社長の技術・センス・経験を「個人技」で終わらせない
ここまでのシリーズで見てきたのは、
社員を雇ったのに社長が忙しい。
「自分でやった方が早い」から抜けられない。
仕事を任せても、最後は全部社長に戻ってくる。
社長の頭の中にしかない完成基準がある。
優秀な社員が辞めたら、仕事も情報も一緒に消えてしまう。
そんな会社の姿でした。
ここまで読むと、
「では、社長は現場から離れなければならないのか」
と思う方もいるかもしれません。
私は、そうは思いません。
むしろ逆です。
優秀な職人社長が、長年かけて身につけた技術、判断、感覚、経験は、会社にとって非常に価値のある財産です。
問題なのは、その財産が
社長個人の中にしか残っていないこと
です。
社長の強みが、そのまま会社の弱みになることがある
独立して事業を続けてきた社長には、それぞれ強みがあります。
デザイン会社なら、デザインを見る目。
Web制作会社なら、画面構成や導線の感覚。
動画制作なら、間の取り方や伝え方。
造園会社なら、空間全体を見る感覚。
コンサルティング会社なら、お客様の本当の課題をつかむ力。
見積もりの出し方。
顧客との距離の取り方。
トラブル時の対処。
仕事の優先順位のつけ方。
こうしたものは、一朝一夕では身につきません。
10年、20年、30年とかけて積み上げてきたものです。
だからこそ、社長の強みになっている。
ところが同時に、それが
「社長にしかできない仕事」
として残ってしまうと、会社はそこから先へ進みにくくなります。
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