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ファン歴32年が語るオアシス再結成

2025年8月に執筆依頼があり、同年9月に「ラブすぽ」というサイトに掲載された記事を3つnoteでも紹介します。


たかゆき 著

オアシス16年ぶり完全復活! ギャラガー兄弟が手を取り合い始まった奇跡のワールドツアー

oasis live ’25 Tokyo Dome

オアシス再結成ツアー開幕!伝説が再び動き出す!

2025年、オアシス再結成ツアーがいよいよ始まった!彼らがついにステージに戻ってきたのだ。ギャラガー兄弟を長年追い求めてきた我々ファンにとって、この奇跡を目撃できる日がやって来るとは……。
ロックスター然とした破天荒なリアムと、天才的なメロディーを生み出すノエル。2つの才能のぶつかり合いが、奇跡のような名曲の数々を生み出してきた。

映画や音楽、海外ロックに精通し、5,000本の映画と20,000枚のCDをコレクションするライターが、 彼らの魅力と再結成ツアーへの熱い想いを語る。

本当に実現したんだ! 始まったんだ!

oasis live ’25 【記事①】

オアシスが再結成して2025年にワールドツアーをスタートさせる!
そんなROCK界を揺るがす衝撃的なニュースが駆け巡ってから、もう1年が経とうとしている。

ツアーが始まる前にまた殴り合いのケンカでもして再結成ツアーが飛んでしまわないか。
古くからのファンは歓喜しながらも本当に実現するかどうかは当日にならないと分からないと半信半疑でいた。

日本公演は東京ドームだけでの開催となる。
でかい箱だ。最後のフジロック以来16年ぶりだそうだ。
今は京都在住だが弾丸でオアシスだけを観に行くためにチケットは押さえた。

何も変わらずに日常が過ぎていく中、エイプリルフールにギャラガー兄弟が大喧嘩して結局また解散したぞ! なんて笑えないウソが仲間内で飛び交い、やれやれと呆れているうちにその日は突然やってきた。

7月のうだるような暑い日、エアコンのよく効いた部屋で寝転びながらスマホを眺めていた時だった。
リアムとノエルのギャラガー兄弟が手をつないで大観衆に手を振っている動画が飛び込んできた。
割れんばかりの大歓声に迎えられているのだが、昔のライヴ映像でこんな光景は見たことないぞと思った。

あれ?と思い画面を拡大してみると、ノエルの頭は白髪まじりで2人とも顔のシワが深い。
あ!今の2人だ!あのワールドツアーがついに始まったのか!
そう思うと同時に画面から「Rock ‘n’ Roll Star」のイントロが歓声を打ち消すような大音量で鳴り響いた。

全身が一瞬で鳥肌につつまれ、興奮のあまり思わず立ち上がっていた。
本当に実現したんだ! 始まったんだ! そう思ったら胸がアツくなり溜まる涙のせいで画面がぼやけてゆらゆら揺れた。
気付けば最新のライブ映像をむさぼるように次から次へと観て回っていた。
数か月後にこの光景を目撃できるのか、と思ったら居ても立ってもいられない衝動に駆られた。

Noel & Liam Gallagher

完全和解からの再結成


オアシスの魅力は、ギャラガー兄弟の強烈な2つの才能のぶつかり合いによって生み出されている。
いかにもロックスター然とした破天荒さでふてぶてしく振る舞う弟リアムと、
楽曲こそが命とアーティストとして天才的に才能を開花させた兄ノエル。

この2つの才能の衝突こそがオアシス最大の魅力であり、奇跡のような名曲の数々を生み出す原動力にもなってきた。
その反面、この2人がバラバラになってしまったらバンドの魅力も消滅してしまう。
制御不能な2つの頭をもつ怪獣のような存在は諸刃の剣でもあったのだ。

そんな2人の緊張関係が高まり殴り合いの大喧嘩の末に、ノエル脱退とオアシス解散のニュースが世界中を駆け巡ったのが2009年だった…

2009年3月29日 幕張メッセ国際展示場

あれから16年。
ギャラガー兄弟の動向を見守りつつ再結成への願いを捨てきれずに時おりCDを引っ張り出しては名曲の数々に浸ってきたが、まさかこんな瞬間が訪れるとは。
完全和解からの再結成。ワールドツアー初日にまさかの手つなぎ登場。

新しい若いファンが一気に急増していると聞く。
オールドファンもこぞって会場に足を運んでいるとも聞く。

オアシスでいた頃の凄さと、今オアシスでいる事の凄さを、改めて噛みしめているかのような兄弟の勇姿や発言がこの瞬間も世界中に拡散され続けている。

世界を揺るがす一世一代のROCKのお祭りとしてとんでもないモノになるであろう来日公演。
奇跡の目撃を存分に謳歌しまくる準備はもうすでに整っている。

oasis live ’25 【記事②】

「オレたちがロックンロールだ!」90年代、鮮烈な輝きと共にデビューしたオアシス。全世界を席巻した衝撃が再び!

