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峠の茶屋シリーズ 第四話「時間の棚卸し]とは何か

遠くまで旅をするには
高い山に登るには
時には、
峠の茶屋で荷物を降ろす、と言いました。

でも実際に降ろそうとすると、 何から手をつければいいか分からない。

そんな方が多いです。

時間の棚卸しとは、 難しいことではありません。

一言で言えば、 「自分が何に時間を使っているかを、正直に見る」 ことです。

正直に、というところが大事です。

多くの人は、自分の時間の使い方を知りません。

正確に言えば、 知っているつもりになっています。

「仕事に追われている」 「やることが多い」 「時間が足りない」

この感覚は正しい。

でも、何に何時間使っているかを、 具体的に答えられる人は少ない。

旅人に例えるなら、 荷物の中身を確認せずに歩いている状態です。

重い。 でも何が重いのか分からない。

だから降ろせない。

時間の棚卸しは、四つの問いから始まります。

ひとつ目。今週、何に一番時間を使いましたか。

会議。 移動。 メールの返信。 資料作成。 人の相談に乗ること。 SNSの更新。

書き出してみると、 自分でも驚くことがあります。

「こんなことに、こんなに時間を使っていたのか」

その驚きが、棚卸しの始まりです。

ふたつ目。その時間は、未来につながっていますか。

使った時間を見渡したとき、 未来への投資になっている時間はどれくらいあるか。

今日の売上を守るための時間と、 来年の売上を作るための時間は、 まったく別物です。

多くの経営者は、 今日を守ることに追われて、 未来を作る時間を持てていません。

みっつ目。手放せる時間はありますか。

やっているけれど、 本当は自分がやらなくていいことがある。

惰性で続けていることがある。 断れずに引き受けていることがある。 他の人に委ねられることがある。

棚卸しをすると、 必ずこの「手放せる時間」が見つかります。

よっつ目。回復の時間はありますか。

動脈の時間ばかりで、 静脈の時間がない人は、 やがて時間が詰まります。

動き続けるためには、 回復する時間が必要です。

睡眠だけではありません。

考える時間。 ぼんやりする時間。 好きなことをする時間。

この時間を「無駄」と感じている人ほど、 実は回復が必要な状態にあります。

棚卸しは、答えを出すためではありません。

現状を正直に見るためです。

良い悪いを判断する必要はありません。 反省する必要もありません。

ただ、見る。

それだけで、 多くのことが動き始めます。

荷物の中身が分かったとき、 初めて何を降ろすかが決められます。

峠の茶屋で、 一度荷物を地面に置いてみませんか。

中身を確認するだけでいい。

旅は、その後から軽くなります。

【案内人】 高島徹 タイムエンジニアリングコンサルタント/人生整え業 峠の茶屋 案内人

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