分の1、インドの半分。そのため物価がとてつもなく安く、平均宿泊費は約150円、一食70円程度。600円も出せばシャワー・トイレ付きのとてもいい部屋に泊まれ、300円出せば日本のと変わらないおいしいカツ丼まで食べられた。その後、20年間で平均所得は4倍に増えたが、現在も周辺国と比べてまだまだ物価は安く、ミャンマーとともに東南アジアの最貧国の地位に甘んじている。

この国が貧しいのは出稼ぎ体質で、産業がほとんど育っていないことが背景。生活物資の多くは輸入せねばならず、それには外貨が必要。外貨収入のざっくり6割が出稼ぎによるもので、輸出は1割に過ぎない(その他に観光で1割、外国からの援助も1割)。

つまりネパールの最大の輸出品は人(出稼ぎ労働力)なのだ。

この国を見ていると、豊かになるには、他国に必要とされるモノやサービスを生み出す産業がいかに大切かがわかる。

「ネパール山岳地帯の山並み」
ネパールと周辺地域

(トップ写真は「カトマンズからのヒマラヤ山脈の景色」)

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