瞬く間にUKロックの頂点へ。そして…


1994年、シングル「Supersonic」でUKシーンに颯爽と登場したオアシス。
ジョン・レノンとジョニー・ロットンを敬愛すると公言するリアム・ギャラガーの鋭く力強い歌声は強烈なインパクトを残しリスナーの心を一瞬で掴んだ。

だがオアシスの名が世に知れ渡ったのは3枚目のシングル「Live Forever」だった。
エヴァーグリーンな雰囲気のPVがメロディの素晴らしさを最大限に引き出し、ロック好きに向けて高らかに鳴り響いた。繊細かつパワフルに歌い上げるリアムの真骨頂と言えた。

この楽曲の素晴らしさは近年でもリアムが絶賛しており、作詞作曲を担った兄ノエル・ギャラガーの天才的なソングライティング・センスへの評価が一気に高まった瞬間でもあった。
オアシス旋風が巻き起こり熱狂と期待が頂点に達した絶好のタイミングでデビューアルバム「Definitely Maybe」が世に放たれた。

1st Album 『Definitely Maybe』

渇望とも呼べる期待値により当然のごとく全英チャート初登場1位を記録。
瞬く間にUKロックの頂点に立ったが、彼らにとってそれはただの通過点でしかなかった。
「オレたちがロックンロールだ!」と叫ぶかのような宣言は、輝きを放つ楽曲と共にワールドワイドに広がっていった。

当時シアトル発のグランジブームで重く暗い影を落としていたロック界にマンチェスターから一筋の光が射した瞬間だった。
真っ向から希望を高らかに歌い上げる彼らの姿は90年代の救世主として人々の記憶に刻まれた。

勢いはそこでは止まらない。
デビューからわずか1年後の1995年、鉄は熱いうちに打てとばかりに2作目「(What’s the Story) Morning Glory?」が投下される。リリースと同時に大旋風が巻き起こり世界を席巻。
「Some Might Say」「Wonderwall」など多くの楽曲は時代の空気を一変させ瞬く間に国民的アンセムとなった。もはや現象とも呼べる存在となったオアシスはブリットポップの象徴となり王者として君臨した。

2nd Album 『(What’s The Story) Morning Glory?』

わずか数年でロックの救世主に


この頃メディアが煽り立てていた「ブラー対オアシス」の対立構造を多くのファンは冷ややかに眺めていた。
バンドの勢いや影響力、世界に与えるインパクトなど全てにおいてオアシスが圧倒的に勝っている事は当時もすでに常識であり、たまたま同日リリースされたシングルの「どちらが売れるか?」などという勝敗は全く無意味な茶番だった。
結果ブラーが勝ったと言われたところで、時代を動かしていたのは明らかにオアシスだった。

90’s NME『BLUR vs OASIS』

やがて両者の明暗ははっきりと分かれた。
ブラーはその後失速し、オアシスは飛ぶ鳥を落とす勢いで更なる高みへと飛翔を続けた。
1996年、ネブワースにて世界最大規模のライヴをぶちかまし、25万人もの大観衆を熱狂させた彼らはその夜伝説となった。

なかでも圧倒的な存在感を放つ名曲「Don’t Look Back in Anger」は象徴的だ。
会場を埋めつくす聴衆が声を合わせ、演奏すらかき消すほどの大合唱を巻き起こす。
大海原のような群衆が陶酔した顔で一斉に歌い上げる光景を目の当たりにすると、楽曲はもはやバンドの手を離れ、聴く者1人1人の所有物となり、世代を問わず輝き続ける不朽の遺産になったのだと実感する。

Knebworth 1996

デビューからわずか数年でオアシスはロックの救世主となりビートルズと同列に語られる存在にまで上り詰めた。
時代を象徴する旗手となった彼らが生み落としてきた普遍的なメロディの数々は、90年代という時代を超え未来に向かって今もなおロックンロール不滅の証として鳴り響いている。

ロンドンに響いた国民的アンセム「Don’t Look Back in Anger」…そしてオアシスの新たな伝説が始まる

oasis live ’25 【記事③】

ネブワース25万人の大合唱


オアシスは1994年に鮮烈なデビューを果たすとロック史に燦然と輝く軌跡を残し、15年という活動期間を経て2009年に解散した。
25枚のシングルと7枚のアルバムを世に送り出し、アルバム全てが全英チャート1位を獲得するなど栄光の記録を数多く残した。

