第2章 時間にも動脈と静脈がある
▶ 動脈と静脈理論シリーズ 全章はこちら(目次記事) https://note.com/takashima_time/n/n22f5a502b75a
時間の使い方が、成果を決めている
前章で、動脈と静脈の構造を説明しました。
成長は動脈で起きる。持続は静脈で決まる。崩壊は静脈から始まる。
この原則は、時間にも完全に当てはまります。
むしろ、時間こそがこの理論の本丸です。
なぜなら、動脈の仕事をするのも静脈の仕事をするのも、全部「時間」を使うからです。
時間の使い方が、そのまま経営の構造になっています。
動脈の時間ばかり使っている経営者は、動脈過多の経営になる。静脈の時間を確保している経営者は、崩れない経営になる。
シンプルな話です。
では、あなたの時間は今、どんな構造になっているか。
ここを正確に見ることが、時間工学の出発点です。
動脈の時間とは何か
動脈の時間を一言で言うと、「前に進む時間」です。
営業に出る。顧客と商談する。SNSで発信する。集客のための行動をする。新規の人脈を作る。紹介を依頼する。新しいサービスを売り込む。
これが全部、動脈の時間です。
動脈の時間の特徴は三つあります。
一つ目は、結果が見えやすいことです。商談をすれば成約するかしないかがわかる。発信をすれば反応が数字で出る。営業に行けば何件回ったかがわかる。だから達成感を得やすい。
二つ目は、緊急性が高いことです。顧客からの連絡は今日中に返さなければならない。提案書の締め切りは明日です。商談のアポは午後3時に入っている。動脈の時間は、常に「今やらなければ」という圧力を持っています。
三つ目は、他者から要求されることです。顧客が求める。市場が求める。上司が求める。動脈の時間は、外から引っ張られる力で生まれます。だから、意識しなくても自然に増えていきます。
この三つの特徴が重なると、何が起きるか。
一日が終わると、動脈の時間だけで埋まっています。
静脈の時間とは何か
静脈の時間を一言で言うと、「整える時間」です。
先週の振り返りをする。時間の棚卸しをする。来月の戦略を考える。休む。読書をする。思考する。感情を整える。人間関係を見直す。やめることを決める。仕組みを設計する。
これが全部、静脈の時間です。
静脈の時間の特徴も三つあります。
一つ目は、結果が見えにくいことです。振り返りをしても今日の売上は変わらない。戦略を考えても明日の数字には出ない。休んでも数字は動かない。だから「やった気がしない」という感覚になりやすい。
二つ目は、緊急性がないことです。振り返りは今日やらなくても誰も困らない。戦略は来週でも立てられる。休むのは落ち着いてからでいい。こうして、静脈の時間は常に後回しになります。
三つ目は、自分で作らなければ生まれないことです。動脈の時間は外から引っ張られますが、静脈の時間は自分で意図して確保しない限り、絶対に生まれません。誰かが「振り返りの時間を作ってあげます」とは言ってくれません。
この三つの特徴が重なると、何が起きるか。
静脈の時間は、ゼロになります。
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