構造医学医師団迷走する(笑) 第1話 若手医師の抱いた驚愕
【あらすじ】
世界最高峰の海外医師団が、賀茂鷹雪(庵主)の著した「構造医学論文」に撃ち抜かれ、本人のアポもとらずに来日。
しかし、セントレア空港に降り立った彼らを待ち受けていたのは、名鉄・近鉄・JR中央本線といった日本の「地脈結界(交通網)」の容赦ないトラップだった──。
東洋医学・構造医学(架空医学)のリアルなロジックと、地政学リスク、神道霊学の多層世界観が交錯する中で、屈強な医師たちが「熱・圧・体臭」を撒き散らしながら大迷走を繰り広げる。
岐阜へようやく辿り着き、ついに賀茂鷹雪と邂逅する直前までを描く、爆速地域ハック・コメディ第一幕。
※本作は「#エンタメ原作部門」応募作であり、マガジン内には今後の展開プロットも同梱しています。
【本編】
ある国での学術論文集の Conceptual Report を読んだ若手医師たちの会話。
「おい、お前読んだか?あの論文。視点が斬新すぎて、完全に整形医学会の盲点だった。」
「・・・・俺もそう思った。アレはヤバい。術式だけじゃなくて、バイオマテリアルも、バイオメカニクスも、ファシア(筋膜)も、体質医学も、ミニマル外科も踏み越えてきたぞ?」
「そうだ、これは新しい統合フレームだ。そして外科・構造・体質を結ぶOSだ。更にヤバいのはこのオリジナルが医師から発されたものではないってところだ。」
「誰なんだ?一体。医師でもないのに整形外科学会の学会誌にコンセプトペーパーを出す変人は?」
「日本人らしい。名は・・・・賀茂鷹雪というようだな。」
「は?閉塞した権威主義の学会で、外圧がないと動かないあの国か?なぜそのような環境であのような自由な、そしてガードレールを踏み越えるような発想に至れるんだ?」
「俺にもわからん・・・・。この発想はどこから来た?お前も気にならんか?」
「なる。俺は本人に会って話を聞きたい。なんで、整形外科分野外の人間がこのOSを定義できたのか気になる。」
「行くか?日本へ。本人に会いに?」
「いや、その前に彼の Conceptual Report が実証可能か、検証してからだ。
俺はバイオマテリアルに伝手がある。素材研究の打診をしてみる。
お前は確か工学系が得意分野だったな?」
「ああ、医療工学に伝手がある。
他はリハビリ系、運動療法系だな。
おい、お前。精神科と心理学研究にも伝手があったんじゃないか?」
「一応、あるが、あまり外科的術式と関係が薄いんで疎遠になってる。
ダメもとで連絡とってみるわ。
この Conceptual Report のコピーを投げてな。
奴らも食いつくぞ。自分たちの専門分野を直撃しているからな。」
「ああ、全く前代未聞だ。
俺はこの視点をなぜ持てなかったか、身の内が震えたからな。」
ある医局での昼下がり、白熱した対話が二人の若手医師たちによって展開されていた。
その後、彼らを襲うのはカタルシスなのか悲劇なのか・・・・この時点で彼らは知る由もない。