1995年リリースの2作目「(What’s the Story) Morning Glory?」は世界中の音楽チャートに旋風を巻き起こし、オアシスの歴史上最も売れたアルバムとなった。
続く1997年の3作目「Be Here Now」はついに全米チャートでも1位を獲得し、わずか3枚のアルバムで世界を制圧してしまった。空前絶後の成功と言えるだろう。

2009年にバンドは解散したが、彼らの音楽は世界中に響き続けた。
オアシス最大の武器はまさにその楽曲であり、ノエル・ギャラガーが語る「バンドがなくなっても曲は永遠に残る」という言葉は現実のものとなった。

なかでも「Don’t Look Back in Anger」はイギリス社会に深く溶け込み、国民的アンセムとして今も鳴り響いている。ノエルがリードボーカルを務めた初のシングルとして放たれるや世界中で大ヒット。単なるヒット曲の枠に収まらず時代も国境も超えてあらゆる世代の心に届いた。

ビートルズが築いた「誰もが口ずさむ歌」という伝統を見事に継承し、選ばれた曲だけが持つ歌の力はネブワース公演に集結した25万人が一斉に大合唱したことで伝説となって証明された。

『Don't Look Back In Anger』

90年代、ロンドンにて


私自身も「Don’t Look Back in Anger」が世界を席巻していた頃、ロンドンの街に降り立っていた。
アビーロードやリバプールなどビートルズの聖地を巡る旅が目的だったが、併せてオアシスのアルバム・ジャケットで有名な街並みも歩いてみようと思っていた。

数々の名盤が生まれた「Abbey Road Studios」にて著者

「(What’s the Story) Morning Glory?」のジャケットはロンドンのバーウィック・ストリート付近で撮影されたという。そこへ行くとオアシスTシャツを着た多くの若者で溢れ、皆が思い思いの角度からあの道を撮影していた。その光景からも当時のオアシス人気を肌で感じることができた。

その夜、パブ文化を堪能しようと繁華街に1人くり出してみた。
ハシゴしてぬるいビールをしこたま飲んでハイドパークを歩いていると、街灯の下で若者が輪になりビールを飲みながらラジカセを鳴らす姿に出くわした。
すると「Don’t Look Back in Anger」のイントロが鳴り出し、彼らが手を止めて音に耳を澄ませたかと思った次の瞬間、グラスを夜空に突き上げて一斉に歌い出したのだ。

なんだなんだと町行く人々は若者たちを振り返る。
ビール片手に笑いながら歌う彼らに吸い寄せられるように、1人また1人と通行人が輪に加わり手招きされた私もビール片手に加わった。

瞬く間に30人ほどの大きな輪に広がった時、あのサビが到来した。待ってましたとばかりに大合唱が巻き起こると周囲で眺めていた人々も皆つられて歌いだした。合唱は大きなうねりとなってパーク全体に広がり国民の賛歌となってロンドンの夜空に響き渡った。
あの感動的な至福の時間は今でも鳥肌が立つほど鮮烈な記憶として残っている。

Hyde Park Night

再び走り出した伝説


そんな名曲の数々を残してきたオアシスだが兄弟の確執により2009年に解散。

弟リアムはかつての荒々しい野性味を残しながらも円熟味を増した歌声で相変わらずふてぶてしくロックンロールを鳴らし続け、兄ノエルはアーティストとして探求を重ねソングライターの腕をさらに磨き上げ洗練されたメロディセンスを見せつけてきた。

そして16年という時を経て2人は完全和解。
世界中のファンが歓喜し2025年から始まる再結成ワールドツアーに備えた。
そして驚くべきことに、90年代を知らない若い世代がいまSNSを通じてオアシスの普遍的なメロディの魅力を拡散し、新たな共鳴と称賛を集めているという。

全世界を席巻

オアシスはもはや90年代の思い出などではない。解散と再結成を経て伝説は再び走り出したのだ。

あの日、ロンドンの夜空に突き上げたビールと共に響き渡った「Don’t Look Back in Anger」が、新たな命を宿して今度は世界中のスタジアムで大観衆の心を揺さぶり続ける。

そんな光景を思い描きながら私は今夜も「(What’s the Story) Morning Glory?」を大音量で聴き、再び訪れるあの感動の瞬間を待ち望んでいる。

Tokyo Dome 行ってきました!感想は別記事に書きます!

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