ちびくろサンボが、絶版になった理由 あくまでも仮説
有名なのに、消えた「ちびくろサンボ」
私が子供のころに、読んだ絵本で「ちびくろサンボ」というものがあります。
現在では絶版になっておりますが、最初は「黒人差別」が理由であると私自身思っていたため、かえってそれは差別的なのではないかと感じておりました。
しかし調べてみると、意外な理由、そしてある程度納得できる前提が明らかになりました。
おおまかなあらすじ
主人公が4頭の虎に追われ、着ているもの全てを虎に奪われ、丸裸になります。
そして虎たちは、その着ているものを巡って争い、主人公が上った木の周りをグルグル回ります。
主人公はその間に、着ていたものを取り返します。
最終的に、虎たちは溶けてバターになってしまい、そのバターを主人公は持ち帰ってパンケーキを焼いて食べるというストーリーです。
気づかなかった違和感
この物語は、黒人のサンボが主人公とされています。
ですが、そうすると不思議な部分が存在します。
黒人がいるのは、基本的にアフリカなどの地域です。
ですが、虎の生息地域はアジア方面であり、なぜライオンではないのかという疑問が生じます。
これは、私もつい最近になって感じたものです。
実は、海賊版であった
この物語は、実は全く違う地域が舞台だったのです。
ヘレン・バンナーマンという著者が「インド」で書いた作品です。
そして、それが著作権の概念が弱いアフリカ地域で「海賊版」として出回り、そちらが一般的に知られるようになったという経緯があります。
アフリカでは、虎という生き物は存在しないことは、前述のとおりです。
そのため、その部分を変更することができなかった。
結果として、黒人のサンボが虎に追われるという、ねじれた状態が発生してしまったのです。
黒人差別の概念は、アメリカから
この物語は、アメリカの黒人たちの公民権運動において、黒人差別の代表例として扱われました。
その結果、各出版社が絶版という判断を下したのです。
その部分は、私が知っている通りでした。
絶版されたものの、消えたわけではない
出版社は、増刷しないという形で「絶版」を行いました。
しかし、日本では「検閲の禁止」が憲法で明記されています。
そのため、現在も一部の図書館などで残されている可能性はあります。
また、既に手元にある人から取り上げるという措置も不可能であるため、単に新しく作ることを止めたというのが、正確なところです。
トラのバターのパンケーキ
現在では、舞台をインドとした「正しい」バージョンも販売されているようです。
インド人の中には、肌が黒い人も存在している。
そして、差別的な意図で描いたという意図はない。
また、バターではなくギー(インドの油)に訂正され、薄焼きのパンに変更されるなど、配慮が見られます。
本当の問題点は、著作権
実は、ちびくろサンボとして出版していた会社は「著作権」の契約を正しく結んでいなかったということが、ネットで調べた結果明らかとなりました。
そう考えると、この作品は黒人差別によって消えたという事実と同時に、著作権を侵害していたため消えるのが定めだったという考え方も、可能になります。
実際、正しい舞台を使った「トラのバターのパンケーキ」では、著作権の問題も解消されているようです。
まとめ
確かに、黒人差別問題が大きな要因だったのかもしれません。
しかし、元々輸入された物語が、作者の意図していなかった海賊版であったこと。
そして、それが一番の問題点であること。
恐らく絶版に至った最大の理由は、著作権絡みではないのかというのが、私の考えです。
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