社長の時間を奪う!「腕のいい職人ほど、仕事が見えなくなる」
「あいつに任せておけば大丈夫」
現場を持つ会社の社長にとって、これほど頼もしい社員はいないでしょう。
難しい仕事もできる。
現場でトラブルが起きても、自分で判断して対応する。
お客様からも信頼されている。
若い社員から質問されても答えられる。
社長が細かな指示を出さなくても、仕事を最後まで終わらせてくれる。
建設会社。
設備会社。
製造業。
自動車整備会社。
造園会社。
メンテナンス会社。
こうした職人や技術者を抱える会社では、一人、二人くらい、
「あいつがいれば大丈夫」
というベテランがいるのではないでしょうか。
もちろん、それ自体は素晴らしいことです。
しかし私は、ここに一つの危険が潜んでいると思っています。
それは、
「あいつに任せておけば大丈夫」が、いつの間にか「あいつにしかできない」に変わってしまうことです。
しかも、この変化は問題を起こさずに、静かに進みます。
だから、社長も気づきにくいのです。
優秀だから、社長が見なくなる
新人に仕事を任せるときは、社長や先輩も確認します。
「これは分かったか?」
「材料は揃っているか?」
「この加工条件で大丈夫か?」
「お客様には連絡したか?」
ところが経験を積み、仕事ができるようになると、確認する必要が減ってきます。
「あいつなら大丈夫」
となります。
これは、人を育てるという意味では正しいことです。
経営者が何でも口を出していたら、いつまで経っても社員は育ちません。
ところが、さらに何年も経つと、
その人が何をどうやっているのかまで、社長から見えなくなることがあります。
材料はどこから仕入れているのか。
この機械は、どんな設定で動かしているのか。
この顧客には、どんな注意が必要なのか。
現場へ行く前に何を準備しているのか。
トラブルが起きたとき、何を基準に判断しているのか。
社長が知らなくても、仕事は回ります。
なぜなら、そのベテランが全部やってくれるからです。
だから問題になりません。
問題にならないからこそ、仕事が見えなくなるのです。
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