【50歳からの家】設計士は“間取りの専門家”ではなく“暮らしの編集者”― 図面の前に、整えるべきものがある ――
■ 「設計士=間取りを描く人」だと思っていませんか?
設計士というと、
「間取りを考える人」「図面を描く人」
そんなイメージを持たれがちです。
もちろん、それも間違いではありません。
ただ、50代からの家づくりにおいては、
それだけでは足りないと感じる場面が増えてきます。
なぜなら、
間取り以前に、暮らしそのものが複雑になっているからです。
■ 50代の暮らしは、要素が増えすぎている
子どもが独立し、
夫婦二人の生活に戻る一方で、
・仕事の立場は人それぞれ
・体力や健康への意識も違う
・趣味や過ごし方も分かれてくる
・将来への考え方も揺れやすい
「何が正解か」が、
一つではなくなっていく年代です。
この状態で、
いきなり「どんな間取りにしますか?」と聞かれても、
答えにくいのは当然です。
■ 暮らしを“編集”するという視点
ここで必要になるのが、
暮らしを編集する視点です。
編集とは、
新しいものを足すことではありません。
・今は使っていないもの
・無理をして続けていること
・昔は必要だったけれど、今はいらないもの
それらを一度並べ直し、
「今の自分たちに合う形」に整えていく作業。
設計士の役割は、
その整理を一緒に行うことにあります。
■ 設計士は、答えを出す人ではない
意外に思われるかもしれませんが、
良い設計士ほど、
最初から答えを出しません。
たくさん話を聞き、
少しずつ言葉を引き出し、
ときには迷いも共有します。
なぜなら、
50代の暮らしには
「用意された正解」が存在しないから。
答えは、
話の中から、少しずつ浮かび上がってくるものです。
■ 間取りは、編集後の“結果”にすぎない
暮らしを整理し、
優先順位が見えてくると、
間取りは自然と決まっていきます。
・使わない部屋を減らす
・よく使う場所を近づける
・一人の時間と、二人の時間を分ける
これらはすべて、
編集された暮らしの結果です。
間取りはゴールではなく、
あくまで手段なのです。
■ 50代の家づくりに必要なのは、整理役
50代からの家づくりで求められるのは、
最新の流行でも、派手なデザインでもありません。
必要なのは、
・話を聞き
・迷いを整理し
・本音を形にする
そんな暮らしの編集者としての存在。
設計士は、
間取りの専門家である前に、
人生の次の章を整える伴走者なのかもしれません。
■ 家をつくる前に、暮らしを整える
50代の家づくりは、
「何を建てるか」より
「どう生きたいか」を考える時間。
設計士は、
その答えを押し付ける人ではなく、
一緒に編集していく人です。
そう考えると、
設計士への距離は、
少し近く感じられるのではないでしょうか。
家は「過去の記憶」を守る場所であり、 これからの「人生の舞台」にもなります。そろそろ、自分たちのための家に“暮らし替え”しませんか?
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