「二百十日・野分」の難しい言葉 11
続きです。
「飛騰」
「ひとう」と読み、高くあがること。東中野にこの店名のラーメン屋さんがありましたので、今度行ってみたいと思います。
「点綴」
「てんてつ」と読み、ものが程よく散らばっていること。また、うまく散らばせていてそれを綴り合わせること。「てんてい」、「てんせつ」とも読むようです。
「聳やかして」
「そびやかして」と読み、肩などをことさら高く上げること。「そびえるようにする」と言った意味。「肩を聳やかす」という遣い方がありますが、肩を高く上げることで、自信を持っているときや成功した時の態度を表しているようです。
「攀じ登る」
「よじのぼる」と読み、物にすがりつきながらのぼること。「よじ登る」は聞いたことがありましたが、「よじ」に漢字があるとは知りませんでした。
「劃して」
「かくして」と読み、線引きする、切り分ける、区切る。
「脳巓」
「のうてん」と読み、頭のてっぺん、頭蓋骨の最上部。通常は「脳天」でしょうが、文学的、詞的な表現ではこの文字が使われるそうです。
「双頬」
「そうきょう」と読み、左右双方の頬。
「颯と」
「颯」は「そう」、「さつ」、「はやて」と読みますが、「颯と」では「さっと」と読むようです。動作がすばやく行われるさま。物事が急に変化するさま。
「眼睫」
「まつげ」と振り仮名がありましたが、検索すると「目睫」が出てきて「もくしょう」と読むようでした。同じ字で「まぶた」と読ませる作品もあるようです。通常「まつげ」は「睫毛」でしょうから、漱石流の当て字なのだと思います。
「絢爛」
「けんらん」と読み、華やかで美しいさま。きらびやかなさま。「絢爛」単体だとあまり見たことがありませんでしたが「豪華絢爛」の「絢爛」でした。
「敲く」
「たたく」と読み、本書では拍手することを「手を敲く」として使われていました。通常は「叩く」でしょうが、「叩く」は相手に対する怒りや苛立ちが込められており、「敲く」は楽器などを「敲く」ということなので、拍手も「敲く」が適切なのですね。
「闥を排して」
「たつをはいして」と読み、門扉や、ドアを開けること。物々しい印象を与える表現だそうです。
「擯斥」
「ひんせき」と読み、退けること。のけ者にすること。
「忽ち」
「たちまち」と読み、動作がすぐに行われるさま。思いがけなく事態が発生するさま。
「和煦」
「わく」と読み、春の日差しの暖かく穏やかなこと。お坊さんの名前かと思う字面ですが、なんとも味わい深い言葉です。
続きます。
